知人や取引先から会社を紹介してもらった方が、ホームページを見た後に「結局、どこまで頼める会社ですか」と尋ねてくることがあります。紹介で関心を持ってもらえていても、聞いた仕事をページ上で見つけられなければ、相談前の確認が進みません。

このときに見直したいのは、紹介で使われた言葉と、トップページ・事業ページの見出しがつながっているかです。実際に提供している仕事の範囲に合わせて言葉をそろえ、会社情報と連絡先も見つけられるようにします。紹介後の確認に絞って、既存ページのどこから直すかを考えます。

最初に、紹介するときの一言を聞く

会社の中では正式な事業名が当たり前でも、紹介する方は日常の言葉で説明していることがあります。「社員の研修を頼める会社」「営業資料を作ってくれる会社」のように、相手の困りごとに合わせた短い言葉です。

最近の紹介を取り次いだ営業担当者などに、どのような説明から話が始まったかを聞いてみます。個人名を集めることよりも、「何の仕事を期待されていたか」「ホームページを見た後に何を聞かれたか」を残すと、原稿を直す材料になります。

例えば、「新人営業の研修を相談できると聞いたのに、サイトには経営者向けの講演しか載っていなかった」と分かれば、単に問い合わせボタンを増やしても疑問は解消しません。新人向け研修を現在も提供しているなら、その仕事の説明を探せるようにする必要があります。

反対に、紹介の内容が古いサービスや現在受けていない仕事だった場合は、ホームページを紹介の言葉へ無理に合わせません。現在の対応を説明し、紹介を取り次ぐ方にも伝える言葉をそろえてもらいます。最初にこの違いを確かめると、ページにないから追加する、という判断を避けられます。

聞いた仕事を、トップページで見つけられるようにする

ここでは、法人向け研修会社の架空例で考えます。この会社は新人営業向けの研修を提供していますが、トップページには「人と組織の可能性をひらく」というメッセージと、「組織開発・人材育成」の事業名だけが載っているとします。

紹介で「新人営業の研修を頼める」と聞いた方は、この二つの言葉だけでは同じ仕事か確信を持てないかもしれません。会社のメッセージを残しながら、その近くに「新人営業向けの研修をお考えの企業へ」と、具体的な仕事へ進む入口を添えられます。

事業名をすべて日常語へ置き換える必要はありません。「組織開発・人材育成」の紹介文に、「新人営業向け研修や、管理職向けの研修をご相談いただけます」と、確認できた対象を具体的に書く方法もあります。正式な事業名と、依頼する方が使う言葉の両方があると、聞いた仕事を探しやすくなります。

複数の事業がある会社なら、トップページから該当事業へ進める見出しを見直します。「事業内容」の先にさらに抽象的な名称が並ぶ場合は、短い説明を添えます。W3Cの見出しとラベルに関する解説でも、明確で内容を表す見出しは、探している情報とその関係を理解する助けになると説明されています。

紹介で聞いた新人営業向け研修という言葉を、トップページの具体的な入口と事業ページの見出しへつなげる図
正式な事業名に、紹介で聞いた仕事を見つけられる言葉を添えます。

事業ページでは、紹介で省かれた説明を補う

紹介の一言は、詳しい依頼条件まで伝えるものではありません。事業ページを開いた方には、誰に向けた仕事か、どんな内容を頼めるか、相談後にどう進むかを確認してもらいます。

研修会社の例なら、「新人営業向け研修」という見出しの下に、想定する受講者、扱う内容、実施方法を載せます。さらに、既存の研修内容から選ぶのか、課題を伺って内容を組み立てるのかを説明します。すべて個別対応できるように見せず、現在のサービスに合う条件を示します。

ここでの書き換え例は、次のようになります。実際には、会社が提供している範囲を確認してから原稿にします。

「新人営業向けの研修では、お客様への聞き取りと提案の組み立て方を扱います。ご相談では、受講する方の経験、現在の営業活動で困っていること、希望時期を伺い、研修内容と実施方法をご提案します」

この説明なら、紹介された仕事とのつながりに加え、最初に何を話せばよいかが分かります。一方、紹介者の「何でも相談できる」「必ず成果が出る」という評価を、そのまま会社の約束として載せることはできません。紹介者の感想と、会社が提供する内容を分けて原稿にします。

実績や事例がある場合は、その仕事に関係するものへ進めるようにします。会社全体の実績を大量に並べるより、対象や取り組んだ内容が近い事例を案内すると、今見ているサービスを理解する材料になります。公表できる事例がない場合は、進め方や担当者の説明で補えます。

社名だけで来た方と、URLを受け取った方の両方で確かめる

紹介されるとき、必ず同じページのURLを渡されるとは限りません。社名だけを聞いてトップページに来る方も、特定の事業ページを送ってもらう方もいます。そのため、トップページから見つけられることと、事業ページだけを開いても会社が分かることを、両方確認します。

社名だけで来た場合は、聞いた会社と同じ会社だと分かる名称・所在地などを確認でき、そこから紹介された仕事へ進めるかを見ます。同じような屋号がある場合や、サービス名と運営会社名が違う場合は、その関係を会社案内などで説明しておくと判断しやすくなります。

事業ページのURLを受け取った場合は、ページ冒頭で仕事の内容が分かり、会社案内と連絡先へ進めるかを見ます。初めて開く方にトップページを読み直してもらわなくても、必要な確認ができる構成を考えます。

紹介する方へ渡すURLは、そのとき話した仕事が載っている既存ページを使えると便利です。「このページに研修の対象と相談の流れがあります」と伝えられれば、紹介者が説明を作り直す負担も減ります。紹介専用ページを新しく作るのは、既存の事業ページでは内容が混ざるなど、分ける理由がある場合に検討します。

社名を聞いてトップページへ来る場合と、事業ページのURLから来る場合が、同じ仕事の説明と会社案内へつながる図
入口が違っても、紹介された仕事と会社の確認情報にたどり着けるようにします。

連絡先は、説明を読んだ後に迷わない言葉で示す

仕事の内容を確認した方が連絡しようとしたとき、総合窓口、採用窓口、既存顧客用の連絡先が並んでいると、どれを使うか迷うことがあります。新規のサービス相談をどこで受けるかが分かる言葉を、事業ページから案内します。

研修の例なら「研修内容を相談する」というリンクから、対応する相談窓口へ進めます。フォームに詳しい事情を大量に入力してもらわなくても、現在困っていることを伝えられる案内は作れます。既存のフォームが使えるなら、まずはリンクの言葉と説明の位置から見直せます。

紹介者名の入力欄を増やすことを、最初の改善にする必要はありません。紹介を受けていても、何を依頼できるかが分からなければ相談内容を書きにくいためです。社内で紹介経路を確認する必要がある場合は、実際の受付方法に合わせて考えます。

紹介されたつもりで、説明を探してもらう

変更後は、内容を知らない方に、実際の紹介で使う短い言葉だけを渡してページを見てもらいます。例えば「新人営業の研修を相談できる会社です」と伝え、どのページを開けばよいと思うか、その研修で何を頼めると受け取ったかを聞きます。

先に「ここを押してください」と案内せず、見出しや説明から探せるかを確かめます。仕事へたどり着けたのに内容が分からないなら事業ページの説明へ、会社そのものを確認できないなら会社案内へ戻って直します。迷った場所を分けると、トップページ全体を作り直す前に必要な変更が見えてきます。

その後の商談では、紹介された方から同じ質問が続くかも確認します。閲覧数だけでは、紹介で抱いた期待と説明が合ったかまでは分かりません。聞かれたことを原稿に戻し、紹介する方の言葉ともそろえていきます。

Bämでは、普段の営業説明や届いている相談を伺い、見出し・原稿・写真・相談への案内を整えます。紹介された方にも仕事内容を伝えたい場合は、ホームページからの問い合わせにつながる説明の見直しをご覧ください。今のURLと、紹介でよく使う一言から、先に直す箇所を相談できます。

参考資料