取扱商品が販売終了になったとき、卸売会社のサイトから商品ページも消してよいか迷うことがあります。新しい注文を受けられなくても、既存の取引先が以前の品番で仕様を確かめたり、次に買う商品を相談したりする場合があるためです。

残すかどうかは、旧品番で来た方に何を案内できるかで考えます。参照する理由があるなら、販売終了を明示した資料ページとして残し、確認できる現行品や相談先へつなぎます。現在も注文できるように見える状態を、そのまま保存することとは分けて判断します。

旧品番で探す方が、何を知りたいかを確認する

まず、営業や受注担当に、販売終了品について最近どのような相談があったかを聞きます。同じ品の追加購入なのか、納入済みの商品を特定したいのか、以前の寸法を確認したいのかで、ページに残す情報が違います。

例えば、物流用の樹脂コンテナを扱う卸売会社の架空例を考えます。取引先は購入履歴にある旧品番を検索し、追加で同じ箱をそろえたいと考えています。ページが消えていると、品番が間違っているのか、取扱いがなくなったのかを確かめられません。

この場合は、旧品番と商品名、当時の形状が分かる写真を残し、販売を終了した事実を先に示す意味があります。保管中の箱と同じものかを確認できれば、その品を起点に次の相談へ進めます。アクセス数だけで決めず、取引先とのやり取りでも用途を確かめます。

オムロンの生産終了品・推奨代替品の案内では、終了した形式から代替品やカタログ・マニュアルを探す入口が用意されています。卸売サイトでも、注文受付を終えることと、過去の商品の情報を参照できることを分ける参考になります。

残すページは、販売終了が最初に分かる形へ直す

販売終了したページには、商品名や品番の近くに現在の状態を表示します。旧価格や仕様表を読み進めた後で初めて分かるのではなく、ページを開いた段階で「現在は通常の注文を受け付けていない」と理解できる構成にします。

「在庫なし」「欠品中」では、入荷を待てば買えると受け取られる場合があります。自社で販売を終了したのか、メーカーが生産を終了したのかも、確認できた事実に合わせます。メーカーの生産が終わっていても、自社で在庫販売を続けている場合は、その状態を別に案内します。

架空例で自社の販売も終わっているなら、「この商品の当社での販売は終了しました。旧品番と仕様を確認するための情報を掲載しています」と説明できます。注文ボタンや数量入力は実際の受付状態に合わせ、残る窓口には「現行品について相談する」など、相談内容が分かる名前を付けます。

販売終了ページの上から、旧品番と終了状態、過去の仕様、現行品の確認と相談先を並べる構成図
旧品を特定する情報を残しながら、注文できるという誤解を減らします。

代替候補と、そのまま使える商品を同じ意味にしない

旧品に似た商品を扱っていても、すぐに「こちらへ置き換えられます」と書けるとは限りません。架空例のコンテナなら、外寸が近くても、ふたや積み重ねの形状が異なることがあります。見た目だけで、手元の箱と組み合わせて使えるとは判断できません。

メーカーが後継品や推奨品を案内している場合は、対象となる旧品番と新しい品番を照合します。自社で候補を挙げる場合も、どの仕様を確認し、何を個別に確かめる必要があるかを区別します。現行品へのリンクを付けるだけで、同等品であることまで保証する見せ方にしないことが大切です。

架空例では、「現行のコンテナはこちらです。旧品のふたや積み重ねとの適合は、品番と使用状況を確認してご案内します」と書けます。対応できる相談の範囲に合わせて、旧品番、必要な数量、組み合わせて使うものなど、確認に必要な情報を案内します。

代替商品がまだ分からない場合は、無理に近い商品を並べません。調達相談を受けられるならその入口を置き、相談を受けても供給できるとは限らないことが伝わる説明にします。対応できない相談まで受けられるように書く必要はありません。

資料として残すものと、現在の販売案内を分ける

旧カタログや仕様表が取引先の確認に役立つなら、対象品番と資料の時点が分かる形で残します。過去の価格や取引条件を含む場合は、現在の見積りに適用される案内と混ざらないようにします。メーカー資料は、継続掲載できる範囲も確認します。

商品一覧では、販売終了品が現行品と区別なく並ばないようにします。終了表示を一覧にも付ける、現行商品と過去の商品資料を分けるなど、サイトの規模に合った方法を選びます。終了品を探せることと、購入候補として積極的に勧めることは別です。

もし古いページが重複しているだけで、必要な仕様と相談先を別のページで確かめられるなら、情報をまとめる方法が候補になります。公開する理由がなく、必要な資料も残す必要がないと確認できたページは、削除を検討できます。ただし、社内の参照先やカタログからのリンクも確かめ、担当者だけの判断で消さないようにします。

旧品番で確認する用途があれば終了表示付きで保持、重複なら必要情報を統合、参照理由がなければ削除を検討する図
商品が売れなくなったことだけでなく、残す情報の役割から判断します。

一つの終了品で、一覧から相談までたどってみる

改修するときは、一つの品番を選び、サイト内の一覧、商品ページ、PDF、現行品の案内、相談先を順に確認します。商品ページだけ直しても、一覧に「販売中」が残ったり、相談時に旧品番が分からなくなったりすると、案内がつながりません。

メーカーから新しい終了案内や代替情報が届いたとき、誰が内容を確かめ、どこを更新するかも決めます。ページに確認時点を残しておけば、後継品の案内自体が古くなっていないかを見直す手掛かりになります。

Bämの卸売・商社のホームページ制作では、品番や規格、販売単位、取引の進め方を整理して原稿と構成へ反映します。販売終了品についても、取引先が参照する情報と現在受けられる相談を伺い、商品一覧から相談まで分かりやすい案内を考えます。

参考資料