卸売サイトでは、数量や納品条件によって価格が変わり、商品ページに一律の金額を載せにくいことがあります。それでも、写真と商品名の下に「価格はお問い合わせください」とだけ書くと、仕入れ担当者は用途に合うかどうかも判断できません。
価格を公開しない場合は、公開できる仕様、使い方、販売単位、供給の考え方を先に示します。そのうえで、何によって価格が変わり、見積りには何を伝えればよいかを案内します。価格を聞く前に、相談する候補を絞れるページを目指します。
仕様は、商品を取り違えずに相談できるところまで載せる
商品名が同じでも、寸法、材質、容量、対応する部品などが違うことがあります。公開できる範囲で、品番や規格、違いが分かる写真をそろえます。情報の量より、相手が希望する商品を特定できるかが大切です。
例えば、業務用の収納容器を扱う卸売会社の架空例を考えます。外観写真だけでなく、外寸と内寸の違い、材質、ふたが付属するか、積み重ねるときの形などを示すと、置き場所や用途に合うかを検討できます。実際に載せる値や条件は、メーカー資料や現物と照合します。
トラスコ中山の公式FAQでは、製品仕様を商品検索サイトで確認し、さらに不明な点を問い合わせる流れを案内しています。自社サイトでも、公開情報で分かることと、個別に確認することを分ける考え方が役立ちます。すべてを問い合わせ後に説明する必要はありません。
用途は、適合する条件と一緒に説明する
仕様を並べても、それが何に役立つかが分からない場合があります。収納容器なら、部品の整理、保管、持ち運びなど、メーカーが案内している用途や、自社で確認できている使い方を添えます。
ただし、写真に物が入っているだけで、あらゆる使用環境への適合を示さないようにします。荷重、温度、薬品との接触など、用途によって確認が必要な条件は、確認済みの資料に沿って説明します。未確認なら、使用条件を伺って確認することとして分けます。
似た商品を比較するページでは、寸法だけでなく、ふたの有無や持ち手の形など、選定に関わる違いを同じ項目で示します。商品名を知らない方も「この用途なら、この種類を相談する」と考えられる案内にします。

入数と販売単位、取り寄せの扱いを示す
箱に入っている数量と、注文できる単位は同じとは限りません。ケースに何個入るか、ケース単位で販売するのか、単品の相談ができるのかを分けて書きます。単価が非公開でも、注文の考え方が分かれば相談数量を決めやすくなります。
在庫品、取り寄せ品、受注後に手配する商品も、分かる範囲で区別します。取扱商品として載っていることが、その時点の在庫や即納を意味しないなら、商品ページで伝えます。
納期を固定して案内できない場合は、数量と希望時期を確認して回答するなど、実際の調達方法に合う説明にします。随時変わる在庫数を更新できないのに、古い数量を残すより、何を確認して回答するかが分かるほうが誤解を防げます。
価格が変わる条件を、差し支えない範囲で伝える
「個別見積り」と書く場合は、何を確かめるための見積りかも説明します。数量、規格、加工の有無、納品先や配送方法など、実際に価格へ影響する条件を選びます。どの商品にも同じ条件を機械的に付ける必要はありません。
例えば、「ご希望の規格、数量、納品先を確認してお見積りします」と書けば、相手は相談前に準備する情報を考えられます。送料や加工費を別に確認する場合も、見積りでどこまで案内するかを示します。
取引先ごとの単価や仕入価格など、公開できない情報まで説明する必要はありません。金額そのものを開示することと、見積りに必要な前提を伝えることは分けて考えられます。
見積り相談では、決まっていることから伝えられるようにする
品番、希望数量、納品先、希望時期が分かれば見積りを進められるなら、その項目を商品ページの相談案内に載せます。商品ごとの相談ボタンを設ける場合は、どの商品についての連絡かが受け手にも分かる方法を選びます。
商品がまだ決まっていない方には、用途や必要な寸法から相談できるかを示します。品番が分からないと送れない受付にするより、商品選定を支援する会社なら、その相談も受けられる入口が適しています。
見積りの依頼が、そのまま注文確定になるのかと迷わせない案内も必要です。条件を確認して見積りを出し、内容を確認した後に注文を受ける流れなら、その順番を簡潔に説明します。返信の時期を載せる場合は、実際に対応できる範囲にします。

公開用の商品情報と、個別の条件を分けて管理する
ページを作るときは、誰にでも見せられる仕様や用途と、取引先ごとに回答する条件を分けます。メーカー資料を使う場合も、掲載できる文章や写真の範囲を確認します。
公開前には、商品名、規格、販売単位、供給方法を営業や商品担当者に見てもらいます。資料の改訂や取扱終了があったときは、商品ページと配布資料が食い違わないよう、変更が分かる担当者から更新担当へ知らせる方法を決めます。
Bämの卸売・商社のホームページ制作では、カタログや商品資料から、規格、入数、販売単位、相談の進め方を整理します。価格を公開できない商品でも、取引先が検討に進める情報と、個別に確認する条件を分けてページを作れます。