Blog
  • TOP
  • お役立ちブログ一覧
  • 自分で撮った写真の著作権は?ホームページ掲載前の人物・商品・ロゴ・作品チェック表
投稿日:  最終更新日:
運用・改善

自分で撮った写真の著作権は?ホームページ掲載前の人物・商品・ロゴ・作品チェック表

自分で撮った写真の著作権は?ホームページ掲載前の人物・商品・ロゴ・作品チェック表

自分で撮った写真でも、ホームページへそのまま載せてよいとは限りません。写真が著作物に当たる場合、原則として実際に撮影・創作した人が著作者ですが、職務著作や契約によって、利用を確認する相手は変わります。そのうえで、人物、店内の絵や画面、ロゴ、撮影場所のルール、外注契約などを別々に見ていきます。撮影できたことと、公開できること、さらにSNSや広告へ再利用できることは同じではないからです。

この記事では、自分または自社側で撮影した写真を中心に、掲載前に見る事実、確認先、写真を使わない場合の代替案まで整理します。ネット上で拾った画像、フリー素材、AI生成画像の利用条件は対象外です。権利や契約の最終的な判断は写真ごとの事情で変わるため、迷う場合は権利者や弁護士・弁理士などの専門家へ確認してください。

撮影できることと、掲載・二次利用できることは別

写真を使うときは、最初から「使える・使えない」の二択にせず、三つの段階へ分けると確認しやすくなります。

  1. その場所・状況で撮影してよかったか
    施設やイベントの撮影ルール、人物へ説明した内容などを確認します。
  2. ホームページで公開してよいか
    撮影者との取り決め、写っている人物や作品、掲載目的、公開範囲を確認します。
  3. SNS・広告・印刷物などへ再利用してよいか
    媒体、期間、地域、加工、二次利用の範囲が契約や利用条件に含まれるかを確認します。

たとえば、店舗内での撮影が認められていても、事業用ホームページや広告への掲載条件が別に定められていることがあります。カメラマンから自社サイトへの掲載許可を得ていても、SNS広告や求人サイトまで含むとは限りません。「撮影許可があるから、その後の利用もすべて確認済み」と決めつけないことが大切です。

撮影許可、ホームページ掲載、SNSや広告への二次利用を分けて確認する3段階
撮影、ホームページ掲載、SNSや広告への二次利用を、順番の異なる三つの確認として整理します。

ホームページ掲載前に見る6項目

次の表は法律上の可否を判定する表ではありません。手元の写真を見ながら、追加確認が必要な箇所と次の行動を見つけるための整理表です。「ロゴが小さいから大丈夫」「人が一人だけだから許可は不要」といった一律の基準は置かず、実際の掲載目的や契約を確認します。

確認対象まず見る事実要確認になるサイン確認先・次の行動
撮影者本人、従業員、外注の誰が実際に撮ったか発注者やスマホの所有者しか分からない撮影者、雇用関係、撮影契約を確認する
人物誰が分かるか、どの場面を何の目的で載せるか顧客、子ども、通行人、来店事実などが分かる本人への説明内容、利用目的、公開範囲を整理する
作品・画面絵、ポスター、テレビ、パソコン画面、キャラクターなどが中心か背景ではなく、写真の見どころになっている権利者や利用条件を確認し、難しければ撮り直す
ロゴ・ブランド公式、提携、認定、推奨と誤解させる見せ方でないか他社ロゴを見出しや広告の中心に使う契約、仕入先の条件、ブランドガイドラインを確認する
場所・施設撮影と事業用公開の条件が分かれていないかイベント、商業施設、美術館、ホテルなどで撮った現行の利用規約や主催者へ掲載目的を伝えて確認する
契約・利用条件ホームページ、SNS、広告、加工の範囲が決まっているか外注納品写真、自社SNSへ投稿済みの写真、施設や主催者の条件がある写真である契約書やメールを確認し、範囲外なら追加確認する

確認できない場合は、公開を急いで推測で進めるのではなく、撮り直す、構図を変える、別写真へ差し替える、目立つ画面や作品を写さないといった代替案を先に検討します。ぼかしやトリミングをすれば必ず掲載できるわけではありませんが、写す必要のない情報を初めから除くことは、確認範囲を小さくする助けになります。

写真掲載前に確認する撮影者、人物、作品・画面、ロゴ・ブランド、場所・施設、契約・利用条件の6項目
分からない項目は推測で埋めず、撮り直し、別写真、非掲載も選択肢に入れます。

写真の著作者と、利用を確認する相手を分ける

文化庁は、著作物を創作した人を著作者と説明しています。写真が著作物に当たる場合は、まず実際に撮影・創作した人を確認します。あわせて、現在だれが利用を許諾できるかを分けて確認します。従業員撮影では職務著作の要件を、外注撮影では著作権の譲渡や利用許諾の契約を確認します。カメラやスマホの所有者、撮影代を払った人、写っている商品の所有者だけを見て判断しないでください。

事業主本人が撮影した場合

本人が構図や光、撮影位置などを考えて撮った写真であれば、本人が撮影・創作したことを出発点に、写真そのものの権利関係を整理します。ただし、自分が撮ったことだけで、人物、他人の作品、ロゴ、施設のルールまで解決するわけではありません。写真の中身と撮影場所は、別の項目として確認します。

従業員が業務として撮影した場合

社長のスマホをスタッフが操作して商品を撮った場合、スマホが誰の物かだけでは整理できません。誰が構図や撮影を行ったのか、仕事として撮ったのか、社内規程や雇用上の取り決めがどうなっているかを確認します。担当者の退職後も使う予定があるなら、撮影データの保存場所や利用範囲も記録しておくと、後から確認しやすくなります。

カメラマンや制作会社へ外注した場合

撮影費を支払っただけで、発注者が自由に使える範囲まで決まるとは限りません。自社サイトだけなのか、SNS、広告、求人、チラシにも使えるのか、加工や制作会社へのデータ共有が可能かを契約で確認します。著作権の譲渡だけを唯一の正解にせず、必要な媒体や期間について利用許諾を得る方法も含めて相談します。

著作物に当たるか、保護期間内か、例外規定が使えるかなどの基本的な確認手順は、文化庁「他人の著作物を利用したい場合など」で確認できます。同ページも、著作権とは別に、肖像に関する権利、ほかの法令、利用条件などの確認が必要になる場合があると案内しています。

人物写真は三つの論点を分けて考える

人物が写っているとき、「顔が分かるか」だけで結論を出すのは避けます。撮影や公開の目的・場所・見せ方などに関わる肖像上の利益、私生活や来店事実などに関わるプライバシー、事業者が識別可能な画像を取得・保管・共有するときの個人情報の取扱いは、重なる部分があっても同じ論点ではありません。

論点写真で見ること整理する行動
肖像に関する利益撮影場所、目的、掲載方法、本人が受ける影響何のために、どこへ載せるかを本人へ説明する
プライバシー住所、健康状態、家族関係、来店事実などが推測されないか不要な背景を除き、公開範囲を見直す
個人情報顔、名札、予約表などから個人を識別できるか取得目的、保管、共有、削除時の扱いを決める

たとえば美容室の店内写真に、鏡越しの顧客と予約表が写ったとします。顧客の顔や来店場面と、予約表にある氏名・連絡先は分けて確認します。最初に検討するのは、予約表を片づけて撮り直す、顧客が写らない構図にする、別写真へ替えるといった方法です。掲載したい場合は、目的や媒体を説明し、本人の意思を確認した記録を残します。これは実務上の安全策であり、すべての写真に共通する法律上の一律条件としては書けません。

識別できる顔画像などが個人情報に当たり得る場面や、事業者による取扱いの基本は、個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)を参照してください。個別の掲載可否は、撮影目的や状況を含めて専門家へ確認します。

場面別に見るポイント

自社商品・仕入商品を撮る

商品の所有権と、パッケージやイラストなどの著作権は別です。自社商品か仕入商品か、中古品か、作品を購入したものかを確認し、商品以外の公式画像や販促物を転載していないかも見ます。写真の中心にキャラクターや作品が大きく写る場合は、権利者や契約条件を確認します。難しければ、商品の機能や使用場面が伝わる別の構図へ変更します。

店内の絵・ポスター・画面が写る

絵、ポスター、テレビ、パソコン画面、キャラクター商品などが写真の中心なのか、背景の一部なのかを確認します。一定の条件を満たす写り込みには著作権法上の例外があり得ますが、「背景ならすべて自由」とは限りません。目立つ場合は、画面を消す、ポスターのない角度で撮る、撮り直すことを先に検討します。

ロゴやブランド商品が写る

ロゴの大きさだけで可否を判定しません。実際に扱っている商品か、正規販売店や公式提携先だと誤解させる説明になっていないか、メーカーや仕入先との契約・ブランドガイドラインがないかを確認します。判断できない場合は、ロゴを広告の中心にしない構図や、自社のサービス内容が主役になる写真へ差し替えます。

イベント会場・商業施設などで撮る

美術館、イベント会場、ホテル、商業施設などは、「撮影可能」という案内だけでなく、事業用ホームページ、広告、SNSへの掲載条件が別にないかを確認します。施設の種類から一律の法律ルールを推測せず、公開時点の利用規約や主催者へ、写真と掲載目的を示して確認します。

自社SNSの写真をホームページへ転載する

自社アカウントに投稿済みでも、写真を外注カメラマンやスタッフ個人が撮っている場合があります。誰が撮ったか、SNS以外への利用が認められているか、トリミングや文字入れが認められているかを確認します。「すでに公開されているから再利用できる」と考えず、元の契約や投稿時の確認記録へ戻ります。

お客様から受け取った写真は、提供者と撮影者が同じとは限らず、人物の意思、使用目的、保管なども別に確認する必要があるため、本記事の対象外です。ここでは、自分または自社側で撮影した写真との境界だけを扱います。

外注撮影で契約前に決めること

外注撮影では、写真が納品されてから使い道を考えるのではなく、撮影前に必要な範囲を伝えます。自社サイトで使えた写真でも、Instagram、SNS広告、求人サイト、チラシ、制作実績、別ブランドのサイトに広げると契約外になる場合があります。次の項目を、見積書・契約書・メールなど確認できる形で整理します。

  • 対象となる写真と撮影内容
  • 掲載するサイト、SNS、広告、求人、印刷物などの媒体
  • 利用目的、掲載期間、利用地域
  • トリミング、色調整、文字入れなどの加工
  • 二次利用、クレジット表記、元データ・RAWデータの納品有無
  • 制作会社への共有、CMS登録、リサイズ、形式変換
  • 人物、撮影小物、施設利用条件を誰が確認するか

「すべての権利を譲渡してもらう」ことだけを目標にせず、実際に必要な利用範囲を許諾で確保する方法も並べます。条件を後から増やす可能性があるなら、そのときの再相談方法や追加費用の有無も確認しておくと判断しやすくなります。

公開前チェックリスト

  1. 誰が実際に撮影したか分かる
  2. 従業員撮影や外注撮影の契約・社内ルールを確認した
  3. 写っている人物と掲載目的を整理した
  4. 名札、予約表、住所など不要な個人情報が写っていない
  5. 絵、ポスター、画面、キャラクターの写り方を確認し、必要なら権利者や利用条件を確認した
  6. ロゴを公式・提携・認定と誤解させる見せ方にしていない
  7. 撮影場所の事業用掲載条件を確認した
  8. ホームページ以外へ再利用する媒体・目的・期間・地域・加工範囲を確認した
  9. 確認できない部分は、撮り直しや別写真への差し替えを検討した
  10. 確認記録と写真データを、担当者が変わっても追える場所へ保存した

写真ごとの確認記録を残す

確認した内容は、記事やページ単位ではなく写真ごとに残すと、差し替えや再利用のときに探しやすくなります。ファイル名、撮影者、撮影日、写っている人物・作品・ロゴ、最初に使ったページ、許可された媒体、利用目的・期間・地域、加工条件、確認相手、確認日、掲載終了・見直し日、根拠となるメールや契約書の保存場所を一行にまとめます。元画像と確認記録は同じ管理番号でひも付け、閲覧権限のある担当者が前提を追えるようにします。

ホームページ公開後にSNS広告へ使う、採用ページへ移す、古いスタッフ写真を差し替えるといった変更が起きたら、元の確認範囲へ戻ります。利用先が増えた場合は、最初の許可や契約に含まれるかを確認し、含まれなければ追加確認します。この記録は法的な可否を保証するものではありませんが、「誰に何を確認したか分からない」状態を減らす実務資料になります。

判断が難しいときに確認先へ伝える情報

権利者、施設、カメラマン、専門家へ相談するときは、「この写真を使えますか」だけでは状況が伝わりません。実際の写真、撮影者、撮影場所と日時、写っている人物・作品・商品、掲載ページ、掲載目的、公開範囲、加工の有無、SNSや広告への再利用予定、すでに得ている同意・契約・利用規約をそろえます。

資料がそろわない場合は、確認できない箇所を箇条書きにし、今すぐ必要な写真と、後から追加できる写真を分けます。ホームページ公開時に必要な最小限の写真を、確認できた範囲で準備し、確認が取れた写真だけを後から追加する進め方もあります。

まとめ

自分で撮った写真は、まず誰が実際に撮影・創作したかを確認します。そのうえで、人物、作品や画面、ロゴ、場所、外注契約や利用条件を分けて見ます。撮影できたこと、ホームページへ掲載できること、SNSや広告へ再利用できることは別です。分からない部分を推測で埋めず、確認先と代替案まで決めると、制作担当者へ前提を伝えやすくなります。

掲載候補の写真が多く、どの写真を使い、誰に何を確認すればよいか整理できない場合は、Bämでページ構成、写真の使い分け、確認事項を一緒に整理できます。個別の法的な可否は権利者や弁護士・弁理士などへ確認し、その前提をホームページの内容や制作条件へ反映します。

参考にした公式情報