コーポレートサイトの基本構成は、決まったページを並べることではありません。顧客、取引先、求職者などが「この会社は何をしているのか」「自分に関係があるか」「次に何をすればよいか」を確認できるように、目的と情報をつなげることが基本です。

基本として検討するのは、トップ、事業・サービス紹介、会社情報、お問い合わせです。実績、採用、お知らせなどは、見る人が判断するために必要か、公開後に更新できるかで加えます。この記事では、会社のホームページに何を載せ、どう分けるかを具体的に考えます。準備全体は初めての会社ホームページ制作で確認できます。

コーポレートサイトの役割を先に決める

同じ会社のサイトでも、問い合わせ獲得を主目的にするのか、採用を強化するのか、既存顧客への情報提供を重視するのかで、優先する情報は変わります。すべてを同じ強さで見せようとすると、かえって伝わりにくくなります。まず主目的を定め、対象ごとに必要な情報を整理します。

主な閲覧者知りたいこと優先して用意する情報
見込み客何を依頼できるか、相談できるかサービス、対応範囲、進め方、問い合わせ
取引先・協力会社会社として信頼できるか会社概要、事業内容、連絡先
求職者どんな仕事・考え方の会社か事業、理念、仕事の内容、採用情報
既存顧客最新情報や窓口はどこかお知らせ、サポート、問い合わせ

たとえば、法人から加工の相談を受けたい会社なら、対応できる材質や加工、依頼できる数量、相談時に必要な図面を先に示します。求職者には仕事内容や働く環境への入口を別に用意します。これは構成を考えるための例であり、特定の会社の成果を示すものではありません。

基本構成:目的ごとに役割を持たせる

トップページ

最初に見せるべきなのは、会社の雰囲気だけではありません。誰に何を提供しているか、主要なサービスや情報へどのように進めるかを示します。印象的なビジュアルは、内容の理解を助けるために使います。

最初の画面で「誰向けの、何をする会社か」を短く伝え、その下で事業、実績、会社情報へ案内します。大きな写真の中に会社名だけを置くより、初めて見る人が仕事の内容をつかめる一文を添えると判断しやすくなります。

事業・サービス紹介

サービス名の一覧ではなく、対象、提供内容、対応範囲、相談から実施までの流れを説明します。専門用語を使う場合は、初めて読む人にも意味が分かる補足を加えます。

事業が複数あっても、名前が違うだけでページを分ける必要はありません。依頼する人、依頼内容、必要な説明が異なる場合に分けます。会社全体の紹介と、一つのサービスを詳しく伝えるページの違いは、サービス紹介サイトの考え方も参考になります。

会社情報と理念

会社概要は、所在地や連絡先など確認に必要な事実を伝えるページです。理念は飾りの言葉にせず、事業やサービスにどのように表れているかを説明すると、会社らしさが伝わります。

会社名、所在地、代表者、事業内容、窓口などを最新の資料と照合します。沿革は年表を埋めるために増やさず、現在の仕事を理解する助けになる出来事を選びます。「丁寧な仕事」を掲げるなら、確認工程や納品後の対応も説明すると、言葉の意味が具体的になります。

会社案内やパンフレットをすでに持っている場合も、全ページをそのまま載せる必要はありません。ホームページで先に伝える要点と、保存用資料へ残す内容の分け方は、PDFパンフレットをホームページで活用する判断基準で確認できます。

お問い合わせ・採用などの行動ページ

行動を促すページでは、入力項目を増やすことよりも、連絡後の流れと必要な情報を分かりやすくすることが重要です。目的が異なる問い合わせと採用応募は、案内を分けることを検討します。

問い合わせ先には、相談できる内容と、連絡後に誰がどのように対応するかを書きます。応募の案内には仕事内容、募集条件、応募方法をそろえます。採用を優先する場合は採用ホームページの役割と掲載内容まで確認して、会社紹介だけで判断させない構成にします。

実績・よくある質問・お知らせ

実績には、依頼された内容、自社の担当範囲、工夫を載せます。顧客名や写真を出せない場合は、公開できる工程や対応範囲で説明できるかを考え、架空の事例で埋めません。よくある質問は営業や電話で実際に聞かれる内容から選びます。お知らせ欄は、更新する担当者と題材が決まっている場合に用意します。

ページごとに、掲載材料と次の行き先を決める

ページ名だけの一覧にせず、「何を伝えるか」「何で確かめてもらうか」「読んだ後どこへ進むか」を一行ずつ書きます。以下は法人向けサービスを持つ会社の構成例です。ページ数や必須項目を一律に決める表ではありません。

ページ用意する材料読んだ後の行き先
トップ会社の仕事を伝える一文、主な事業の写真自分に関係する事業
事業紹介依頼内容、対応範囲、仕事の流れ、よくある質問関連実績または相談
実績掲載許可のある写真、担当内容、説明できる工夫同じ仕事の相談
会社情報確認済みの会社概要、事業の考え方、所在地窓口または採用情報
採用情報仕事内容、募集条件、働く様子、応募方法応募窓口
お問い合わせ受付内容、必要な入力項目、連絡後の流れ送信完了と次の案内
会社案内と仕事の写真を木の机に広げて掲載内容を確認する経営者と担当者
会社案内、商品や現場の写真、よくある質問を集めると、ページごとに必要な材料が見えてきます。

たとえば事業紹介の写真がないなら、文章を長くする前に、仕事の様子を撮影できるかを検討します。説明する材料が同じページが二つあれば、見せる相手や質問が本当に違うかを見直します。

Bämの判断基準:目的から逆算して構成する

Bämでは、まず「どの仕事の相談を受けたいか」「どんな人に応募してほしいか」を伺います。その答えをもとに必要なページを決め、文章とデザインを一緒に考えます。ページ数を先に増やすのではなく、見る人が判断に使う情報をそろえることを重視します。

設計の順番決めること確認する質問
1. 現状把握今ある情報、顧客接点、課題どこで説明不足や行き違いが起きているか
2. 目的設定サイトで達成したい行動公開後に何を見て判断するか
3. 伝える軸仕事の特徴と言葉なぜ選ばれるのかを説明できるか
4. ページのつながりと見せ方ページ構成、操作、見つけてもらう方法読者が理解して次に進めるか

制作から公開までの基本手順

  1. 情報を棚卸しする。会社案内、サービス資料、既存サイト、問い合わせで多い質問を集めます。
  2. 公開できる事実を確認する。実績、数値、写真、掲載文は、根拠と許諾を確認します。
  3. 優先順位を決める。主目的に直結するページから構成し、初回公開で必要な範囲を定めます。
  4. 文章とデザインを一緒に設計する。内容の順番を決めてから、読みやすい見出し、余白、ページのつながりを整えます。
  5. 公開前に利用者目線で確認する。スマートフォンを含めて、問い合わせ、主要リンク、表記、更新日を確認します。

制作会社を決める段階では制作会社を比較する7つの基準、依頼してから公開するまでの確認はホームページ制作の流れを併せて確認してください。

公開前は、初めて見る人が連絡先までたどれるか確かめる

会社名を知って来た人だけでなく、事業紹介の途中から読む人も想定します。各ページから会社情報と問い合わせ先へ進めるか、リンクの名前だけで行き先が分かるかを確認します。Googleも内容が分かるリンクの文言を推奨しています。「こちら」を並べるより「加工の相談をする」など、目的が分かる名前を付けます。

会社のホームページをパソコンとスマートフォンで見比べて確認する担当者
スマートフォンでも、依頼できる仕事、会社情報、問い合わせ先まで順にたどれるかを確かめます。
  • スマートフォンのメニューから、事業・会社情報・問い合わせへ進めるか
  • 文字を拡大しても読めるか。重要な説明が写真の中だけに入っていないか
  • キーボードでもメニューやフォームを操作でき、選択中の位置が分かるか
  • 必要な画像が表示され、リンク切れがなく、フォームの完了まで確認できるか
  • 会社名、住所、電話、営業案内がページによって食い違っていないか

使いやすさは見た目だけでは判断できません。デジタル庁のウェブアクセシビリティ導入ガイドブックを参考に、誰がどの操作で困るかを確認します。検索向けの確認では、Googleのサイト管理に関する案内に沿って、公開ページや画像を検索エンジンが取得できる設定かも制作担当者へ確認します。

公開後に育てるための運用チェック

  • 担当者と確認者を決め、更新が必要な情報を一覧にする。
  • サービス内容、連絡先、採用情報など、変更時の確認箇所を定める。
  • アクセス状況だけでなく、問い合わせで分かりにくいと言われた点を記録する。
  • 追加する記事やお知らせも、サイトの目的と読者に合うか確認する。
  • 表示、フォーム、主要リンクを定期的に確認する。

自社で更新する範囲が決まったら、ホームページを更新する仕組み(CMS)の選び方へ進みます。運用の点検はホームページ保守・管理の基本で確認できます。

よくある構成上の課題

会社情報が一か所にまとまらず信頼確認に時間がかかる、サービス説明と採用情報が混ざって対象が不明確になる、トップページの印象に対して詳細ページの情報が足りない、といった課題は少なくありません。ページを増やす前に、各ページの読者と役割を決めると、必要な改善を選びやすくなります。

「会社情報」は会社全体の事実、「事業紹介」は相手が依頼できる仕事を説明する場所です。同じ文章を両方へ貼るのではなく、会社情報から事業へ、事業から実績や相談へ進めるようにします。予算や準備時間が限られる場合も、内容が空のページを先に作るより、公開時に必要な説明をそろえる範囲を制作会社と決めましょう。

まとめ

コーポレートサイトの基本は、会社の情報を並べることではなく、閲覧者が事業を理解し、安心して次の行動を選べる構成にすることです。まず、最も伝えたい相手と、その人が依頼や応募を決めるために必要な情報を書き出してください。各ページの役割と、公開後に更新する人まで決まると、制作の相談も進めやすくなります。

Bämのコーポレートサイト制作は95万円から(税別)、標準期間は約3〜4か月です。原稿がそろっていない段階から、必要なページと文章を一緒に考えます。制作範囲や費用の違いはホームページ制作料金で確認できます。自社に必要な構成を相談したい場合は、Bämの無料相談で今の資料や困りごとをお聞かせください。

参考資料