ホームページ作成ツールは、操作が簡単かどうかだけで選ばないことが大切です。「何のために作るか」「誰が更新するか」「何年使うか」「将来、別の会社や仕組みへ引き継げるか」を先に決めると、自社に合う選択肢を絞れます。

小さく試したいならオンラインのサイト作成サービス、社内で記事を増やしながら柔軟に育てたいならCMS、会社の強みや商談の流れまで整えたいなら制作会社への依頼が候補です。この記事では、製品名の順位ではなく、中小企業が導入前に比べる条件を整理します。

結論:ツール名より「公開後に誰が続けるか」で選ぶ

一番使いやすいのは、社内の担当者が必要な更新を続けられ、困ったときの依頼先も明確な仕組みです。機能が多くても、更新担当が一人しかいない、管理者アカウントが制作者のまま、課金内容を社内で把握していない状態では安心して続けられません。

最初に確認すること判断の目安
主な目的会社の信頼、商品・サービスの相談、採用、通販のどれか
更新担当誰が、どの情報を、月に何回更新するか
外部へ任せる範囲デザイン、文章、写真、機能、保守のどこまでか
管理と引き継ぎ契約、ドメイン、アカウント、データを自社で確認できるか
予算初期費用だけでなく、3年程度の運用費用と社内工数を見る
会社のホームページ作成方法を比較する中小企業の担当者
画面の操作だけではなく、更新内容、担当者、将来の引き継ぎまで同じ表で比べます。

そもそも何のためのホームページか

同じツールでも、会社案内と通販では必要な機能も運用負担も違います。「とりあえずホームページが必要」という状態で契約せず、公開後に読み手に取ってほしい行動を1つ決めます。

目的最低限必要なこと選定時の注意
会社の信頼を伝える会社情報、事業内容、実績、問い合わせデザインより先に、情報の正確さと更新責任を決める
商品・サービスの相談を増やす悩み別の説明、比較材料、相談方法ページを増やしたときの料金と編集しやすさ
採用応募につなげる仕事内容、働く人、条件、応募方法募集終了や条件変更を社内ですぐ更新できるか
通販する商品、在庫、決済、配送、返品、顧客対応ページ作成より、受注後の業務と決済・配送連携を重視する

何を載せるかまだ決まっていない場合は、初めての会社ホームページ制作で決める順番を先に確認してください。通販が主目的なら、通販サイト制作で必要な範囲も分けて考えます。

作り方は大きく3つに分けられる

商品名を比べる前に、自社がどの作り方を必要としているかを分けます。同じWordPressでも、自社でテーマを選ぶ場合と、制作会社が目的に合わせて設計する場合では、必要な準備も費用も変わります。

作り方合いやすい状況自社で担うこと確認したい弱点
オンラインのサイト作成サービス小規模で早く試したい、定型機能で足りるテンプレート選定、文章・写真、公開後の更新プラン制限、追加課金、書き出し、他の仕組みへの移行
自社で管理するCMS記事やページを増やす、将来の拡張を考えるサーバー、更新、セキュリティ、バックアッププラグイン間の影響、保守担当、不具合時の復旧
制作会社への依頼会社の強み、読み手、問い合わせまで整えたい事業情報の提供、意思決定、公開後の確認依頼範囲、追加費用、修正回数、公開後の契約と引き継ぎ

CMSの種類や機能をより細かく比べる場合は、中心記事の中小企業向けCMSの選び方をご覧ください。自社で作るか外部へ任せるかを決めていない場合は、自作・内製と外注の判断基準で社内工数まで比較できます。

比較するときの8つの基準

  1. 目的を満たせるか:必要なページ、フォーム、商品管理、予約などを列挙する。
  2. 担当者が更新できるか:実際の文章と写真で更新を試す。
  3. 権限を分けられるか:管理、編集、確認の役割を一つの共用アカウントにしない。
  4. スマートフォンで読みやすいか:テンプレートの見本ではなく自社の文章量で確認する。
  5. 検索向けの設定を自分で確認できるか:タイトル、説明文、見出し、URL、画像の説明、サイトマップを見る。
  6. 連携先と追加費用が分かるか:予約、メール、決済、分析の契約を別に確認する。
  7. 所有権と引き継ぎ方法が明確か:ドメイン、契約者、管理者、書き出せるデータを確認する。
  8. 困ったときの復旧方法があるか:バックアップ、変更履歴、問い合わせ窓口、緊急時の対応を確認する。

代表的な選択肢は「できること」と「制限」を両方見る

以下は特定のツールを順位付けする表ではありません。同じ名前でもプランや契約形態によって機能が変わるため、候補を絞った後は公式情報で現在の条件を確認します。

選択肢確認したい特徴導入前に試すこと
Wixホスティングと編集機能をまとめて利用。サイト所有権やドメインの移転手順がある実際の担当者による更新、権限、利用プラン、移転対象外の機能
Squarespaceテンプレートとホスティングを一体で管理。書き出せるページやブロックに制限がある必要なページ種類、日本語での更新、商品・動画・デザイン設定の書き出し
WordPressオープンソースで、テーマやプラグインで拡張できる。自社でホスティングとドメインを用意する形態がある編集だけでなく、更新、保守、バックアップ、不具合時の復旧担当
Shopify通販業務を中心に構成。商品ページだけでなく、在庫、決済、配送、アプリ連携までまとめて確認する注文から在庫、発送、返品、売上管理までの実務を通して試す

無料・月額だけでは分からない費用を整理する

比較表の月額料金には、初期設定、デザイン、文章、写真、機能追加、データ移行、保守、社内の作業時間が含まれていないことがあります。候補ごとに同じ期間と作業範囲で比べてください。

費用の種類確認内容
開始時初期設定、テンプレート、デザイン、データ登録、撮影、文章作成
毎月・毎年プラン、サーバー、ドメイン、メール、アプリ・プラグイン、保守、計測
更新時新ページ、レイアウト変更、機能追加、入力代行、不具合対応
終了・移行時データ書き出し、画像収集、URL対応表、ドメイン移管、メール移行、新環境の再構築
社内工数学習、原稿、写真、入力、公開前確認、問い合わせ対応、引き継ぎ

ツールの契約費だけでなく、制作・運用全体の費用を比べるときは、Bämのホームページ制作料金と費用に含まれる範囲も判断材料になります。

検索と読みやすさは実際のページで確認する

「SEO対応」と書かれているかどうかだけでは、実務で使えるか判断できません。Googleは、分かりやすいページ構成や具体的なリンク文言など、読み手と検索側が内容を理解できる作りを案内しています。ツールが設定欄を持っていても、自社で適切に入力し、更新する運用が必要です。

  • ページごとに固有のタイトルと説明文を設定できるか
  • 見出しの順序を自由に整えられるか
  • 画像に内容を伝える説明を設定できるか
  • 通常のリンクで関連ページをつなげられるか
  • URL変更時に旧URLから新URLへ案内できるか
  • サイトマップ、canonical、公開・非公開を確認できるか

契約前に自社の情報で小さく試す

見本ページは、文章や写真の量がテンプレートに合うよう作られています。本契約の前に、自社の長い商品名、実際の写真、問い合わせ項目、お知らせ記事で一つの試作を行います。

  1. 実際の更新担当者がログインする。
  2. 文章、見出し、画像、リンクを入れる。
  3. パソコンと320px程度のスマートフォン幅で確認する。
  4. 下書き、確認、公開、訂正、過去版への復旧を試す。
  5. 担当者が不在のとき、別の人が引き継げるか確認する。

アカウント、ドメイン、データを自社へ引き継ぐ

ホームページの見た目だけ完成しても、管理権限が自社になければ、担当者や制作会社が変わったときに止まります。契約時と公開時の両方で、次の情報を社内に残します。

引き継ぐもの確認すること
管理者アカウント自社のメールアドレス、2段階認証、復旧方法、不要ユーザーの削除
ドメインとDNS登録名義、更新費、管理画面、更新期限、移管の可否
契約と請求プラン、次回更新日、支払い方法、追加アプリ、解約時の条件
ページと素材本文、画像、動画、ロゴ、フォント、データベースの書き出し範囲
連携サービスメール、決済、予約、分析、地図、SNSの管理者と解除手順
復旧用の記録バックアップ日、復旧手順、依頼先、変更履歴、公開前の確認項目
ホームページの管理権限とバックアップを確認する担当者
管理画面が開けるだけでなく、ドメイン、請求、復旧、更新責任まで引き継ぎます。

制作会社へ相談するか迷うときの目安

ツールの操作より、「会社の何を伝えるか」「読み手がどこで迷うか」「文章や写真をどう用意するか」で止まっているなら、制作会社へ相談する意味があります。逆に、目的と掲載内容が決まっており、限られたページを自社で更新できるなら、まず小さく試す方法もあります。

Bämでは、まだツールを決めていない段階から、ホームページの目的、社内で更新する範囲、公開後の保守を一緒に整理します。Bämのホームページ制作サービスを確認し、自作と外注のどこまでを任せるか迷う場合は、現在の状況をBämへ相談するからお聞かせください。

よくある質問

無料プランで会社ホームページを始めてもよいですか?

操作と更新体制を試す目的なら役立ちます。ただし、独自ドメイン、広告表示、ページ数、機能、書き出し、問い合わせデータの保管などの制限を確認し、公開用と試作用を分けて考えてください。

WordPressなら必ず安くなりますか?

いいえ。ソフトウェアを無料で利用できても、サーバー、ドメイン、初期設定、デザイン、保守には費用または社内工数がかかります。同じページと機能、運用期間で比べます。

後から別のツールへ移れますか?

多くの場合、移行そのものは可能です。ただし、デザイン、商品、フォーム、会員情報、設定、画像がそのまま書き出せるとは限りません。契約前に書き出し範囲とURL変更対応を確認します。

ツール選びで迷ったら、最初に何を書き出せばよいですか?

主な目的1つ、必要なページ、更新担当者、月の更新回数、外部へ任せたい範囲、3年程度で使える予算を書き出します。その条件を持って、2〜3個の候補で同じ更新操作を試すと比べやすくなります。

まとめ

ホームページ作成ツールを選ぶときは、テンプレートの見た目や月額料金だけで決めません。目的、更新担当、総費用、検索と読みやすさ、所有権、データの書き出し、不具合時の復旧を同じ条件で比べます。契約前に自社の情報で更新を試し、担当者が変わっても続けられる仕組みを選びましょう。

参考資料