自社で企画したブランド商品と、メーカーから仕入れた商品を扱う商社では、ホームページの商品紹介をどう分けるか迷うことがあります。別々に見せると探す場所が増え、一緒に並べると、すべて自社で企画・製造しているように見えることもあります。
同じサイトで紹介するなら、商品ごとに自社の立場を明示したうえで、共通する用途から探せる入口を用意します。ブランドについて知る方と、必要な商品を探す方の両方が、目的の情報へ進める構成です。
最初に、自社がどの仕事を担っているかを整理する
原稿を作る前に、自社ブランドについて、企画、仕様の決定、製造、検品、販売などのうち、実際に自社が担当している仕事を確認します。「自社ブランド」という名前だけから、すべて自社工場で製造しているとは判断できません。
例えば、収納用品を企画し、製造は協力会社へ委託しているなら、その役割に合う説明を考えます。「自社で企画した収納用品を販売しています」のように、自社が関わっていることを明確にする文章です。製造の説明を加える場合も、確認できる内容と公開できる範囲に合わせます。
仕入れ商品は、メーカー名やブランド名とともに、取り扱っている商品であることが分かる表記にします。メーカーから受け取った紹介文の「私たちが開発しました」を、そのまま商社のサイトへ移すと、文章の主語が変わってしまいます。引用や資料の掲載方法も含め、誰についての説明かを確かめます。
トラスコ中山のサイトでは、自社ブランドの紹介と、国内仕入先から仕入れるナショナル・ブランドの紹介を分けています。自社の開発背景と取扱商品の説明に、それぞれの場所を設ける実例です。同じ分類名を使う必要はありませんが、自社の仕事と商品の位置付けを整理する参考になります。
商品を探す入口は、用途や品目でも用意する
ブランドの立場を分けても、初めて訪れた方が自社ブランド名を知っているとは限りません。「作業場の小物を整理したい」「店舗で使う備品をそろえたい」という目的から探す方には、用途や品目の入口が役立ちます。
ここでは、収納用品を扱う架空の商社を例にします。自社で企画した小物ケースと、他メーカーから仕入れた収納ボックスを扱っているなら、「小物の整理」という一覧に両方を載せられます。その際、商品名の近くに自社ブランド名またはメーカーのブランド名を添えます。
一覧では、寸法や素材、使う場所など、選ぶ際に必要な違いを同じ順で示します。自社ブランドには長い開発物語があり、仕入れ商品には名前しかない状態だと、候補を比べにくくなります。一覧には比較の要点をそろえ、開発の背景はブランド紹介へ、詳しい仕様は商品詳細へつなぎます。
一方、ブランドを指定して探す取引先には、「自社ブランド」「取扱メーカー」などの入口も残します。用途から探す入口とブランドから探す入口は、同じ商品詳細につなげられます。入口ごとに同じ商品のページを複製しなくても、探し方を増やすことはできます。

自社ブランドの背景は、その商品に結び付けて紹介する
自社ブランドには、企画した理由や、取引先の声をどのように仕様へ取り入れたかを紹介できます。先ほどの収納用品なら、どのような使い方を想定し、何を工夫したかを、実際の企画資料と担当者の話からまとめます。
ただし、その説明がサイト全体の商品紹介にかかって見えないようにします。自社ブランドの開発姿勢を「当社の商品はすべて独自開発」と広げれば、仕入れ商品の立場と合わなくなります。見出しや写真の近くで、どのブランド・商品についての説明かが分かることが大切です。
反対に、仕入れ商品については、なぜ取り扱っているか、どのような使い方の相談に対応するかなど、商社側の説明を添えられます。メーカーの開発物語を自社の実績に置き換えず、選定や供給、相談対応の中で実際に担っている仕事を伝えます。
自社ブランドを目立たせるために、仕入れ商品を根拠なく低く評価する必要はありません。両方を扱う理由が、それぞれの用途や条件から分かるように紹介します。
商品詳細では、仕様と自社への相談範囲をそろえる
商品詳細には、商品名、ブランドやメーカー、品番、主な仕様、販売単位などを分かりやすく置きます。そのうえで、自社が受ける相談を説明します。仕入れ商品を掲載していることだけで、すべて在庫している、仕様変更も受けられると伝わらないようにします。
例えば、自社企画品では仕様の相談を受けられても、他メーカー品は既存仕様の取り寄せのみという場合があります。これは扱い方の一例ですが、こうした違いがあるなら、それぞれの商品で確認できる場所へ書きます。実際には受けていない相談を、共通の案内文で付け足さないようにします。
メーカーのロゴや商品写真、カタログを使う場合は、提供された資料の利用条件と掲載できる範囲を確認します。古い資料の仕様や販売終了商品が残らないよう、商品情報をどこから確認して更新するかも決めておきます。
同じ商品へ、二つの入口から進んで確かめる
公開前には、用途別の一覧から進む場合と、ブランド紹介から進む場合の両方で見ます。どちらから来ても、商品のブランド、自社が担う仕事、相談できる範囲が同じように分かるかを確かめます。
取扱商品が少ない段階なら、大きな商品検索機能を作る前に、代表商品の一覧と紹介文から始められます。自社ブランドと取扱メーカー品の区別が分かり、必要な商品へ進めるかを整えてから、情報量に応じて分類や検索を考えます。
Bämの卸売・商社のホームページ制作では、会社案内やカタログ、普段の調達相談をもとに、紹介する商材と自社の仕事を整理します。ブランドの立場を明確にしながら、取引先が用途から商品を探し、相談へ進める構成と原稿をつくります。