農園のホームページに載せた地図を見て、お客様がぶどう畑へ来られた。けれど、販売しているのは別の場所にある直売所だった。サイトを作った当時は農園の紹介が中心でも、買物の案内が増えると、一つの「所在地」では伝えきれなくなることがあります。

リニューアルでは、栽培する場所と、商品を買いに行く場所を分け、それぞれに合うページ・地図・連絡先を組み直しましょう。住所を一つに統一するより、何のための場所かを先に決めると、残す情報と直すリンクが見えてきます。

住所を直す前に、その場所でできることを分ける

太子町の特産品案内では、ぶどうやみかんを紹介しています。こうした果物を扱う農園のサイトには、育つ環境を知りたい方と、商品を買いたい方が訪れます。どちらにも農園の場所は関係しますが、必要な案内は同じとは限りません。

まず、今のサイトに載っている場所を、住所からではなく役割から書き出します。栽培する畑、直売所、事務所などです。同じ敷地にあるならその関係を示し、離れているなら別の場所として扱います。実際には一か所で完結する農園まで、無理にページを分ける必要はありません。

ここでは、畑と直売所が別の場所にある架空のぶどう農園を例にします。商品は直売所で販売し、購入についての電話もそこで受けています。畑では販売や見学受付を行っていません。現在のサイトでは、農園紹介の畑の地図を「アクセス」として使い、商品の紹介からも同じ地図へ進む状態です。

この場合、主な修正は地図の見た目ではありません。「ぶどうを育てる場所を紹介するページ」と「ぶどうを買いに来る方の案内」を分けることです。畑の写真や栽培の説明は生かし、購入の案内からは直売所へ進めるようにします。

太子町観光協会の山村果樹園の紹介では、太子町産ぶどうの直販所という説明に、所在地や地図へのリンクを添えています。電話番号にも「直売所」と示されています。農園名だけでなく、訪れる場所と連絡先の役割を言葉で補っている掲載例です。実在する農園の栽培地と売場の位置関係を推測するのではなく、この案内の仕方を参考にできます。

農園紹介と直売所案内を、役割に合わせて組み直す

例の農園では、栽培のページを「農園について」、購入のページを「直売所のご案内」とします。農園紹介には畑の様子や育てている品種を載せ、場所は栽培の背景が伝わる範囲で説明します。来店用ではない地図を残すなら、「栽培地の紹介」と分かる題名にします。

畑の詳しい地点を載せる必要がなければ、写真と地域の説明だけにする方法もあります。この例なら、「ぶどうはこちらの畑で育てています。お買い求めは直売所へお越しください」と添え、直売所案内へつなげられます。畑での見学を受けていないことも、来園を誘うような写真や文章の近くで短く伝えます。

ぶどう畑は農園紹介で栽培の様子を伝え、直売所は販売案内に所在地・地図・購入相談をまとめる二つの役割の図
同じ農園でも、何をする場所かに合わせて案内を置きます。

直売所案内には、売場の名称、実際の住所、買物で向かう地点の地図、入口の写真をまとめます。住所は大阪府から番地まで記し、地図に表示される名前が農園名の場合も、ページ上では「直売所へのアクセス」と役割を添えます。

商品紹介のボタンも「アクセス」だけでなく、「直売所の場所を見る」とすると、押した先が分かります。地図を開いたときには、名前に加えて、地点が実際の売場を指しているかを確認します。農園紹介で使っていた地図をそのまま移すだけでは、行き先が変わらないことがあるためです。

連絡先は、ページ末尾の代表番号をすべての用途に流用せず、現在の対応に合わせます。購入相談を直売所で受ける例なら、商品紹介と直売所案内に「商品・直売についてのお問い合わせ」と添えて同じ番号を載せます。一つの電話ですべて受けている農園なら、番号を分けず、相談できる内容を短く示せば十分です。

直売所の営業案内も、栽培作業をしている時間とは別に扱います。畑で作業している日に売場も開いているとは限らないので、買物のページで実際の営業を確認できるようにします。販売時期の詳細がすでに別ページにあるなら、その案内を生かしてつなげます。

以前のアクセスと外部の紹介を、新しい案内へつなぐ

リニューアル後のトップページだけを整えても、以前のアクセスページを保存している方は、そこから訪れます。まず今のサイト内で「アクセス」「所在地」「お問い合わせ」がどこへつながっているかを確かめ、買物の案内が畑や事務所へ向いていないかを見ます。

以前のアクセスページが主に来店案内として使われていたなら、同じURLを直売所案内として更新できるか検討します。ページのURLを変える場合は、古い案内を開いた方が新しい直売所案内へ進めるよう、転送を含めて制作会社へ相談します。栽培地を紹介するためのリンクまで一律に直売所へ変えず、そのリンクが何を案内していたかで判断します。

以前の来店アクセスと観光協会などの紹介から、販売場所の住所・地図・購入問い合わせ先をまとめた直売所案内へつなぐ図
リンクだけでなく、案内先の住所と電話の役割も確かめます。

観光協会や取扱店などの紹介に載っている住所・電話・ホームページのリンクも、普段案内に使っているものから確認します。「農園所在地」として載せた場所が今も適切か、買物の紹介なら直売所の案内が必要かを照合します。掲載先によって修正方法が違うため、変更をお願いする内容をまとめておくと進めやすくなります。

渡す内容は、たとえば「購入の案内は直売所の所在地と電話番号へ、ホームページのリンクは直売所案内へ」という組合せです。農園そのものが移転したわけでなければ、すべてを「移転のお知らせ」にする必要はありません。案内する場所の役割が分かる文章に直します。

買いに来る方の入口から、リニューアル案を確かめる

制作会社へは、現在の農園紹介と販売案内、畑と直売所の写真、各場所の実住所と連絡先、普段送っている地図リンクを渡します。「畑の紹介は残し、買物の方には直売所を案内したい」と目的を添えると、ページ名とリンクの変更を具体的に相談できます。

試作では、商品ページから直売所案内へ進み、住所と地図、問い合わせ先を確かめます。次に農園紹介を開き、そこが栽培の紹介だと分かるか、購入したい場合に直売所へ移れるかを見ます。二つの入口で、読んでいる方の目的に合う行き先になるかを確認する流れです。

以前のアクセスURLや、外部紹介からの入口も同じようにたどります。地図が開いたことだけで確認を終えず、売場を指しているか、近くの入口写真も同じ場所かを見比べます。電話リンクを設けた場合は、表示した番号とリンク先の番号が一致するかを確かめます。

こうして見ると、全面的な作り直しが必要なのか、農園紹介を残して直売所案内とリンクを整えればよいのかを判断できます。場所ごとの役割が伝わることを基準に、リニューアルの範囲を決めましょう。

Bämでは、お話と資料から原稿・ページ構成を整えるホームページ制作をご案内しています。今ある農園紹介と販売案内を整理したい方は、太子町のホームページ制作・改善のご案内をご覧ください。栽培の魅力を残しながら、お客様が買物の行き先を確かめられる構成を考えます。