リニューアルでページを減らそうとすると、「ほとんど見られていない」という意見と、「営業では使っている」という意見がぶつかることがあります。閲覧数は大切な材料ですが、それだけでは、削除した後に誰が何に困るかまでは分かりません。

迷ったページは、残したい人に理由を聞くだけでなく、実際に使った場面を一つ確かめてみてください。商談や購入後の案内に役立っているなら、その役割を新サイトでも引き継ぐ必要があります。ただし、今のページを丸ごと残すことが唯一の方法とは限りません。

「営業で使う」を、実際の案内まで戻って確かめる

たとえば、業務用機器を扱う会社に、設置前の準備を説明したページがあるとします。検索からの訪問は少なくても、営業担当が見積りの前にそのURLを送り、搬入口や設置場所を確認してもらっているなら、商談を進めるための役割があります。

ここで確認したいのは「大事なページですか」よりも、「最近、どの段階のお客さまに送りましたか」「その人に何を確認してもらいましたか」です。社外に出せる範囲で案内メールや資料を見せてもらうと、必要なのがページ全体なのか、寸法図や準備事項の一部なのかも分かります。

サポート担当にも同じように聞けます。操作に迷った人へ案内しているなら、実際の質問と、その回答が載っている箇所を確認します。担当者が個別に説明し直す手間だけでなく、利用者が自分で読み返せることにも意味があります。少数の利用でも、失うと支障が出る情報はあります。

営業やサポートが使うページについて、相手、確認してほしい内容、削除後の支障を確かめる図
残す理由を、実際に使う相手と場面で説明できるようにします。

閲覧数が少ない理由と、使われていないことを分ける

年に一度の手続きに使う案内を、直近一か月の数値だけで評価すると、必要性を見落とすことがあります。営業メールから必要な相手だけが訪れるページも、不特定多数に読まれる記事とは役割が違います。利用する時期や案内方法に合った期間で確かめます。

一方、「いつか使うかもしれない」だけでは、残す理由を判断できません。現在もその商品やサービスを提供しているか、誰が案内しているか、最近の利用例があるかを確認します。利用例が見つからなくても、計測されていない可能性や別の部署での利用が残るため、数字がないことを即座に不要の証拠にはしません。

検索から来る人についても、訪問数と一緒に、どんな疑問の入口になっているかを見ます。今の事業と関係する相談につながる内容か、古い情報を探す人が多いだけなのかで扱いは変わります。外部の案内資料やリンクから参照されている場合は、削除後にその人をどこへ案内するかも必要です。

必要な情報を守ることと、独立したページを残すことは別に考える

設置前の準備が複数の商品に共通し、商談中に繰り返し送る資料なら、案内しやすい独立ページとして残す判断ができます。商品の説明を読んだ後にも見つけられるようにすると、営業経由以外の人も利用できます。

反対に、短い注意事項だけが必要で、商品ページにも同じ説明があるなら、最新の内容を商品ページへまとめる方法があります。ただ文字を移すだけではなく、営業担当が必要な箇所をすぐ案内できることまで確かめます。長いページの中に埋もれてしまうと、情報は残っていても使いにくくなります。

すでに扱っていないサービスの集客記事は、閲覧数が多いという理由だけで現行サービスのように残すべきではありません。ただし、過去の利用者への案内が必要な場合は、その説明をどう残すかが先です。終了の判断は、アクセスの大小ではなく、現在果たす役割と代わりの案内があるかで決めます。

繰り返し案内する資料は独立して残し、共通の短い説明は統合し、現在の役割がない内容は終了を検討する判断例
ページ数を維持するのではなく、必要な説明が使える形で残るかを確かめます。

意見が分かれたページは、新しい案内で試してから決める

「残すか消すか」の会議だけでは決まりにくいときは、移し先の原稿や画面を用意し、実際に使う担当者に案内してもらいます。先ほどの設置準備なら、見積り前のお客さまへ新しい画面を送るつもりで、必要な図や説明に迷わずたどり着けるかを確認します。

うまく案内できなければ、独立ページに戻すほか、見出しを変える、該当箇所へ直接案内するなどの調整ができます。利用する部署、残す説明、掲載先、内容を確認する担当者が決まれば、制作側も必要な範囲を見積もりやすくなります。

内容の扱いが決まった後は、旧URLからの案内も制作担当へ引き継ぎます。Googleも、URL変更を伴う移転では旧URLと新URLの対応付けを説明し、無関係なページへの一括転送を避けるよう案内しています。必要な説明を別ページへまとめた場合は、その説明がある場所を移行先として検討します。

Bämのリニューアルと部分改修の相談では、既存ページや機能を確認しながら改修範囲を考えます。アクセスの少ないページでも、現在送っている案内や、そのページで確認してもらう内容を共有いただくと、残す情報と作り直す範囲を具体的に整理できます。

参考資料