求人一覧をつくるとき、勤務地、職種、給与、勤務時間、休日、経験など、思い付く条件をすべて検索項目に入れたくなることがあります。ただ、選択肢を増やしても、求人側の情報が揃っていなければ、条件に合う仕事が検索結果から抜けてしまいます。
人材会社の求人検索では、求職者が仕事を選ぶうえで必要な条件と、担当者が継続して正しく更新できる項目を重ねて考えます。最初に使う条件を絞り、詳しく探したい方には追加の条件を用意する方法なら、探しやすさと更新の負担を一緒に検討できます。
画面の項目を決める前に、今ある求人で試す
まず公開する求人を見ながら、求職者が最初に何を確かめているかを担当者に聞きます。「通える場所か」「経験のある職種か」「希望する雇用形態か」など、実際の相談で繰り返し出る条件を候補にします。他社にある項目をそのまま揃えるより、自社で扱う仕事に合う条件から始めます。
次に、その条件が求人データに入っているかを確認します。勤務地は揃っていても職種の分類が担当者ごとに違う、勤務時間は本文にしかない、といった状態では、選択欄を作るだけでは安定して検索できません。未入力や表記の違いを確認し、どこまで整理してから公開するかを決めます。
検索条件は、すべて同じ目立ち方で並べる必要もありません。ハローワークの検索方法の案内でも、基本条件に加えて賃金や就業時間などを詳しく指定する構成が示されています。自社でも、よく使う入口と追加条件を分ける考え方は参考になります。ただし、同じ項目数や分類を採用する必要はありません。
勤務地と職種は、求職者が選べる言葉にする
勤務地の選択肢を細かくしすぎると、選ぶのに時間がかかり、求人の少ない地域では結果がほとんど出ない場合があります。扱う範囲に応じて、都道府県、市区町村、通勤しやすいエリアなど、どの単位で探せると役に立つかを考えます。募集企業の本社所在地と、実際の就業場所を混同しないことも大切です。
広めのエリア名を使うなら、含まれる市区町村が分かるようにします。複数の就業場所を持つ求人をどう登録するかも決めます。「在宅勤務」を扱う場合は、出社が必要な求人も同じ条件に含めるのかなど、選択肢が何を意味するかを揃えます。細かな勤務条件は求人の詳細でも確認できるようにします。
職種は、社内の管理コードや営業上の呼び方を、そのまま選択肢にしない方が分かりやすい場合があります。例えば事務系の求人を扱うなら、「事務」の中に経理や営業事務を含めるのか、別々に選ぶのかを、実際の求人と相談内容から決めます。名称だけで判断しにくければ、どんな仕事を含む分類か短い説明を添えます。
似た仕事を複数の職種へ登録することも考えられますが、検索に出すためだけに関係の薄い分類まで付けると、選んだ条件の意味が薄れます。担当者が替わっても同じように判断できる程度の分類例を残し、求人の仕事内容と合わせて確認します。
検索に使う条件と、詳細で説明する条件を分ける
検索項目にしない情報も、仕事を選ぶうえでは重要です。細かい勤務時間や経験の条件など、選択欄だけで正確に表せない内容は、求人の詳細で説明します。項目を減らすことは、必要な求人条件の説明を省くことではありません。
ここでは、事務職の紹介を行う人材会社の架空例で考えます。勤務地と職種は毎回同じ形式で登録でき、求職者からもよく確認されるため、最初の絞り込みに使います。勤務日数は求人ごとに確認して揃えられるなら追加条件にします。一方、勤務時間の個別相談については対応できる範囲が異なるため、当初は詳細で説明することにします。

「未経験可」「時短相談可」などを検索条件にする場合は、どの状態なら該当すると判断するかを決めます。経験について記載がないことと、未経験でも応募できることは同じではありません。未確認の求人を推測で該当扱いにせず、情報を確かめるか、その条件の対象に含めない扱いを整理します。
給与を条件にするなら、月給、時給、年収などの単位や、検索に使う金額の基準を揃える必要があります。求人の金額幅のどこを使うかで結果が変わるため、単に「給与」という欄を付けるだけでは決まりません。判断方法を説明できず、元情報も揃わない段階なら、先に詳細表示を整える方法があります。
該当する求人がないとき、選び直せるようにする
条件を重ねた結果、該当する求人がなくなることはあります。そのとき「見つかりませんでした」だけで終わらせず、今選んでいる条件と、一つずつ解除する操作を見せます。勤務地は残して勤務日数だけ外すなど、譲れない条件を保ったまま探し直せる形が役に立ちます。
表示する文面は「現在公開中の求人に、この条件で該当するものはありません」のように、結果が示す範囲を明確にします。会社がその職種を一切扱わないことや、今後も紹介できないことまで意味するとは限りません。一方で、非公開の求人があると確認していないのに、その存在や紹介を約束する案内は置きません。

条件を広げた求人を参考として見せる場合は、どの条件が違うのかを明示します。選んだ条件と異なる求人を、同じ検索結果に紛れ込ませないようにします。希望条件の相談を受けている会社なら、その支援内容と相談後の流れが分かる案内を添えられます。
公開前は、検索できることと更新できることを確かめる
試す際は、実際の求人を使い、選んだ職種と勤務地に合うものが出るかを確認します。同じ項目で複数の選択肢を選んだときに、いずれかに合えばよいのか、すべてに合う必要があるのかも、表示と動作を一致させます。条件を変えた後の件数や、一覧から詳細へ進んで戻ったときの選択状態も見ます。
スマートフォンでは、細長い条件欄が画面を占めて、求人までたどり着きにくくなることがあります。初期表示する項目と折りたたむ項目を分けても、選択中の条件が分かり、解除できるかを確認します。項目が少なくても、何を選んだか見えなければ探し直しにくくなります。
求人を変更・終了したときに、検索結果へ正しく反映されることも必要です。新しい絞り込み項目を追加する際は、既存求人の情報を誰が揃え、次の求人から誰が確認するかまで考えます。検索画面の追加と、求人データの整備は一緒に進める仕事です。
Bämの人材・採用支援のホームページ制作では、扱う職種と求人の更新方法を伺い、比べる項目や必要な画面を整理します。現在の求人データを基に、最初に用意する検索条件と、詳細で説明する内容を分けて相談できます。