人材会社のホームページで得意な職種を紹介するとき、求人件数や紹介実績は一つの材料になります。ただ、件数を大きく掲げるだけでは、採用したい企業にも転職を考える方にも、どこまで仕事を理解して相談に乗ってくれるかは伝わりません。
職種への理解を伝えるには、担当者が普段確認している仕事内容、経験の捉え方、企業とのやり取りを言葉にします。「専門性があります」という説明を、相談したときに何を確かめ、どう支援するかが分かる案内へ変えていきましょう。
職種名の一段先にある、仕事の違いを説明する
例えば「経理職に強い」と紹介するなら、経理という職種名だけで終わらせず、実際に相談を受けている仕事の範囲を示します。日々の入力や支払業務を中心にする仕事と、月次・年次決算を担当する仕事では、求められる経験の確認も変わります。
また、同じ決算業務でも、資料を準備する役割なのか、担当部分をまとめるのか、チームを取りまとめるのかで仕事の内容が違います。扱っている求人や担当者の知識に基づき、こうした違いを説明できると、職種名の一覧より相談の対象が具体的になります。
ここからは、経理職の紹介を行う人材会社の架空例で考えます。すべての経理分野に対応する会社という設定ではありません。自社で扱う業務や役割を絞り、その範囲を丁寧に伝えるための例です。
担当者には、普段の確認内容を聞く
原稿のために「当社の強みは何ですか」と尋ねても、「丁寧な面談」「豊富な経験」といった答えだけになることがあります。代わりに、最近の相談で仕事内容を理解するために何を質問したか、求人票のどの点を追加で確かめたかを聞いてみます。
経理職の例なら、企業に確認することとして、採用の背景、担当する業務、部署内の分担、引き継ぎの状況などが考えられます。求職者に対しては、経験年数だけでなく、どの業務をどこまで担当してきたか、今後はどの役割を希望しているかを聞いているかもしれません。
ジャスネットキャリアの企業向け案内でも、打合わせで募集の背景や業務内容などを確認することが説明されています。自社のサービス紹介を作る際も、「詳しく伺う」の中身を、実際の支援に沿って示す考え方が参考になります。
取材では、毎回行う確認と、必要な場合だけ行う支援を分けます。ある担当者が一度行った対応を、会社として常に提供するサービスのように載せないためです。

確認した内容が、支援にどうつながるかまで書く
質問項目を並べるだけでは、面談の案内で終わってしまいます。その情報を、求人の説明や企業への紹介にどう使っているかを続けて書きます。
架空例では、企業に欠員補充か増員かを聞き、入社後すぐに任せたい仕事と、引き継ぎながら覚えられる仕事を確かめるとします。求職者には、経験した決算業務の担当範囲を伺い、求人で求められる役割との違いを説明する支援が考えられます。
このように、「経理経験を確認します」から一歩進めて、何を照らし合わせるかを伝えます。実際に行っているなら、仕事内容に不明点があれば企業へ追加で確認することも案内できます。企業訪問、面接対策、入社後のフォローなどは、提供している範囲と条件が確認できたものを載せます。
仕事内容を理解していることと、必ず採用や転職が決まることは別です。支援の手順を具体的に説明し、結果を保証する表現に置き換えないようにします。
職種別ページは、対象・確認・支援の順にまとめる
取材で得た内容は、職種別のサービス紹介へまとめられます。冒頭で扱う業務と相談の対象を示し、その後に確認していること、紹介や選考に向けた支援を説明すると、読み手が自分の相談に合うかを考えやすくなります。
経理職の架空例なら、次のような紹介文です。
経理職の採用・転職についてご相談いただけます。企業には、採用の背景と入社後に担当する業務、部署内の分担を確認します。転職をお考えの方には、これまでの担当業務と今後の希望を伺い、求人で求められる役割をご説明します。具体的な取扱業務や現在ご案内できる求人は、各案内をご確認ください。
これは文章の形を示す例であり、そのまま自社の対応として掲載するものではありません。対象とする業務を自社の言葉で明記し、実施していない確認や支援は削ります。企業向けには採用の相談へ、求職者向けには職種の求人や転職相談へ、説明に合う案内先を設けます。

専門性の説明と、現在の求人情報を分けて保つ
職種別の紹介は、継続して提供する支援を説明する場所です。一方、掲載中の求人は募集の終了や条件変更によって変わります。求人が少ない時期でも、どんな仕事の相談を扱っているかは説明できますが、現在紹介できる求人があるようには見せない配慮が必要です。
求人件数を載せる場合は、何を数えた件数か、いつの情報かが分かる形にします。紹介実績や事例も、確認できる記録と公開できる範囲に基づいて用意します。記録がない成果や、複数の相談を混ぜた話を、一件の実績として作らないようにします。
Bämの人材・採用支援のホームページ制作では、企業と求職者それぞれに必要な説明を整理し、職種や支援範囲を伝える原稿とページを制作します。担当者の話と現在の案内をもとに、件数だけでは伝わらない仕事への理解を、相談前に読める形へ整えます。