製造業の技術ページを整理するとき、「切削」「板金」「溶接」のような加工方法で分けるか、「装置のカバー」「取付金具」のような用途で分けるかは、迷いやすいところです。加工名が決まっている方には前者が探しやすく、作りたいものから相談先を探す方には後者が手掛かりになります。
両方の探し方が実際にあるなら、一方だけにそろえる必要はありません。加工方法と用途にそれぞれ入口を用意し、詳しい説明は共通の技術ページへつなぎます。入口を増やすことと、同じ内容のページを増やすことを分けて考えると、情報を管理しやすくなります。
担当者の職種より、相談の最初の言葉を手掛かりにする
分類を決める前に、営業担当者へ、初回の相談でどのような言葉が出るかを聞いてみます。「この材料を曲げ加工できますか」と工程を指定されることもあれば、「装置を覆うカバーを作りたい」と用途や形から話が始まることもあります。
設計担当なら必ず加工名、調達担当なら必ず用途というように、職種だけで探し方を固定しません。同じ方でも、図面ができているか、製作方法を相談したい段階かによって、入口に求める情報は変わります。
普段の相談で出てくる言葉と、すでに用意できる技術情報を並べると、先に見せたい分類を決めやすくなります。工程名での相談が多ければ加工別を主な入口にし、用途を示す案内を補う形でもよいでしょう。二つの一覧を必ず同じ大きさで置くという意味ではありません。
加工方法の入口は、知っている技術へ早く進めるようにする
加工別の一覧では、自社が紹介する技術の名前を明確にします。「高い技術力」「多彩な加工」といった広い見出しの下に写真だけを並べるより、技術名と短い説明が見える方が目的のページを選べます。
例えば板金加工を紹介するなら、一覧の段階では何を扱うページなのかが分かる程度に説明し、詳しい工程や対応条件は技術ページへ置きます。設備名を知っている方のためには設備情報へも進めますが、機械の型番だけを技術ページの入口にしないようにします。
社内で使う略称を見出しにする場合は、取引先にも通じるかを確認します。専門用語をすべて言い換える必要はありません。加工名で探す方が見つけられる表記を残し、必要なところに作れる形や仕事の説明を添えます。
用途の入口には、その用途で何を担当するかを添える
用途別の案内では、「どんなものを作りたいか」から技術へ進めるようにします。ここでは、金属カバーや取付金具を製作する架空の加工会社を例に考えます。「装置まわりの部品」という入口に、カバーと金具の写真を置き、それぞれに担当する加工の説明を添える構成です。
ただし、「産業機械向け」とだけ書くと、機械一式を作る会社なのか、部品加工を受ける会社なのかが分かりません。「装置に取り付ける金属カバーの板金加工」のように、用途と自社の担当を一緒に示すと、相談先として検討しやすくなります。
用途の写真を見て進んだ先には、その用途で確かめたい説明を置きます。板金加工ページの冒頭でカバーなどの製作例に触れ、形状や材料によって確認する条件が変わることを案内すれば、入口で期待した内容とつながります。
実績がある用途と、今後相談を受けたい用途は区別します。関係のない業界名を幅広く並べると、経験や対応範囲まで広く見えることがあります。公開できる製作例が少なくても、確認済みの仕事と自社の担当工程から説明を始められます。

同じ技術説明は、一つのページを育てる
加工別に「板金加工」のページがあり、用途別に「装置カバー」の入口がある場合、両方から同じ板金加工ページへ案内できます。リンクの言葉は、その場所で何を確認できるかが分かるようにします。用途側なら「金属カバーに使う板金加工と対応範囲」のように説明を添えられます。
W3Cの複数の経路に関する解説でも、利用者に合う方法で同じ情報へ到達できることが示されています。加工別と用途別の二分類が規格で指定されているわけではありませんが、読み手に応じた探し方を用意する考え方は技術ページにも活かせます。
同じ加工の説明を、用途名だけ変えた複数のページへコピーすると、対応材料や設備が変わるたびに修正箇所が増えます。入口の説明は用途に合わせ、共通する技術情報は同じ場所で更新する構成が扱いやすくなります。
用途ごとに独立したページを作る価値があるのは、検討する条件や紹介すべき仕事が実際に異なる場合です。例えば、ある用途では複数の加工を組み合わせる流れや、個別に確認すべき条件の説明が必要なら、その内容をまとめ、関連する技術ページへつなぎます。ページ数を増やすために分ける必要はありません。
入口の数より、必要な条件までたどれるかを確認する
構成案ができたら、「曲げ加工を頼みたい場合」と「装置カバーの製作先を探す場合」の二通りでページをたどります。どのリンクを選ぶか迷わず、進んだ先で自社が担当する工程と確認すべき条件が分かるかを見ます。
技術ページには、作れる形の例、材料や寸法などの対応条件、個別に確認することを、実際の仕事に合わせて整理します。入口で用途に合いそうだと分かっても、それだけで加工可否が決まるわけではありません。相談に必要な条件へ進める説明を残します。
技術ページが少ないうちは、一つの一覧に加工名と用途の短い説明を添える方法から始められます。情報が増えて探しにくくなったときに、用途別のまとまりや検索機能を検討します。分類の細かさより、普段受ける相談から必要な説明へつながることを確かめます。
Bämの製造業のホームページ制作では、設備表や営業資料、技術担当者のお話から、加工と用途の関係を整理します。自社で確かめた対応範囲をもとに、取引先が頼める仕事を見つけやすい構成と原稿をつくります。