森林の整備を紹介したくても、所有者のご意向などから、作業した場所を詳しく載せられないことがあります。写真と「森林整備を行いました」という一文だけでは、これから依頼を考える方に、どのような仕事を相談できるかが伝わりにくいかもしれません。
その場合は、森林の条件、依頼された作業、自社が受け持った範囲を軸に事例を組み立ててみましょう。住所を詳しくする代わりに、斜面や作業道との関係、作業前後の様子を、公開できる文章と画像で示します。
作業名に、森林の条件と担当範囲を添える
河内長野市にある南河内林業の活動実績では、年度ごとの実績を除間伐、素材生産、作業道開設、下刈といった仕事の種類で紹介しています。会社として取り組む仕事を一覧で示す方法です。そこへ一件ごとの事例を添えるなら、作業名だけでは分からない現場の条件を説明できます。
ここでは、架空の林業会社が、作業道に接する傾斜した植栽地で下刈りを担当した例を考えます。大阪府森林組合の森林整備事業の案内では、下刈りを、植栽した木の生育を妨げる草木を刈り取る作業として説明しています。事例にもこうした短い説明があると、初めて山の管理を相談する方が仕事内容を理解しやすくなります。
この例では「植栽して間もない木の周りに草が伸びており、依頼された範囲の下刈りを行った」と書くと、依頼の背景と担当がつながります。「斜面にある植栽地」「作業道に接する範囲」という条件も、掲載してよいと確認できれば、似た状況の方が相談を考える材料になります。
植栽や作業道の開設を別の方が行っていた場合は、今回担当した下刈りが分かるようにします。たとえば写真に道が写っていても、「既設の作業道に接する植栽地で、下刈りを担当」と添えれば、自社の仕事を具体的に伝えられます。
場所を示す地図から、作業の関係を示す図へ
森林の位置を見せる航空写真や詳細地図は、案件の説明にいつも必要とは限りません。この事例で伝えたいのが「道に接した斜面の植栽地を整備した」という条件なら、道、斜面、植栽木、今回の作業範囲の関係を描いた小さな概略図が役立ちます。
図は現地への案内図ではなく、作業条件を理解するための説明として作ります。正確な道の曲がり方や敷地の輪郭を写す代わりに、説明に必要な位置関係を簡略化します。「作業範囲の概略」と題名を付け、今回担当した部分だけに淡い色を付けると、文章の補助になります。

作図を依頼するときは、現場を知る方が「何と何の位置関係が、この仕事を説明するうえで必要か」を選びます。この例なら、作業道から斜面へ続く植栽地という関係です。図をすっきりさせるために、平地の作業に描き換えてしまうと、残したかった条件が変わってしまいます。
住所や所有者名を省いても、特徴的な建物、道、周辺の山並みと説明を合わせることで、場所が分かる場合があります。写真を含めた掲載案を所有者や掲載確認の担当者に見ていただき、公開する範囲を決めましょう。細部を伏せるほど説明が難しくなる案件では、載せられる作業の部分を中心に構成を考えます。
前後写真は、同じ範囲の変化を見せる
下刈りの事例なら、作業前後で植栽木の周りがどう変わったかを見せる写真が役立ちます。同じ植栽地を、近い位置と向きから撮った二枚を並べると、草の状態と植栽木との関係を比べられます。掲載範囲を確認できた写真の中から、今回担当した部分が分かる組合せを選びます。
写真の説明には「作業前」「作業後」に加え、「植栽木の周囲に伸びた草」「依頼範囲の下刈り後」のように、見てほしい部分を短く添えます。写真の明るさや季節の違いを成果として見せるより、どの作業による変化かが読み取れることを大切にします。

作業前の写真が手元にない場合は、作業後の写真を一枚使い、依頼時の状態は確認できる記録から文章にします。「完成後の写真」と分かる説明を添えれば、無理に前後比較を用意しなくても、担当した仕事を紹介できます。
写真に写る範囲が、依頼を受けた森林全体なのか、その一部なのかも一言あると親切です。この例なら「今回の下刈り範囲の一部」と添えられます。見せたい部分を切り抜く場合も、植栽木と周囲の草の関係が残るように選ぶと、作業の説明が伝わります。
作業の題名から読める事例ページにする
用意した内容は、事例の題名、短い紹介、写真の順にまとめます。この架空例なら、次のような掲載文が考えられます。
作業道に接する植栽地の下刈り
斜面にある若い植栽地で、下刈りを担当しました。植栽木の周囲に草が伸びていたため、依頼された範囲の草木を刈り取りました。写真は作業前後の同じ植栽地の一部です。植栽と作業道の開設は今回の担当に含まれません。
詳しい地名がなくても、植栽地の条件と依頼内容、担当範囲が読み取れます。原稿を作るときは、まずこのくらいの短い紹介を作業記録と見比べてみてください。そのうえで、説明を補う概略図や、使用できる写真をそばに置きます。
事例一覧にも同じ作業名を使うと、読む前から内容を選びやすくなります。詳細ページでは、写真の説明に続けて、現在受け付けている森林整備の案内へつなぎます。過去の一案件で行った仕事と、今相談できる内容が分かる構成にすると、似た状況の方が次の一歩を考えられます。
今のホームページに文章と写真を追加できるなら、まず一件をこの順番で整えるところから始められます。事例の一覧が地名だけで並んでいる場合は、作業名を見せる形に変えられるかも制作会社へ相談するとよいでしょう。
Bämでは、会社の仕事や資料をもとに、原稿とページ構成を整えるホームページ制作をご案内しています。掲載できる作業記録や写真をもとに、現場の条件をどこまで文章で説明し、何を図で補うかを相談できます。事例の見せ方を整えたい方は、河内長野市でホームページの制作・改善をご検討の方へのご案内をご覧ください。
参考資料
- 南河内林業「活動実績」:年度別に作業の種類を示す掲載方法を参照。
- 大阪府森林組合「森林整備事業」:下刈りの説明を参照。
- Bäm「コーポレートサイト制作」:原稿とページ構成、事業・実績の案内を参照。
出典確認日:2026年9月10日。