ホームページをゼロから始めるときに最初に必要なのは、デザイン案や専門用語の知識ではありません。事業の目的、届けたい相手、社内で決められること、すでにある資料を整理することです。最初の準備ができていれば、制作方法や依頼先を検討するときも、必要な範囲を伝えやすくなります。

ホームページ制作の全体の流れは、初めての会社ホームページ制作で確認できます。ここでは、公開後の運用までを広げすぎず、始める前に決めること・集めるものに絞ります。

ゼロから始める前に整理する4つのこと

整理すること考える問い用意できるもの
目的サイトを通じて、何を変えたいか売上・問い合わせ・採用などの現状メモ
相手優先して伝えたいのは誰か。その人は何に迷うかよくある質問、商談時の相談内容
伝える内容自社の仕事や価値を、どう説明すれば理解されるか会社案内、商品資料、既存の文章や写真
進め方誰が確認し、誰が素材を集め、いつ決めるか担当者・承認者・希望時期の一覧

ここで正解を一度に決める必要はありません。分からないことと、社内で確認できることを分けるだけでも、次の打ち合わせで聞くべきことが明確になります。

最初の目的は「作ること」ではなく、事業上の課題から決める

「名刺代わりのサイトがほしい」という相談でも、背景には「問い合わせ前に事業内容を理解してほしい」「採用候補者の不安を減らしたい」といった課題があります。目的を具体的にすると、必要なページや写真、優先順位を判断できます。

  • 現在、問い合わせや商談で毎回説明していることは何か
  • 見込み客や応募者が、決める前に迷いやすいことは何か
  • 自社が大切にしている仕事の進め方は何か
  • 公開後、どのような反応が得られたら見直す価値があるか

Bämでは、見た目を整えることだけを制作の目的にせず、問い合わせや応募の前に相手が知りたいことから考えます。自社の魅力をそのまま並べるのではなく、相手が理解し、次の行動を選べる順番に整理することが準備の中心です。

たとえば初めて会社を調べる人へ、対応できる仕事の範囲を伝えたいなら、普段の説明資料と実際に受ける質問が出発点になります。「対応できる」「条件による」「対応していない」を分けると、掲載前に確認することも見えてきます。これは整理方法の例であり、実際の対応範囲は社内で確かめてください。

Googleも、読む人に役立つ独自の情報や、情報の確かさを重視する考え方を示しています。他社の紹介文を写すのではなく、自社で説明・確認できる材料を集めましょう。会社情報をどのページへ分けるかはコーポレートサイトに必要な基本ページで確認できます。

準備物は「すでにあるもの」と「確認が必要なもの」に分ける

項目すでにある場合に集めるもの確認が必要な場合
会社情報会社案内、沿革、所在地、連絡先掲載する正式表記、営業時間、問い合わせ先
サービス情報パンフレット、見積書、説明資料対象者、対応範囲、利用の流れ、注意点
写真・素材ロゴ、商品、建物、スタッフの写真掲載許可、撮影の必要性、権利関係
運営情報既存ドメイン、SNS、分析ツール契約名義、管理者、ログイン情報の保管先

資料を一つの場所に集めたら、各項目を「そのまま使える」「確認してから使う」「これから用意する」に分けます。会社案内は最新でも、別の資料の所在地や料金が古い場合があります。正式な情報を確認する人と、確認する日を添えてください。

写真は、縮小した画像や画面の切り抜きだけでなく、元のファイルがあれば用意します。その写真で何を説明したいかも一文で残すと、使いどころを相談しやすくなります。W3Cの画像の説明では、情報を伝える画像に、その意味が分かる短い代わりの文章を用意する考え方が示されています。準備段階では難しい設定を覚えず、写っているものと伝えたいことをメモすれば十分です。

工房の作業台に置いた完成品をスマートフォンで撮影する担当者
今ある写真を確認し、仕事や商品の何を伝える写真が足りないかを整理します。撮影前に、写してよいものと掲載できる範囲を決めておきます。

資料を渡す前に、共有してよい範囲を確認する

手元にある資料を、そのまますべて送る必要はありません。見積書や商談記録に取引先名、個人の連絡先、社外秘の条件が含まれるなら、説明に必要な部分だけを抜き出します。写真や実績についても、掲載してよい範囲が分からなければ確認中と記し、公開に使う前に確認します。

管理情報は、まず契約先、契約名義、社内の管理担当、保管場所が分かれば整理を始められます。パスワードを最初の問い合わせ欄や誰でも見られる共有資料へ書かないでください。実作業でアクセスが必要になった段階で、渡す相手・必要な権限・安全な受け渡し方法を管理担当と決めます。

IPAは、パスワードの使い回しを避けることや、多要素認証の利用を案内しています。多要素認証は、パスワードに加えて別の手段でも本人を確かめる仕組みです。制作準備のために既存の保護設定を解除せず、管理者が分からない場合は先に契約先と確認してください。

制作開始前のチェックリスト

  • ホームページで達成したい目的を、仮でも一文にできる
  • 優先する相手と、その人が知りたいことを説明できる
  • 掲載してよい会社情報・写真・実績の範囲を確認した
  • 原稿・写真の提出担当と、社内確認の担当者を決めた
  • 希望公開時期と、その時期を優先する理由を共有した
  • 未確定の項目を「提案してほしいこと」として書き出した

すべてにチェックが付くまで相談を待つ必要はありません。「写真はあるが掲載許可は未確認」「原稿を誰が書くか決まっていない」のように、決まっていない内容を具体的に伝えます。担当者と承認する人が違う場合は、両方の名前と確認できる時期を共有しましょう。

最初の相談では、短いメモにして持ち寄る

長い企画書を作るより、以下の内容を短いメモにして、会社案内など手元の資料と一緒に持ち寄ると話を整理しやすくなります。分からない欄は空欄ではなく「相談したい」と書いてください。

  • 今困っていることと、ホームページで変えたいこと
  • 優先して伝えたい相手と、普段その人から聞かれる質問
  • 用意できる原稿・写真と、確認や作成を頼みたいもの
  • 希望時期と、その時期に公開したい理由
  • 予算の考え方と、優先する範囲・後から追加できる範囲
  • 社内で連絡をまとめる人、最終確認をする人、次に相談したいこと

たとえば希望時期が展示会の前なら、その日付だけでなく、案内ページだけ先に必要なのか、会社全体の紹介が必要なのかを相談します。予算が未定でも、必要な仕事をどこまで頼みたいかは伝えられます。対応範囲と時期は制作側の確認を受け、打ち合わせの最後に「次に用意するもの・担当・期限」を残します。

社内からの意見の集め方は制作中の確認と修正依頼のまとめ方、依頼後の工程はホームページ制作の流れと担当範囲へ進んでください。ここでの準備を、そのまま次の確認に使える形で引き継ぎます。

会社の資料と写真を広げ、確認したいことを相談する二人
完成した原稿でなくても、会社の資料と相談したいことがあれば話を始められます。打ち合わせでは、次に誰が何を確かめるかを決めます。

迷ったときは、決める順番を戻す

デザイン、ページ数、機能などで迷ったときは、「目的に必要か」「相手の理解を助けるか」「公開後も扱えるか」の順に確認します。準備が整理できたら、目的整理から公開までの7ステップで、作り始めてからの手順を確認できます。

Bämへどこまで頼めるかはBämのホームページ制作サービスで確認できます。まだ決まっていないことも含め、ホームページを始める前の準備を相談するからお聞かせください。

参考資料