新卒採用と中途採用を行う会社では、それぞれのページに会社紹介や職場写真を載せると、同じ情報を何度も更新することになります。一つの採用サイトにまとめる場合は、共通して読んでもらえる情報と、募集ごとに違う情報を分けて構成します。

会社や事業、職場の説明は共有しながら、任せる仕事、応募条件、選考方法は各募集へ進んで確かめられる形にします。入口を分けるだけでなく、共通ページを読んだ後の行き先まで揃えることが大切です。

共通にするのは、どちらの募集でも同じ事実

共通ページの候補は、会社が行う事業、仕事全体の流れ、職場の設備、社員同士の関わり方などです。応募区分が変わっても同じ内容であれば、一か所にまとめて両方から案内できます。

例えば、産業用機器の設計を行う会社が、新卒と経験者を募集する架空例を考えます。扱う機器や開発チームの役割、設計部門と製造部門が相談する場面は、どちらの応募者にも会社を知る材料になります。職場紹介や仕事の全体像として共有できます。

実際の構成例として、サイボウズの採用サイトには、会社の基本、事業、仕事、人、職場を知る案内と、新卒・キャリアなどの募集を探す入口があります。参考にしたいのは、その企業のページ数ではなく、会社を知る情報と募集を選ぶ情報を同じサイト内で整理する考え方です。

ただし、制度の名称が共通でも、利用条件が全員同じとは限りません。勤務地や雇用区分で異なる内容を共通ページに載せる場合は、適用範囲も説明し、個別条件は該当の募集要項で確認できるようにします。

同じ職種名でも、入社後に任せる仕事は分ける

「設計職」という名称が同じでも、新卒募集ではどの業務から経験を積むか、経験者募集ではどの領域を担当してもらうかが異なる場合があります。共通の仕事内容を読むだけで、今回の募集で期待される役割まで分かったことにはなりません。

架空例では、新卒向けに入社後の学習と業務参加の流れを説明し、中途の特定職種には担当する設計領域や必要な経験を示す構成が考えられます。ただし、「中途なら教育不要」「新卒なら仕事の詳細は不要」と決めつける必要はありません。研修や仕事の難しさは、どちらの応募者も確認したい情報です。

区分によるイメージで情報を減らすのではなく、その募集で本当に違う部分を書き分けます。未経験で応募できる中途の仕事がある場合も、「中途採用」という大きな見出しだけで経験者向けと受け取られないよう、対象条件を具体的に示します。

会社・職場は共通にし、新卒の募集年度と入社後の流れ、中途の職種と任せる仕事は募集別に示す図
分ける内容は、自社の募集で実際に異なる条件に合わせます。

入口には、募集区分と今の受付状況を示す

採用トップには、新卒と中途の募集情報へ進む入口を見つけやすく置きます。新卒では対象となる年度や卒業時期、中途では募集職種など、希望する募集を見分ける手掛かりを添えます。会社側が確認した対象をそのまま伝えることが前提です。

新卒の応募条件、選考日程、提出書類と、中途の募集職種ごとの条件・選考方法は、各募集のページに分けます。一つの長い募集要項に混在させると、どの給与や入社時期が自分の対象なのかを読み違えやすくなります。

説明会への申込みと本選考への応募も、同じ「エントリー」で済ませず、次に何を申し込むかが分かる言葉にします。受付が終わっている区分は終了を明示し、別の募集が続いている場合はそちらまで終わったように見せないようにします。

社員紹介を共有しても、経験の違いは分かるようにする

社員紹介は、同じ人物のページを新卒用と中途用に複製するより、一つの記事へ両方から案内する方法があります。今の仕事内容、チームでの役割、働く環境などは、複数の募集を検討する方に役立ちます。

一方、その社員がどのような経緯で入社し、当時どんな仕事から始めたかは、本人の経験として読めるようにします。一人の経験を、すべての採用区分に共通する配属や育成の約束に置き換えないことが大切です。

取材時と現在で制度や仕事が変わっている場合は、記事の事実を確かめ、最新の募集条件を案内する場所と区別します。人物の話を残しながら、今応募する方が条件を確認できる構成にします。

共通ページの後に、募集へ戻れる案内を置く

新卒のページから職場紹介へ進み、読み終えると中途採用のボタンしかない。こうした状態では、情報を共有していても、応募までの案内はつながっていません。

共通ページの末尾や採用メニューから、新卒と中途それぞれの募集要項を選べるようにします。外部の応募サービスへ進む場合も、どの募集区分の受付が開くかを確認します。新卒用の説明を読んだ方が、別職種の応募画面へ進む状態を残さないようにします。

新卒募集と中途募集から共通の社員職場ページを読み、それぞれの募集要項へ戻れる案内を用意する図
社員紹介などを読んだ後も、応募したい区分の募集へ進めるかを確かめます。

公開前には、新卒を探す場合と中途の職種を探す場合を一つずつ想定し、採用トップ、共通の仕事・社員紹介、募集要項、応募先の順にたどります。求人媒体から募集ページへ直接来る場合も、そのページから会社情報を読み、該当する募集へ戻れるかを確かめます。

Bämの求人・採用サイト制作では、現在の求人票や社員への取材をもとに、仕事・職場・条件・応募の案内を整えます。新卒と中途で共通に伝えたい事実と、実際に違う募集条件を分けるところから、一つのサイトで案内できる構成を考えます。

参考資料