介護施設のホームページに「見学受付中」とあっても、初めて訪れるご家族には、本人と一緒に行くべきか、どのくらい時間がかかるか、その日に利用を決める必要があるかなど、分からないことが残ります。

見学案内には、見られる内容、参加する方、所要時間、相談できることを、実際の受付に合わせて載せます。見学の予約と利用の申込みを区別し、ご本人・ご家族が予定を立て、聞きたいことを整理できるページにすることが大切です。

「施設を見られる」の中身を具体的にする

見学で案内できる場所は、施設や当日の状況によって変わります。共有スペース、居室の見本、食事をする場所など、実際に紹介する内容を挙げます。施設紹介に写真が載っている場所を、すべて当日見られるとは限りません。

SOMPOケアの見学案内では、館内案内や質疑応答の流れとともに、入居済みの居室の見学には事前承認が必要なこと、食事の提供条件がホームによって異なることを説明しています。施設の生活空間を訪れる見学では、案内できる範囲を具体的に示す参考になります。

自施設のページでも、「共有スペースを見学し、普段の過ごし方をご説明します」のように、見ることと説明を受けることを分けて書けます。日常の活動を見られる場合は、その時間に合わせた予約が必要かも確認します。利用者が参加している活動を、見学者も必ず体験できるようには書きません。

食事の試食や体験利用がある場合は、通常の館内見学に含まれるのか、別に予約や費用が必要なのかを示します。見学だけの案内と混ぜず、希望する内容に合う連絡方法へつなげます。

本人の同伴や移動について、先に相談できる案内を置く

ご家族だけで先に説明を聞けるか、ご本人と一緒に訪問できるかは、電話で聞かれやすい内容です。施設の方針を確認し、可能な参加方法を載せます。他施設が受けている方法を、そのまま自施設でも対応できるものとして案内しないようにします。

ご本人が一緒に訪れる場合は、車いすでの移動、休憩、車から入口までの経路など、来訪時に相談したいことがあるかもしれません。すべてを一律に対応できると約束するのではなく、必要な配慮を事前に伝えられる連絡先を用意します。駐車場や入口の場所を示す写真も、来訪の準備に役立ちます。

案内の言い方としては、「ご本人と一緒にお越しになる場合、移動や休憩について気になることがあれば、予約時にお知らせください」などが考えられます。掲載前に、実際に相談を受ける担当者がその案内に対応できるかを確かめます。

所要時間は、見学と相談を合わせて説明する

館内を回る時間だけを示すと、その後に説明や相談があることを知らず、次の予定を入れてしまうことがあります。受付から終了までに何を行うかを整理し、全体の時間の目安を載せます。

例えば、館内案内のあとに生活や費用の説明を行い、最後に質問を受けるなら、その順番を短く示します。時間は、自施設で普段かかっている時間をもとに設定します。食事の試食などを追加すると変わる場合は、そのことも添えます。

時間に制約がある方への対応や、日程変更の連絡方法も確認します。短時間の案内を受けていないのに「お急ぎでも大丈夫」と書く必要はありません。対応できる方法と、相談が必要なことを分ける方が、受付との行き違いを減らせます。

当日に相談できることと、後から確認することを分ける

見学時に聞ける内容として、日々の過ごし方、支援の内容、費用の見方、利用開始までの手順などを紹介できます。ご家族は、何を質問してよいかが分かると、本人と話し合ってから訪れやすくなります。

一方、ご本人の状況に応じた受入れの可否や、具体的な利用開始日は、見学だけで決まるとは限りません。ページでは、担当者が状況を伺って確認する内容として案内します。個別の支援や医療面について、見学案内の文章だけで判断できるようには扱いません。

持参してほしいものがある場合も、見学に必要なものと、利用申込みの段階で必要な書類を区別します。実際には不要な資料まで見学の必須条件にしないよう、受付担当者へ確認します。聞きたいことをメモして持参できるといった案内は、準備の助けになります。

見学ページは、来訪前の疑問に沿って並べる

ページを作る際は、最初に施設名と見学の内容を示し、次に参加方法と所要時間、当日の流れ、予約方法を並べる構成が考えられます。複数の事業所がある場合は、どこの案内かが分かるようにします。

見学で分かること、参加方法と時間、予約と来訪の順に案内する介護施設見学ページの構成図
見る内容から来訪の準備へ、必要な説明をつなげます。

予約方法の近くには、見学希望を伝えた後、どのように日時が決まるかを載せます。希望日を受けて担当者が調整する運用なら、送信した時点で日時が確定するような表現を避けます。見学を予約するボタンも、利用申込みのボタンと意味が見分けられる名前にします。

見学後に利用を希望した場合の流れへリンクを置くことはできます。ただし、見学の予約が入居や利用枠の確保になるかのようには案内しません。見学で知ることと、利用に向けて確認することを続けて読める構成にします。

受付の変更が、ページにも反映されるようにする

見学できる日時や場所、食事の提供などが変わったときは、見学ページと予約方法の近くの案内をそろえます。一時的に見学を休止する場合も、古い「受付中」が残らないようにします。過去のお知らせだけを見ないと現在の受付が分からない状態は避けたいところです。

公開前には、受付担当者に「このページを読んだご家族へ、案内どおり対応できるか」を確認してもらいます。写真も実際の施設の案内に合うものを選び、利用者や職員が写る場合は掲載できる範囲を確かめます。

Bämの介護・福祉のホームページ制作では、普段のご相談から、ご本人・ご家族が知りたい支援内容や見学の案内を整理します。施設の受付方法を伺い、見学で分かること、来訪前の準備、相談先が伝わる原稿と画面へまとめます。

参考資料