自社で作った製品を、ホームページから買っていただけるようにしたい。そう考えたとき、製品を詳しく紹介して相談を受けるサイトと、その場で注文・支払いまで進めるECサイトの、どちらが合うのか迷うことがあります。

選ぶ手がかりは、購入前の個別確認がどれだけ必要かです。仕様、本体価格、数量に応じた送料、出荷の条件まで決まっていれば、ECサイトで受け付けやすくなります。いくつかが相談によって変わるなら、紹介ページから条件を確かめる方法も候補になります。

八尾市で製品のネット販売を考えている方へ、四つの項目で販売方法を比べる例をご紹介します。サイトの見た目やページ数を決める前に、自社で確認する条件と、制作会社へ依頼する機能を整理していきましょう。

製品を知った方が、購入条件まで確認できるようにする

八尾市の小冊子「世界に自慢したい 八尾の名物」の紹介ページでは、工業製品に加え、打ち出しアルミ鍋やハリケーンランプなど、手仕事の製品と作り手も紹介されています。地域のものづくりを知っていただく入口から、自社の製品を調べに来る方も想定できます。

その方が知りたいのは、技術や製品の魅力だけではありません。「自宅で使える大きさか」「二台欲しいときはいくらか」「住んでいる地域へ届けてもらえるか」も、購入を決める材料になります。紹介を読んだ後の疑問に、ページで答えるのか、担当者が確かめて返すのかを考えます。

ここからは、卓上三段ラックR02を製造するA02社の架空例です。製品はグレーのスチール製で、幅400×奥行200×高さ300mm。本体価格は一台4,800円です。大阪府内の一配送先へ一台送る場合は、梱包と送料700円を確認できており、カード払いで追加手数料はない設定とします。金額はすべて税込です。

一方、二台をまとめて送る梱包と、府外への配送条件はまだ確認できていません。A02社は将来、全国から複数台の注文も受けたいと考えています。この状況で必要なのは、製品が定番品であることだけを理由に、最初からすべての注文をカートへ通すことではなく、確認できている範囲から販売方法を選ぶことです。

紹介・相談型とEC型は、注文前の確認の置き場所が違う

この記事でいう「紹介・相談型」は、製品のページを読み、数量や届け先を相談してから、総額や納期を確認し、別途注文する形です。「EC型」は、あらかじめ案内した条件の範囲で、お客様が画面から注文・支払いへ進む形として比べます。ECの仕組みに見積り機能を組み合わせることもあるため、サービス名だけで二つに分かれるわけではありません。

紹介・相談型では、R02の寸法、材質、使い方、本体価格をページに載せ、「数量とお届け先を伺い、送料を含む金額と出荷予定をご案内します」と伝えられます。届いた相談を担当者が確認し、条件に納得いただいてから注文へ進めます。個別の確認が多い段階でも、製品の案内を先に整えられる方法です。

ただし、相談を受ければ販売が完了するわけではありません。内容の確認、見積りの返答、ご注文の意思確認、支払案内、出荷の連絡が残ります。返信できる方と確認のタイミングが決まっていないと、お客様が待つことになります。問い合わせフォームの有無と同じくらい、返答の流れが選定の材料になります。

EC型では、大阪府内へR02を一台届ける注文について、本体4,800円と送料700円、合計5,500円を注文前に示せます。同じ条件の確認を毎回メールで往復する作業は減らせますが、在庫の確保、梱包、支払状況の確認、出荷そのものは必要です。「ネットで注文できる」と「すぐ発送できる」は別なので、対応できる出荷時期も案内します。

紹介・相談型は相談後に条件確認と注文、EC型は掲載条件を確認して画面で注文する流れの比較図

比較するときは、相談件数だけでなく、一件ごとに何を確かめているかを見ます。ほとんど同じ条件への返答なら、EC化で定型の作業を減らせる余地があります。使う場所や注文量によって製品仕様から相談することが多ければ、その確認を助ける紹介ページやフォームを優先する理由になります。

四項目の比較票で、決まっていることと準備を分ける

A02社の状況を、仕様の確定、価格の決定、配送条件、受付負担の四項目に整理します。「ECにできる・できない」だけを記すより、どの条件なら画面で完結できるかが見えてきます。次の票は、制作を相談する際にも使える記入例です。

比較項目 R02の状況と、販売方法への反映
仕様の確定 三段・グレー・幅400×奥行200×高さ300mmで固定。紹介・相談型でもEC型でも同じ仕様を掲載。寸法変更の注文は今回の販売対象に含めない。
価格の決定 本体は一台4,800円。大阪府内へ一台なら送料700円で総額5,500円。二台以上・府外は総額を返答してから注文へ進める。
配送条件 一台を府内へ送る梱包を確認済み。二台同梱・府外は未確認。全条件のEC化には追加確認が必要。確認済み範囲だけ購入可能にする案も比べる。
受付負担 担当者が営業日に相談・注文を確認し、在庫と出荷を管理。紹介・相談型は全件の見積りと意思確認が必要。EC型は定型受注を画面で受け、個別相談と出荷の担当は残す。

この票では、仕様と本体価格が決まっていても、すべての購入条件が確定しているとは判断しません。同じR02でも、一台を府内へ送る場合と、二台を府外へ送る場合では、注文前に必要な確認が違います。売りたい地域の広さと、今案内できる範囲を分けて記録します。

未確認の送料には「未確認」と書き、0円を仮に入れないようにします。0円は、お客様には送料無料という販売条件に見えるためです。比較票の空欄も、「担当者が確認中」「梱包を試す必要がある」など、次に進めるためのメモへ変えておくと相談しやすくなります。

数量が増えたときに本体単価も変えるなら、その条件も加えます。R02の例では数量割引を設定していませんが、実際の自社製品に割引や別料金があれば、送料と合わせて総額が決まるかを見ます。価格表があるかどうかより、その表で今回の注文を説明できるかが大切です。

一つの製品でも、三つの制作案を比べられる

A02社には、まず全件を紹介・相談型で受ける案があります。商品説明と相談窓口を整え、注文ごとに総額と出荷予定を確認します。梱包や配送の調査と並行して案内を始めたい場合に候補になりますが、府内一台という定型の相談にも担当者の返答が必要です。

二つ目は、全国・複数台に対応するECサイトを準備してから販売を始める案です。目指す販売範囲に合いますが、配送条件を調べる仕事が先に必要です。制作会社が全国向けの送料欄を用意できることと、A02社がその条件で発送できることは別なので、設定に渡す情報を自社で確認します。

三つ目は、大阪府内へ一台届ける場合だけ購入できるようにし、二台以上・府外は相談で受ける案です。A02社では、この併用案を候補にします。確認済みの注文を毎回見積り直す必要がなく、準備中の条件も相談につなげられるからです。採用は、利用するECの仕組みでこの区分ができ、担当者が両方の受付を扱えることを確認してから決めます。

R02の販売方法を全件相談、全条件のEC準備、府内一台だけECとその他相談の併用という三案で比べる図

併用すると窓口は二つになります。「購入」と「配送条件を相談する」を分かりやすく置き、相談の内容を確認する方も決めます。その運用や必要な機能が用意できない段階なら、全件相談で始める案へ戻せます。どれか一つを上位の方法と考えず、お客様を待たせる作業と、会社で続けられる作業の両方から選びます。

購入できる範囲を狭めたままでよい、という結論でもありません。二台同梱の梱包確認、府外の配送範囲と送料、担当者の出荷手順を、次にそろえる項目として残します。準備ができた条件から追加すれば、初期制作と、その後に広げる作業を分けて見積りや日程を話せます。

選んだ方法を、ページと受付機能の依頼に変える

どの案でも、R02の全体写真、寸法が分かる説明、材質・色・使い方、会社情報、購入条件を伝える原稿は必要です。紹介・相談型を選ぶときは、これに数量・届け先・質問を受けるフォームと、受付後の案内を加えます。初回の配送相談は都道府県や市区町村から受け、詳しい住所が必要になれば理由を添えて確認する形も考えられます。

EC型を選ぶときは、商品登録に加え、数量と配送先による注文可否、送料・決済、在庫、注文通知、管理画面での確認まで依頼範囲に含めて比べます。「製品ページを一枚作る」という見積りと、「注文と決済ができる状態にする」という見積りは、必要な作業が違います。初期設定後の商品追加や送料変更を誰が担当するかも、費用と合わせて確かめます。

併用案の商品ページには、例えば「大阪府内へ一台お届けする場合は、このページからご購入いただけます。二台以上、または府外へのお届けをご希望の方は、数量とお届け先をお知らせください」と記します。府外を選んだ後で初めて注文できないと分かるより、購入前から相談の方法を知っていただけます。

この文章と注文画面の動きは、一緒に依頼します。数量を二台へ変えた場合や、届け先を府内から府外へ変更した場合に、未確認の送料で決済できないことが必要です。紹介ページを経由せずカートへ進んでも、同じ条件で受け付けるよう確認します。二台を一台ずつ注文すれば必ず送れる、と案内するのも避け、希望数量を相談で受けます。

相談に切り替える際は、選んだ製品名・数量・届け先を引き継げると、お客様の入力を減らせます。その相談は注文完了とは区別して、返答後に総額と出荷予定を確認いただく流れにします。制作会社には、案内文だけで対応する部分と、画面や通知の動作を設定する部分を分けて見積もってもらいます。

自社が仕様・総額・配送条件を確認し、制作会社が商品ページと受付機能へ反映して、双方で注文の流れを確認する図

消費者向けのネット販売では、販売条件の表示も準備します。消費者庁の通信販売の案内では、価格・送料、支払時期と方法、商品の引渡時期、返品に関する事項などが示されています。紹介後にメールで注文を受ける場合も、カートがないことだけで準備が不要になるとは考えず、実際の販売方法に沿って確認します。

BämのECサイト制作では、商品や配送条件をもとに構成と必要な機能を整理します。紹介ページを先に整えるか、購入機能も用意するか迷われたら、八尾市のホームページ制作・改善のご案内からご相談いただけます。比較票と現在のページ、販売したい製品の資料があれば、今回依頼する作業と追加の準備を具体的に話せます。

公開前は、選んだ販売方法を一件ずつ通して確認する

R02の併用案なら、まず府内へ一台の注文で、商品4,800円・送料700円・合計5,500円になることを確かめます。次に二台や府外を選び、決済へ進まず配送相談へ案内されるかを見ます。お客様が読む説明、受け取る通知、担当者の記録のいずれでも、注文を受けたものと、相談への返答を待つものが区別されているかを確認します。

紹介・相談型を選んだ場合は、相談の受信から見積りの返答、注文の意思確認、出荷案内までを一件通してみます。EC型なら、注文受付から支払確認、在庫の確保、梱包、発送通知までです。画面の完成だけで終えず、誰の確認を待つ場面があるかを見ると、公開後の担当が決めやすくなります。

運用後は、二台以上や府外の相談がどれだけあり、返答までどの作業に時間がかかったかを残します。同じ確認を繰り返している条件は、梱包と料金をそろえてECへ追加する候補になります。個別の要望が多い条件は、相談に必要な質問を整える方が使いやすい場合もあります。製品とお客様に合う受け方を、実際の記録から育てていきましょう。

製品の魅力が伝わり、購入まで迷わず進めるホームページへ。仕様・価格・配送・受付のメモから、自社に合う販売方法を一緒に考えます。

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参考資料

確認日:2026年9月8日