自社通販で商品の使い方を伝えていても、お店での取り扱いを検討する方には、もう少し違う情報が必要です。「どの棚に置けるか」「箱に入った状態で届くのか」「店頭で説明できる資料はあるか」が分かると、仕入れた後の売り場まで考えられます。
八尾市で商品をつくり、一般のお客様への通販と販売店とのお取引を続けている方へ。商品そのものの情報はそろえながら、ご自分で使う方の購入案内と、お店で販売する方の導入案内を分ける方法をご紹介します。卸の掛率を載せるだけでなく、陳列や個装、販促資料から、ホームページに必要なページと受付方法を整理します。
同じ商品のページでも、次に知りたいことは違う
八尾市の小冊子「世界に自慢したい 八尾の名物」では、身近な製品や、手仕事を担う作り手を紹介しています。ものづくりの背景を知って商品に興味を持った方が、ご自宅用に購入することも、お店で紹介したいと考えることもあります。
ホームページでは、興味を持った後の行き先を見つけやすくします。ご自宅で使いたい方には、使い方、寸法、手入れ、購入価格、送料と購入手続きが必要です。販売店の方には、それに加えて陳列したときの見え方、個装の状態、発注単位、商品説明に使える資料、取扱い相談の進め方が役立ちます。
会社サイトの中に「商品を購入したい方へ」と「お店での取り扱いをご検討の方へ」という入口を用意し、それぞれの案内へつなぐ構成が考えられます。既に通販がある場合は、その商品ページにも取扱い相談へのリンクを添えます。商品を見つけた小売店の方が、会社のトップページへ戻って窓口を探し直さずに済みます。
ここからは、八尾市の金属雑貨メーカーA07が、卓上トレーTR07を自社通販と小売店への卸で販売する架空例です。商品や箱の寸法、数量、資料の提供方法などは、説明用の条件として設定しています。
TR07は一種類の仕上げで、本体は幅150mm・奥行90mm・高さ12mm。一般通販では一個を購入でき、卸では個装済みの六個をまとめた一箱を発注単位とします。同じ製品でも、通販の「数量1」と卸の「1箱」では、届く商品の数が違います。

陳列の判断には、本体と個装の寸法を分けて載せる
TR07は、幅170mm・奥行110mm・高さ25mmの箱に一個ずつ入れて届けます。商品を箱から出して展示するなら本体の寸法が、箱のまま並べるなら個装の寸法が必要です。ページに「サイズ:150×90×12mm」だけを載せても、何の大きさか分からなければ、お店の棚と比べにくくなります。
卸の案内には、本体の三方向と個装箱の三方向を、単位とともに別の行で記載します。幅・奥行・高さの順をそろえ、写真でも箱を寝かせた状態なのか、立てた状態なのかを示します。外側の配送箱は個装箱と区別し、荷受けや保管に必要な大きさを問い合わせられるようにします。
たとえば、幅250mmの棚に本体一個と個装箱一個を横並びで見せたいお店があるとします。幅だけでも150mmと170mmで計320mmになり、余白を取る前から棚幅を超えます。本体だけを見本として置き、販売用の個装品を別の段に置く案や、箱に入った商品を中心に並べる案を検討できます。
奥行や手に取るための空間も必要なので、数字が収まるだけで陳列できると断定しません。実寸の紙を置いてみる、棚の写真を添えて相談するなど、お店の方が売り場に合わせて考えられる情報にします。メーカーが用意する陳列写真も、その一例として使います。

撮影するものは、商品だけの正面写真、箱に入った状態、店頭で見せる例に分けます。家庭で小物を置いた使用写真は通販に役立ちますが、それ一枚で個装や棚の占有寸法まで説明しようとしない方が伝わります。陳列用の台や見本が写る場合は、商品に付属するか、別に用意するものかも添えます。
五つの項目で、卸導入票を作る
卸ページを制作するときは、営業担当の頭の中にある説明を、次のような一枚の導入票にまとめます。掛率や支払条件の相談へ入る前に、お店の方が「自分の売り場で紹介できそうか」を判断するための資料です。
| 項目 | TR07の記入例 |
|---|---|
| 販売対象 | 生活雑貨を扱うお店など、店舗でTR07を販売したい方の取扱い相談。ご自宅用の購入は一般通販へ案内する。 |
| 陳列情報 | 本体150×90×高さ12mm、個装箱170×110×高さ25mm。商品を出す展示と箱のまま並べる展示を写真で示す。台や棚は付属しない。 |
| 発注単位 | 卸は個装済み商品六個入りを一箱として相談。一箱にはTR07本体六個と、それぞれの個装箱が含まれる。通販の一個購入と表記を分ける。 |
| 販促資料 | 製品写真二点と商品説明シートを用意。店頭とお店の商品紹介ページでの使用を想定し、利用できる媒体・画像加工の範囲を渡す際に確認する。 |
| 申込 | 店舗名、販売場所のURLまたは店舗の説明、担当者の連絡先、希望する商品、陳列や資料についての相談を受ける。営業担当が取引条件と次の手順を返答する。 |
この票は、そのまま全部をフォームの必須項目にするものではありません。陳列写真や箱の寸法はページで先に読めるようにし、お店ごとに変わることだけを相談時に伺います。既に説明した情報を何度も入力していただく必要がないか、受付担当と確認します。
取扱い相談の段階では、注文数量がまだ決まらないこともあります。「希望数量が決まっていればお知らせください」と任意で伺う形なら、売り場を検討している方も相談できます。数量の受領だけで在庫を確保したり、注文を確定したりする運用にはしません。
初回の発注手順、価格、送料、支払方法などは、営業担当が現在の条件を確認して案内します。ページで事前に示せる条件は示し、個別に確認する項目は、その理由と返答の流れを伝えます。取引開始後の発注先が別にある場合も、新規相談と追加注文の入口を区別します。
販促資料は、渡せる内容と使い方まで案内する
お店の方は、商品を仕入れた後に、棚の説明札や商品紹介ページを用意します。メーカーからどの写真や文章を受け取れるかが分かると、その準備を見積もれます。「販促支援あり」だけでなく、TR07なら製品写真二点と商品説明シートがある、と中身を示します。
A07では、商品を単独で写した写真と、サイズ感が分かる使用写真を用意することにします。説明シートには、品番、本体と個装の寸法、材質、手入れ、取扱いの注意を載せます。材質や手入れの説明は、製品担当が確認した原票に合わせます。
写真を渡すときは、そのお店が使える媒体、切り抜きや文字の追加ができる範囲、確認が必要な加工を一緒に伝えます。商品を別の色に変えた画像や、付属しない物がセットに見える加工を、そのまま販売案内へ使わないようにするためです。提供した画像が、お店の実際の紹介にも合うかを相談できる窓口を残します。
最新資料の置き場所と確認日も決めます。A07の例では営業担当が確認済み資料を送付し、掲載担当が元データを管理します。最初から取引先専用の資料庫を作らなくても、この流れで始められます。取引先が増えて資料を個別送付する負担が大きくなった段階で、閲覧対象を分けた資料ページなどを検討します。
資料の紹介欄には、「取扱いのご相談後に、製品写真と説明シートをお送りします」と受け取り方を添えます。まだ配布していない陳列台や動画まで支援内容に含めず、今お渡しできる資料の見本から、店頭準備に使えるかを判断していただきます。
商品情報の正本を決め、二つの案内へ反映する
通販用と卸用に別々の説明を書き続けると、寸法や材質が少しずつ食い違うことがあります。TR07の品番、本体寸法、材質、手入れは、製品担当が確認する一つの原票へまとめます。通販と卸の担当は、そこから各ページに必要な項目を使います。
原票を共通にすることは、すべての画面を同じ文章にすることとは違います。通販では使い方と一個の購入案内を読みやすくし、卸では個装、陳列、六個入りの発注単位と資料提供を加えます。読んでくださる方が次に決めることに合わせて、並べ方を変えます。

個装箱の奥行だけが110mmから120mmへ変わる場合は、本体の奥行90mmまで変更しません。箱の仕様を確認し、卸ページの個装欄、説明シート、通販にある包装の説明を更新します。写真の差し替えが必要か、いつの出荷分から切り替わるかは、製品・出荷・営業の担当で確かめます。
資料を既にお店へ渡しているなら、新しい版ができたことも連絡します。ホームページだけを直して終わらず、営業担当が送っているファイルも入れ替える担当を決めておきます。資料の確認日や版名を付けると、お店から寸法の質問があった際に、どの資料を見ているかを確かめやすくなります。
ページと資料を整える作業、受付機能を変える作業を分ける
既存の通販と会社サイトを使う場合、まずは小売店への案内ページを追加し、商品紹介から取扱い相談へ移れるようにします。導入票、本体と個装の写真、販促資料の見本がそろえば、ページの構成と原稿に必要な作業を制作会社へ伝えられます。
問い合わせフォームに相談種別があり、営業担当へ振り分けられるなら、項目名や案内文の調整で対応できることがあります。一方、通販の注文問い合わせと卸の相談を見分けられない、品番が通知へ残らない場合は、入力項目・保存内容・通知先を確認します。相談画面だけを増やす作業と、受付後の仕組みを変える作業を分けて依頼します。
会員ごとの価格表示、卸専用カート、発注履歴、在庫との自動連携が必要な場合は、営業と出荷の運用も含めた別の確認になります。今回のTR07では、公開ページで導入材料を伝え、営業担当が相談へ返答する範囲から始めます。取引条件を公開したくない資料は、公開ページに置いてリンクだけ隠す方法で管理しないようにします。
Bämの通販・ECサイト制作のご案内では、商品と購入する方、単品や卸売などの販売方法、画面と受注後の仕事を整理しています。導入票に加えて、現在の通販・会社サイト、受付メールの見本、資料を更新する方を共有すると、ページ追加と機能変更を分けて相談できます。
一般通販と小売店への案内を整えたい方は、八尾市のホームページ制作・改善のご案内をご覧ください。商品を買う方の流れと、お店で取り扱う方の準備を見ながら、必要な写真、原稿、受付方法を一緒に整理できます。
二人の読み手のつもりで、公開前に通してみる
確認では、「自宅用にTR07を一個買いたい方」と「幅250mmの棚で紹介できるか相談したいお店」の二つの場面を使います。前者が卸の箱単位を購入数量だと誤解しないか、後者が個装寸法と販促資料を見つけ、正しい窓口へ進めるかを確かめます。
スマートフォンで取扱い相談を送り、品番と相談内容が営業担当へ届くところまで試します。自動返信は相談を受けたことと今後の連絡を伝え、注文や取引開始が確定した表示にしません。一般通販の購入ボタンや注文メールが、今回の変更で別の案内へ向いていないことも確認します。
商品に興味を持ってくださる方が、その先の準備に進めるように。使う楽しさを伝える通販と、お店で紹介するための導入情報をそろえることで、それぞれの方に合った相談と購入の入口を整えていきましょう。
参考資料
- 八尾市:小冊子「世界に自慢したい 八尾の名物」(2025年12月3日更新)
- Bäm:通販・ECサイト制作
資料確認日:2026年9月8日。