ホームページの見積書を並べると、一方は制作費が低く月額費用が高い、もう一方は制作費が高く月額費用が低い、という違いが見つかることがあります。サーバーや有料機能が別契約になっていると、見積書の合計だけでは負担を比べられません。

比較するときは、同じ利用期間にそろえ、初回・毎月・毎年・必要なときに発生する費用を分けて集計します。まだ金額を確認できていないものは、推測で埋めずに残します。ここでは、完成するサイトの範囲をある程度そろえた後に、費用を比較表へ移す方法を説明します。

まず「いつから、いつまで使う費用か」を合わせる

初期制作費と一か月分の保守費を足しただけでは、公開後の負担がほとんど見えません。まず、自社で比較したい期間を決めます。例えば「公開から24か月使う場合」とし、どの見積りも同じ期間で整理します。24か月がすべての会社に適切という意味ではなく、比較の条件をそろえるためです。

その際、費用が発生し始める日も確認します。公開月から保守費がかかる提案と、制作中にサーバー契約が始まる提案では、公開後の月数だけを掛けても必要な支払いを拾えません。公開前に必要な利用料は別の行へ記し、公開後の費用と区別して足します。

年払いの料金は、比較期間中に何回請求されるかを確かめます。公開時に一年分を払い、翌年に更新するなら、24か月の例では二回です。既存契約を引き継ぐ場合や更新月がずれる場合は、契約日と対象期間を確認して記入します。

比較用の期間は、契約を終了できる時期とは別です。最低利用期間や解約の申し出期限がある場合は、その条件も横に残します。24か月分を計算できても、24か月で自由に契約を終えられるとは限りません。

見積書の項目を、支払う周期ごとに読み替える

最初は、制作会社へ支払う費用だけでなく、サーバー会社や外部サービスへ直接支払う費用も集めます。制作費、保守費、ドメインの更新料、有料機能の利用料などを、支払先と周期が分かる形にします。

毎年払うドメイン料が保守費に含まれているなら、別の行で再び足しません。「保守費に含む」と書いて、二重計上を防ぎます。反対に「外部サービス別途」とだけ書かれている項目は、サービス名、必要なプラン、料金、支払先を依頼先へ確認します。

初期制作費を着手時と完成時に分けて支払う場合も、制作費そのものが二つ増えるわけではありません。比較表には制作費の総額を一度だけ載せ、支払時期は別に記します。総額を比べる表と、いつ資金が必要になるかを見る予定を分けると整理しやすくなります。

費用を初回・毎月・毎年・都度に分け、同じ比較期間へそろえる図
支払先が違う費用も集め、含まれる料金を二重に足さないようにします。

税別と税込の金額も混ぜず、各社へ同じ基準の金額を確認します。外貨建ての有料機能など、比較時点で日本円の支払額が決まらないものは、通貨や変動する条件を残します。確認できていない金額を、見積書の固定費と同じ確かさで扱わないことが大切です。

確かめられた金額だけで小計を出す

次の表は計算方法を示す架空例で、実際の制作料金や相場ではありません。公開後24か月を比較し、月額は公開から24回、年額は公開時と翌年の二回を支払う設定です。表示額はすべて税込で、値引きや料金改定はない前提とします。

比較する費用 A案 B案
初期制作 60万円 80万円
保守の月額 1万円×24回=24万円 5千円×24回=12万円
サーバー等の年額 2万円×2回=4万円 2万円×2回=4万円
確認済み小計 88万円 96万円
有料機能の利用料 未確認 保守費に含むと確認
文章修正の依頼 保守の対象範囲は未確認 都度見積り。金額未確認

初期制作だけなら差は20万円ですが、この条件で確認できた小計の差は8万円です。ただし、A案の有料機能や両案の文章修正の扱いが未確認なので、「24か月の総額がA案の方が8万円安い」とはまだ言えません。未確認の欄を残した小計として比べます。

ここで確認する内容は具体的です。A案には「必要な有料機能の料金と支払周期」「保守費で依頼できる文章修正の範囲」を聞きます。B案には、自社が予定している修正内容を伝えて見積りを依頼します。自社で修正する予定なら、その操作ができるかを確認し、外注費とは別に担当作業として記します。

文章修正を年に何回頼むか決まっていなければ、回数を適当に入れて一つの総額へまとめません。「会社概要の文章を一度変更する場合」など、同じ作業例を両社へ示して費用を確認する方法があります。起こるか分からない大規模な改修まで、必ず発生する固定費に混ぜる必要はありません。

月額表示と、実際の支払い方を分けて見る

外部サービスの料金ページに月額が表示されていても、毎月その金額を払うとは限りません。例えばエックスサーバーの公式料金表では、月額料金は契約期間分を一か月あたりに換算した金額で、支払いは契約期間分の一括前払いと説明されています。自社が使うサービスでも、表示の前提を確かめます。

比較用には利用期間分の料金を集計し、それとは別に「契約時に年額を支払う」「公開月から毎月支払う」と予定を残します。同じ24か月の小計でも、公開前後にまとめて支払う金額が違えば、予算の準備も変わります。

初年度だけ安い料金や期間限定の割引がある場合は、割引対象の期間と通常料金へ戻る時点を分けます。条件を満たすか分からない特典を、確実に受け取れる値引きとして差し引かないようにします。翌年以降の料金が未提示なら、その欄は確認事項のままにします。

金額の隣に、含まれる更新作業を残す

費用の周期を合わせても、含まれる仕事まで同じになったわけではありません。保守費には、ソフトウェアの更新やバックアップだけを含むものもあれば、文章や画像の修正まで含むものもあります。サービス名だけで同じ支援だと判断せず、自社が依頼したい作業を書き添えます。

例えば、採用情報の変更を自社で入力する案と、制作会社へ依頼する案では、自社に残る仕事が違います。担当者が操作を覚え、原稿を用意し、公開後に確認する時間を確保できるかを見ます。根拠なく人件費へ換算して総額に混ぜるより、担当できる仕事と外部へ頼む仕事を分ける方が実情に合います。

月内の修正回数や作業量に上限があるなら、超過時の扱いも確認します。「更新込み」の一言だけで、ページ追加やデザイン変更まで頼めると考えないようにします。先ほどの比較表なら、文章修正の欄に対象範囲と追加費用の決まり方を追記していきます。

確認済みの小計、未確認の費用、自社に残る作業を分けて比較する図
確認できた金額と、これから聞く費用、社内の担当作業を混ぜずに残します。

回答を反映してから、期間と条件をそろえて比べ直す

各社から回答が来たら、元の見積書のどの版を使ったかと、追加で確認した日を記して比較表へ反映します。メールで変更された料金を古い見積書と混ぜたり、ある会社だけ三年分で計算したりしていないかを確かめます。

未確認項目を減らしたうえで、必要な支援を含めた費用と、自社が続けられる作業を比べます。利用期間を長くすると金額差が変わる場合は、想定する別の期間でも確認できます。ただし、料金が変わらないと保証されていない限り、その計算は現在の条件を置いた比較であることを残します。

Bämのホームページの見積りを比較するときのご案内では、制作範囲と準備する仕事、初期費用と継続費用を整理して相談できます。他社の見積りで不明な条件は、その依頼先への確認事項として扱います。比較期間、確認済み小計、未確認の欄を用意すると、どの仕事と費用を先に確かめるかが明確になります。

参考資料