直売で好評だった野菜を、遠方の方にも届けたい。ホームページで配送を始めるとき、育てている品目をすべて並べる前に、実際に送り続けられる商品を一つ決めると準備が進みます。

出発点は、販売する量を一箱に詰めてみることです。野菜に合う梱包と輸送方法、出荷日に用意できる量が見えてくると、商品写真だけでは決まらなかった送料や発送目安も説明できるようになります。

収穫できる品目から、配送する一箱を考える

まず、現在の販売で扱っている野菜から、配送を試したい候補を選びます。収穫後に選別した状態、普段販売している量、用意できる時期が分かるものから考えると、箱に入れる内容を決めやすくなります。

ここでは、じゃがいもと葉物を直売している架空の農園を例にします。どちらも紹介したい野菜ですが、保管する場所や梱包に使える時間を確かめながら、まず一品の配送を始める予定です。じゃがいもなら必ず容易、葉物なら難しいと決めず、自園で続けられる条件を比べます。

一箱の量は、収穫できる総量とは別に考えます。直売分を取り分けたあと、配送用に選別し、同じ販売単位で用意できる量を確認します。重さで売るなら正味の内容量を決め、梱包材を含めた荷物の重さと分けて記録します。買う方には届く野菜の量を、配送の確認には箱全体の重さを使います。

豊能町のざわ農園の野菜セットを扱う「まり子のふろしき」の商品ページには、箱サイズ、夏季のクール便、発送時期の指定に関する条件が掲載されています。確認時は売り切れの表示でしたが、商品と配送条件を同じページで伝える例として参考になります。

自園の最初の商品でも、野菜の名前だけでなく、「どの量を、どの箱で、いつ送り出すか」を一組にして考えます。一箱の姿が定まれば、その商品を撮影し、販売ページに必要な情報をそろえられます。

候補を実際に包み、届くまでを確かめる

候補の野菜を販売する量で用意し、発送に使う箱と資材で梱包します。箱の中で動くか、重なった部分へ負担がかかるか、梱包後の大きさと重さはどうなるかを見ます。きれいに並べた撮影用の箱とは別に、運ぶための状態で確認することが大切です。

販売する量のじゃがいもを実際の箱と資材で包み、いつ何箱を出荷できるか確認する図
梱包後の条件と、出荷する日の作業を合わせて考えます。

ヤマト運輸の生鮮食品の発送案内も、品目に加え、利用するサービスのサイズ内で輸送に適した梱包を行うことを条件にしています。配送会社へは品目、梱包した状態、大きさと重さを伝え、予定する方法で扱えるかを確認します。

温度管理も候補ごとに考えます。クール便を選ぶ場合、発送前の準備と置き場所まで含めて続けられるかを確かめましょう。クール宅急便の公式案内では、予冷した荷物の温度を保つサービスであり、荷物を冷やしたり凍らせたりする機能はないと説明されています。

どの野菜にも同じ温度を当てはめるのではなく、品目と出荷時期に合う保管・輸送条件を確認します。例の農園で葉物の予冷や出荷前の保管場所をまだ用意できていないなら、その準備を進めてから配送対象へ加える判断ができます。

梱包が決まったら、案内する配送先や所要日数を想定して試しに送り、届いた箱と中身の状態を確認します。つぶれや傷み、箱内の動きが見つかった場合は、詰め方や量を見直します。一度の確認だけで季節を問わず同じ状態を約束せず、暑い時期など条件が変わるときに見直す余地も残します。

出荷日に用意できる量で、販売の範囲を決める

一箱を送れることが分かったら、実際の仕事の中で何箱を用意できるかを考えます。収穫と選別、必要な保管、箱詰め、配送会社へ渡すまでを、普段の直売や畑の仕事と並べてみます。梱包資材を置く場所や、集荷までに用意を終えられるかも判断材料です。

毎日発送する余裕がなければ、出荷する曜日や回を決める方法があります。まずは用意できる分だけを一回の発送対象にし、作業の見通しが立ってから回数や品目を増やすと、販売ページで案内する範囲も明確になります。

例の農園で、じゃがいもは確認済みの箱と作業時間で用意でき、葉物は保管と梱包を試している段階なら、最初の配送商品はじゃがいもに絞れます。ホームページにはほかの栽培品目も紹介できますが、配送を受け付ける商品は分かるように示します。試している品目まで注文できる表示にはしません。

収穫の状況で出荷予定を決める場合は、「注文後すぐに発送」とせず、実際に案内できる目安を書きます。発送する日と届く日は分け、到着日の希望を受けられるかも利用する配送方法と合わせます。決められないことを細かい選択欄で選ばせるより、確かな案内から始めるほうが注文の見通しを持ってもらえます。

確かめた一箱を、商品ページの説明へ移す

最初の配送商品が決まったら、箱に入る内容が分かる写真を撮ります。野菜のアップに加え、一箱の量を見渡せる写真があると、買う方が届いたあとの使い方を考えやすくなります。商品説明には正味の量を文章でも載せます。

試して決めた野菜の一箱から、届く野菜の量、配送方法と送料、発送の目安を商品写真の近くに載せる図
内部の作業記録から、買う方が知りたい情報を選びます。

写真と価格の近くには、配送方法、送料、発送の目安を置きます。地域や季節で条件が変わるなら、その商品に必要な要点をここで示し、詳しい案内へつなぎます。梱包を試した際の全記録を公開する必要はありません。買う方が「何が、いくらで、いつごろ届くか」を考えるための情報を選びます。

送料の計算には、実際の箱サイズと重さを使います。商品を追加で選ぶと箱が変わる場合は、最初から自由な同梱を案内せず、現在対応できる注文の形に合わせます。販売単位が一つ定まっていれば、その一商品の説明と受付画面から制作範囲を考えられます。

制作会社との相談には、採用した箱の写真、内容量、確認した送料と配送条件、出荷予定を用意します。「まずこの一箱の配送を始め、準備ができた品目をあとから追加したい」と伝えると、最初に作るページと、後日増やす情報を分けて相談できます。

Bämでは、資料やお話をもとに原稿とページ構成を整理します。自園で用意できる配送商品から販売案内を整えたい方は、豊能町のホームページ制作・改善をご覧ください。試して決めた商品の内容と発送方法を手がかりに、購入前に伝える説明と制作範囲を考えます。

参考資料