会社の歴史や設備を丁寧に紹介していても、ホームページを見た方から「材料も用意してもらえますか」「取り付けまでお願いできますか」と聞かれることがあります。仕事の幅を伝えるには、設備名に加えて、どこからどこまで依頼できるかが分かる説明が必要です。

木材加工のホームページをリニューアルするときは、材料の手配、加工、納品の対応範囲を分け、現在のページへ何を足すかを考えましょう。代表的な依頼を一つ取り上げると、会社紹介の書き換え、加工写真の追加、納品案内へのリンクなど、必要な改修が見えてきます。

会社紹介の一文を、任せられる仕事へ書き換える

忠岡町新浜のヒヨシ木材のホームページでは、製材・販売・配送までの対応を紹介し、加工工程や機材、納品までの流れへ案内しています。仕事の全体像と、詳しく確かめる場所を持つ掲載例です。

自社のサイトにも「木材加工一式」「各種木工製品を製造」といった説明があるなら、普段受けている依頼に置き換えて読んでみます。材料を購入したいのか、加工した部材を受け取りたいのか、完成した家具を設置してほしいのか。初めて依頼する方が、どの仕事を相談できるか判断できる文章にします。

ここでは、店舗用の棚板を製作する架空の木工会社を例にします。この会社は材料の手配、寸法に合わせた切断、木口の仕上げ、梱包して配送するところまでを受け、現場での棚板の取り付けは依頼する側が手配する設定です。

会社紹介の「木工製品の製造・販売」を、たとえば次のように具体化できます。

店舗で使う棚板を、材料の手配から切断・木口仕上げまで承ります。仕上げた棚板は、梱包してお届けします。現場でのお取り付けは、お客様にてご手配いただいています。

会社の沿革や技術への思いを削る必要はありません。その近くに、現在依頼できる仕事を短く加え、加工の紹介へ進めるようにします。会社を知る情報と、仕事を頼むための情報がつながります。

調達・加工・引渡しを、棚板の依頼で整理する

「一貫対応」と載せる場合も、何を始点とし、どの状態で引き渡すかを説明します。棚板の例なら、材料を手配して加工済みの板を納めるところまでです。収納家具として組み立てた状態や、店舗へ取り付けた状態とは異なります。

材料手配から切断と木口仕上げを経て棚板として配送し、現場の取付は依頼する側が手配する範囲の図
部材を納める仕事と、現場で取り付ける仕事を分けて示します。

材料の欄には、自社で手配できる材料を載せます。お客様の持込材も受ける場合は、その確認方法を別に添えます。材料を販売していることと、どの持込材でも加工できることは同じではないため、現在の受け方に合わせて書きます。

加工の欄では、切断や木口の仕上げなど、依頼できる仕事を示します。さらに、加工した部材として渡すのか、組み立てまで行うのかも明らかにします。部材の製作を頼みたい方には、家具一式の写真より、実際に納める棚板の姿が分かる写真が役立ちます。

納品の欄は、配送、搬入、設置のうち対応する範囲を書きます。埼玉県の共和商事の加工サービスでは、素材カット、棚板加工、特注家具製作を分けて紹介し、特注家具には搬入・設置まで対応すると説明しています。同じ木の仕事でも、サービスごとに範囲を伝える掲載例です。

自社が配送までを受けるなら、そのように示せば十分です。対応範囲を広く見せるより、依頼する方が、その後に必要な手配を考えられる案内にします。注文ごとに変わる条件は、固定の約束にせず、確認する内容として短く添えます。

加工名の横に、受け取れる状態を見せる

既存の加工紹介に機械の写真だけが並んでいるなら、加工後の部材も加えてみましょう。棚板の全体写真と、木口の仕上げが分かる写真を組み合わせると、何を作ってもらえるかを具体的に確かめられます。

写真の説明には、「店舗用棚板の製作例。材料手配・切断・木口仕上げを担当」のように、案件で行った仕事を書きます。実際の納品先の写真を使える場合も、棚全体の施工を担当したかのように受け取られないよう、自社の製作箇所を示します。

たとえば、店内の完成写真に棚板以外の家具や照明が写っていても、紹介するのは自社が納めた棚板です。写真の近くで「棚板を製作し、部材として納品しました」と補うと、完成空間の雰囲気を見せながら担当範囲も伝えられます。

材料見本や仕上げ見本を案内できるなら、加工写真の続きに置きます。色や表面の印象を相談するための見本なのか、加工の形を確認する見本なのかも添えると、見る方は目的に合う資料を選べます。写真に寸法や条件を詰め込まず、仕様の説明はページの文字で載せます。

既存ページの追記と案内先から改修範囲を決める

掲載する内容が決まったら、今のサイトのどこへ反映するかを整理します。棚板の例なら、会社紹介には「材料手配から加工済みの棚板の配送まで」という要約、加工ページには写真と担当工程、納品案内には配送と取付の扱いを追記できます。

会社紹介に対応範囲の要約、加工ページに部材写真と担当工程、納品案内に配送範囲と取付の扱いを追加する図
現在のページごとに、補う説明と案内先を決めます。

会社紹介の要約から加工ページへ、加工ページから納品案内と相談先へ進めるようにします。「詳しくはこちら」だけでなく、「棚板の加工例を見る」「納品方法を確認する」と書くと、どんな情報を開くかが分かります。スマートフォンでも、説明を読んだ先に該当する案内がある配置を考えます。

ページが少ないサイトなら、一つの加工紹介を見出しで区切る形でも構いません。加工の種類によって納品状態が大きく異なる場合は、サービスごとに説明を置くほうが読みやすくなります。先にページ数を決めるより、共通で使える説明と個別に必要な説明から構成を選びます。

打ち合わせには、現在の会社紹介、代表的な部材の写真、普段の見積りや納品案内で使っている説明を用意します。公開用には個別の取引情報を除き、対応する工程が分かる部分を整理します。文章の修正で足りるか、追加撮影や加工ページの作り直しが必要かを相談しやすくなります。

Bämでは、今のホームページとお手元の資料を見ながら、受けている仕事が伝わる原稿と構成を考えます。木材加工の受注範囲を整理してリニューアルしたい方は、忠岡町のホームページ制作・改善のご案内をご覧ください。代表的な依頼を一つ選び、残せる会社紹介と、補いたい加工・納品の案内を一緒に整理できます。

参考資料