一つのサービスを詳しく紹介するサイトでは、サービス概要、料金、事例、よくある質問などが候補に挙がります。ただ、候補をすべて別ページにすると、肝心の仕事内容を理解するまで何度も移動する構成になることがあります。

先に整理したいのは、「自分に合うか」「何を頼めるか」「なぜここを選ぶか」「どんな条件か」「どのような仕事をしてきたか」「どう相談するか」という疑問です。その答えをそろえたうえで、一緒に読む説明はまとめ、目的を持って詳しく読む説明を独立させると、必要なページを考えやすくなります。

最初のページで、頼める仕事の全体をつかめるようにする

例えば、業務マニュアル作成を支援するサービスを考えます。以下は構成を検討するための架空の例です。「業務の標準化を支援します」という言葉だけでは、原稿を整える仕事なのか、現場で聞き取りをするところから任せられるのかが分かりません。

最初のページには、対象となる業務や担当者、依頼できる仕事、納品されるものを載せます。この例なら、担当者への聞き取り、手順の整理、文章と図の作成まで行うのか、完成後の更新も扱うのかを説明します。既存資料の整理だけでも相談できるのか、といった依頼の入口も見えると、自社との関係を判断できます。

「選ばれる理由」は、仕事内容と結び付けて伝えます。聞き取りを重ねる点を強みにするなら、何を確かめて原稿へ反映するのかを説明します。抽象的な強みを並べたページを独立させるより、該当する作業のそばで理由が読める方が、内容を理解しやすい場合があります。

独立したページが必要なのは、別の読み方があるとき

ページを分けるかどうかは、文章の長さだけで決まりません。「全体を知りたい人」と「この条件を詳しく確かめたい人」で読む目的が変わるかが手掛かりになります。

料金が一つで、対象範囲と追加になる条件を短く説明できるなら、最初のページにまとめられます。一方、複数の依頼方法があり、作業範囲や用意する資料によって見積りが変わるなら、料金と進め方のページがあると比較しやすくなります。独立させた場合も、最初のページには料金の考え方を短く残し、詳細へのリンクを置きます。

事例も同じです。全体像を伝えるための紹介は最初のページに置き、依頼前の状況、担当した仕事、実際の制作物を詳しく示せる事例は別ページにできます。まだ公開できる事例がない段階で、中身の薄い一覧を作る必要はありません。説明用のサンプルを掲載する場合は、実績と誤解されないようサンプルであることを明記します。

サービスの全体像は同じページで読み、条件の比較や事例の詳細は必要に応じて別ページへ進む構成図
入口に要点を残すと、詳細ページへ進む理由が分かります。

一ページにまとめる場合は、見出しで内容を区切ります。W3C WAIの見出しに関する解説でも、見出しはページの構成を伝え、ページ内の移動を助けるものとして説明されています。料金や事例へ直接移動できるページ内リンクも、長い説明から必要な箇所を探す手助けになります。

業務マニュアル作成支援なら、こう組み立てる

この例で、依頼条件の説明と公開できる事例が十分にあるなら、次のような構成が考えられます。これは必要ページ数の基準ではなく、内容に役割を持たせた一案です。

  • サービス紹介:対象、依頼できる仕事、進め方の概要、強みをまとめる。料金の考え方と事例の要点も載せ、詳細へ案内する。
  • 料金と進め方:見積りで確認する範囲、顧客側で用意する資料、聞き取りから納品までの流れを説明する。追加作業になる条件もここで確認できるようにする。
  • 事例の詳細:どのような業務を、どこまで担当して整理したかを示す。掲載許可のある情報だけで、制作物の特徴を具体的に伝える。
  • 相談:相談できる内容と連絡方法を示す。見積りに必要な情報がまだそろっていない人も、現状を伝えられる案内にする。

よくある質問は、この構成なら関係する説明の近くに置けます。「元になる原稿がなくても依頼できるか」はサービス紹介、「納品後の修正はどこまで含むか」は料金と進め方で答える、といった形です。質問が増え、契約前にまとめて確認したい内容が多くなれば、独立したページを検討します。

事例が増えたときは、各詳細へ進める一覧を加えます。公開時から将来のページを空のまま並べるより、今ある説明がどこに載るかを決め、追加する際の場所を考えておくと運用しやすくなります。

会社全体の説明は、必要な分だけつなぐ

サービスの提供元は、安心して相談するために確かめたい情報です。ただ、一つのサービスを説明するために、会社全体の事業紹介や採用情報まで同じ深さで作り直す必要があるとは限りません。

既存の企業サイトに会社概要があるなら、サービスサイトには提供会社を明示し、詳しい会社情報へ案内する構成も考えられます。既存サイトの中にサービス紹介を置く場合も、会社案内とサービスの説明を重ねすぎず、それぞれの役割を決めます。相談に伴う個人情報の取扱いなど、関連する案内へのリンクも、実際の受付方法に合わせて整えます。

ページ名を決める前に、各ページで答えることを書く

構成案には、ページ名と一緒に「読み終えた人が何を判断できるか」を一文で書いてみます。どのページも「サービスの良さが分かる」になっているなら、内容が重なっているかもしれません。料金ページなら依頼条件を比較できる、事例ページなら仕事の進め方を具体的に想像できる、と役割が分かれるかを見ます。

さらに、検索や紹介で詳細ページから訪れた場合も確かめます。事例を先に読んだ人がサービスの範囲を確認できるか、料金を見た人が仕事内容に戻れるか。上から順番に読むことだけを前提にせず、関係する説明同士をつなぎます。

Bämのサービス紹介サイトでは、対象と強み、原稿、図、事例、相談までの流れを整理します。今の営業資料や説明内容をもとに、同じページで伝える内容と、詳しく読めるページに分ける内容を検討できます。まず必要な答えをそろえることで、ページ数にも理由のある構成になります。

参考資料