製品ページに「デモ機を貸し出しています」と書いてあっても、本体だけが届くのか、手元のパソコンで使えるのかが分からなければ、試用の予定を立てにくくなります。導入を検討する方が社内で準備を進められるよう、貸出対象と期間に加え、付属品や使用環境をまとめて案内しましょう。

まず整えたいのは、借りられるもの、利用する会社が用意するもの、実際に使える期間の三つです。対象製品の紹介から条件を確認し、不明な点を相談できる構成にすると、問い合わせの前に試用の見通しを持てます。

借りられる機材と、試せる用途を一緒に示す

貸出の紹介には、対象となる製品名と、何を確かめるための貸出かを添えます。「導入前に操作性を確認する」「自社の試料がどのように映るかを見る」「既存のパソコンとの接続を試す」など、検討する方が自社の仕事へ当てはめられる説明です。

ブラザーのデモ機貸出案内では、製品導入や顧客への提案を検討する法人に対し、印字品質、操作性、既存システムとの連携などの評価項目を紹介しています。単に借りられると知らせるだけでなく、試用で確認できることを示した掲載例です。

ここでは、卓上検査カメラを販売する架空の会社を考えます。導入前の評価用として、カメラ本体とスタンド、照明、指定ケーブルを貸し出し、利用する会社の試料を拡大して見られるセットです。製品ページには、この一式を写した写真と「お手元の試料で、見え方と操作性を確認いただけます」という案内を置けます。

製品シリーズのすべてが貸出対象とは限らない場合は、借りられる型式を示します。貸出機で確認できることと、別の仕様で確認が必要なことも分かるようにします。評価用のセットを借りれば、すべての使用条件で性能を確認できると思われない説明に整えます。

同梱品と、利用する会社が用意するものを分ける

本体の写真だけでは、周辺機器も一緒に届くのか分かりません。貸出セットの写真には、同梱する品名を短く添えます。その隣に、利用する会社で用意するものを置くと、到着後に足りない物を探すことを減らせます。

卓上検査カメラの例なら、貸出セットは「カメラ・スタンド・照明・指定ケーブル」、利用側の準備は「対応するパソコン・評価する試料」と分けます。写真に写っているパソコンを貸し出さない場合は、写真の説明でも区別しましょう。保護ケースを返却時にも使うなら、梱包材を保管していただく案内も添えます。

卓上検査カメラの本体・照明・ケーブルなどを貸出セットとし、対応PCと評価する試料を利用会社で用意する図
写真に周辺機器が写る場合も、同梱される範囲を分けて示します。

三共電子のボイスナビの貸出案内では、型式ごとの貸出品や付属品に加え、評価内容によって利用企業が用意する外部アンプや接続機器を記載しています。試したい機能によって準備が変わる製品では、こうした対応関係を示すと役立ちます。

消耗品についても、試用分を同梱するのか、別途用意するのかを確認します。すべてを細かな一覧にする必要はありませんが、機材が届いても試し始められない原因になるものは、申込前に読める場所へ置きます。

設置・接続条件を、試用の準備につなげる

仕様表には数値がそろっていても、実際に置いて使うために何が必要かは読み取りにくい場合があります。寸法や電源、接続方式、対応するソフトウェアの情報を、試用前に確認する順番でまとめます。

例のカメラなら、スタンドを置く机の広さ、試料を載せられる範囲、パソコンの対応OSと接続端子を示します。寸法や電気仕様は、実際に貸し出す型式の仕様書から確認して掲載します。ソフトのインストールが必要なら、会社のパソコンへ追加できるかを事前に確かめていただく案内も考えられます。

島本町百山に開発研究所を置く積水化学の機能樹脂事業の紹介でも、材料の評価では使用条件や加工条件、設備との組み合わせを踏まえることを説明しています。機材の試用を案内する場合も、製品単体の説明と使用する環境をつなげる視点が大切です。

設置環境によって判断が分かれる点は、「対応可」と一律に書かず、相談する際に分かるとよい情報を添えます。例えば「お使いのパソコンと、確認したい試料についてお知らせください。接続方法や貸出セットをご案内します」と書けば、型式を選び切れない方も相談を始められます。

貸出期間と返却期限は、基準の日を明記する

「貸出は一週間」のような表記だけでは、発送日から数えるのか、到着日から数えるのかが分かりません。利用する会社は、機材を受け取った後に設置や接続を行ってから評価を始めます。期間の起算日と、返却期限が返送する日なのか返却先に到着する日なのかを明記しましょう。

発送、到着、準備と評価、返送、返却先への到着を並べ、貸出期間の起算日と期限の基準を確認する図
起算日と期限は、実際の貸出条件に合わせて明記します。

ブラザーの案内では、貸出期間の規約に発送日を基準とする記載があります。このように、日数と基準の日を組み合わせることで、配送や準備も含めて予定を考えられます。自社のページでは、実際の貸出条件と一致する説明にします。

希望日に必ず貸し出せるわけではない場合は、日程を確認してから案内することも伝えます。返送料の負担、返却する付属品、延長を相談できるかどうかは、借りる判断に関わる条件です。長い規約の中だけに置かず、主な条件を短くまとめ、詳しい案内へ進める形にできます。

一つの機材から、問い合わせ前の案内を整える

制作を依頼する前には、貸出する機材一つについて、セット全体の写真、対象型式の仕様書、現在の貸出条件をそろえます。営業担当が普段説明している準備事項と、技術担当が確認している接続条件も添えると、ページに必要な説明が見えてきます。

製品ページでは、貸出対象かどうかと試せる内容を示し、詳しい条件へつなぎます。複数製品に共通する期間や返却方法は一つの案内へまとめ、機種ごとに異なる同梱品や使用環境は、それぞれの製品の近くに置くと確認しやすくなります。

問い合わせへの入口には「この機材の試用について相談する」など、相談内容が分かる言葉を使います。送る前に希望する機材、試したいこと、希望時期が分かればよいのかを、実際の受付に合わせて案内します。技術資料を詳しく読まないと相談できない構成にせず、条件が分からない段階で聞けることも伝えましょう。

Bämでは、製品資料や今の案内をもとに、ホームページの原稿と構成を整理しています。貸出条件を分かりやすく掲載したい方は、島本町のホームページ制作・改善のご案内をご覧ください。機材の写真と貸出条件から、製品ページへ載せる内容と共通案内にまとめる範囲を一緒に考えます。

参考資料