ホームページを改修した後に検索からの訪問が減ると、「今回の変更が悪かったのでは」と心配になります。ただ、公開日と減少した時期が近いだけでは、原因は決まりません。制作会社へ相談するときは、減ったことが分かる資料と、公開前後に変えたことを別々にそろえると調査を始めやすくなります。

必要なのは、きれいに整った報告書より、いつ、どのページを、どう変えたかをたどれる記録です。旧URLと新URL、削除や統合、タイトルと本文の変更を中心に、分かることからまとめましょう。

まず、どの数字を見て減ったと判断したかを伝える

「検索流入が落ちた」という言葉だけでは、Search Consoleのクリック数なのか、アクセス解析で見た検索からの訪問数なのかが分かりません。見ている画面、比較した期間、対象サイトやページ、絞り込み条件を添えます。

グラフの画像を渡すなら、期間と指標名が見える状態で保存します。特定ページだけを表示していたり、スマートフォンだけに絞っていたりする場合は、その条件も知らせます。日数が異なる期間や、途中までの当日と一日分をそのまま比べていないかも確認します。

Googleの公式資料では、検索からの流入減少には複数の要因があり、期間や影響を受けたページを比較することが案内されています。改修との関係を調べるためにも、観測した変化と、その原因についての予想を分けておきます。

公開日と、その後に直した日を時系列にする

最初に、改修した内容を本番へ反映した日を記録します。分かれば時刻と、その時刻の基準も添えます。制作会社からの公開連絡、社内の確認メール、作業報告など、日時を確かめられる資料を使います。

公開後にも文章の修正、メニューの変更、URLの修正などを行った場合は、別の行に残します。「リニューアルした」の一行へまとめると、どの状態で減少が始まったかを追いにくくなります。

複数の担当者が作業した場合は、担当ごとに分かる範囲を集めます。細かな時刻が分からなければ「公開日の午後、時刻未確認」と書けます。後から推測した日時を、記録で確認した日時と同じ扱いにしないことが大切です。

URLが変わったページは、前後を一組で残す

サービスページや記事のURLを変更した場合は、旧URLと新URLを横に並べます。削除したページには、移した先があるのか、その内容自体を終了したのかを記します。複数のページを一つへまとめた場合は、それぞれの旧URLからどのページへ統合したかが分かる形にします。

ここでは、修理と点検の二つのページを、保守サービスのページへまとめた会社の架空例を考えます。変更履歴には「サービスページを整理」とだけ書かず、「修理の旧URLと点検の旧URLを、新しい保守サービスのURLへ統合」と記します。実際の資料では、各ページを特定できるURLを記入します。

旧URLから新URLへ自動で移動する設定についても、依頼した内容と、動作を確認した内容を分けます。「設定を依頼した」と「設定済みと報告を受けた」と「旧URLを開いて移動先を確認した」は、それぞれ違う記録です。状態が分からないときは未確認と書き、制作会社へ調査を依頼します。

架空のページ統合について、公開日、修理と点検の旧URL、新しい保守ページ、転送確認の状態をまとめる変更履歴例
変更したページと、その後の行き先を一組で記録します。

URLが同じでも、説明やリンクの変更を添える

URLを変えていなくても、タイトル、見出し、本文を大きく直した場合は、何を変更したかを残します。全文を書き写す必要はありません。前後の原稿ファイルや保存画面があれば、それを示し、削った説明や追加した内容を短く添えます。

架空例の保守サービスページなら、「修理の対応地域の説明を削除」「点検の流れを本文へ追加」などです。意図して削ったのか、統合時に抜けた可能性があるのかも、分かる範囲で記します。

会社のメニューからリンクを外した、関連する記事からの案内先を変えた、といった変更も添えます。検索向けの設定やサイト全体の仕組みについて、依頼側で分からない項目は無理に判断せず、制作会社が実施した作業の確認を依頼すれば構いません。

計測の変更も、ページ改修と分けて知らせる

改修時にアクセス解析の設定や同意画面、計測を管理する仕組みを変更した場合は、その事実も伝えます。ページへの訪問の変化と、記録されるデータの変化を切り分けるための情報です。

例えば、公開後に解析用の設定を入れ直したのであれば、その日を変更履歴へ加えます。設定の詳細を理解していなくても、「公開後、別の担当者が計測設定を変更した。内容は確認中」と知らせることで、調査先が分かります。

検索順位、検索結果からのクリック、サイト内で記録した訪問は、それぞれ別の指標です。ある画面の数字だけが減っているのか、複数の資料で同じ変化が見えるのかは、条件をそろえて調べてもらいます。

制作会社へ渡す資料を、観測した減少、実施した変更、未確認事項に分ける図
原因の予想より先に、調べられる記録をそろえます。

記録が足りなくても、分かる範囲で相談を始める

すべての履歴が残っていなくても、公開連絡、変更前の原稿、旧ページの一覧など、手元の資料から共有できます。「以前のURLは不明」「削除の有無は担当者へ確認中」と、足りない情報も一緒に伝えます。

制作会社へは、減少を確認した期間と画面、改修の公開日、変更したページ、残っている前後資料を渡し、どこから調べるかを相談します。調査中にさらに修正が必要になった場合は、その変更も記録へ追加します。履歴を集めるために、ページが開かないなどの明らかな不具合への対応を待つ必要はありません。

Bämの検索で見つからないときのご相談では、今のページが検索に表示される状態かを確かめ、内容や公開後の変化を見ながら調査と改善の順番を考えます。改修直後という理由だけで記事を増やしたり、すべて元に戻したりする前に、変更の記録から確認を始められます。

参考資料