士業の事務所へ初めて相談する方は、話をうまく整理できていなかったり、必要な書類が分からなかったりします。「お気軽にご相談ください」という案内に加え、何を準備し、当日は何を確かめられるかが分かると、相談までの見通しを持ちやすくなります。
初回相談のページでは、事前に整理すること、用意する資料、当日の進め方、相談後の選択肢をつなげて伝えます。すべての士業に共通する持ち物を並べるのではなく、自事務所が扱う仕事と実際の受付方法に合わせて整えることが大切です。
相談で確認できることを、最初に伝える
初回に何ができるかは、事務所や業務によって違います。困っている状況を整理する、対応できる仕事かを確認する、進め方や追加資料を案内するなど、担当者が実際に行うことを先に書きます。その場で詳しい見通しまで説明できる場合と、資料を確認してから改めて回答する場合も分けます。
例えば、相続に関する相談を扱っていても、初回の話だけで必要な手続きや費用がすべて確定するとは限りません。誰が何を確認し、何が未確認なら次に持ち越すのかを、専門担当者に聞いて整理します。サイト側で「一度の相談ですべて解決します」と約束しないようにします。
相談時間、料金、実施方法も同じ場所で確認できるようにします。無料の対象や時間に条件がある場合は、その範囲を添えます。対面とオンラインで準備や資料の見せ方が違うなら、予約した方法に合う案内へ進める構成にします。
話す準備は、困っていることと確かめたいことから
準備の案内で「相談内容をまとめてください」とだけ書くと、専門用語や整った文章が必要だと感じる方もいます。メモにしてほしい内容を、日常の言葉で示します。
- 今、何に困っているか。
- いつ頃から、どのような出来事があったか。
- 当日、特に確かめたいことは何か。
- 既に指定されている日付や、対応時期に関わる事情があるか。
分からないことは、無理に埋めず分からないまま伝えてよい、と案内できます。順序が曖昧な出来事を推測で日付に置き換えるより、確認できることと記憶によることを分けてもらう方が、当日の聞き取りにつなげやすくなります。
法テラスの無料法律相談の案内でも、内容に応じた書類に加え、相談内容を整理した手控えメモを準備する方法が紹介されています。準備する対象を具体的に示す参考になりますが、同制度の利用条件や無料の範囲が各事務所にも当てはまるわけではありません。
持ち物には、足りない場合の扱いも添える
必要資料は、相談分野ごとに担当者へ確認します。「関係資料一式」だけでは何を指すか分からず、反対に手続き全体で使う書類を並べると、初回までにすべて取得する必要があるように見えることがあります。予約前の確認、初回の相談、正式に依頼した後で必要になるものを分けます。
持っている資料を使える場合はその旨を伝え、原本が必要か、写しでよいか、事前送付が必要かも実務に合わせます。本人確認に必要なものなど、相談前に欠かせない資料がある場合は、任意の参考資料と混ぜません。
資料不足についても、どの相談でも「なくても大丈夫」とは書かず、足りないと分かったときの連絡方法を案内します。以下は、担当者が不足資料を確認してから相談方法を案内する架空の事務所で使う文章例です。
相談に関係する資料をお持ちの場合は、予約時の案内に沿ってご準備ください。用意できない資料があるときは、相談日までにご連絡ください。担当者が状況を伺い、当日確認できる範囲や、追加で必要になる資料をご案内します。
期限が近いなど急ぎの事情がある場合の連絡先は、通常の準備案内から探せるようにします。資料をそろえるまで連絡を待つように読めないかを確認し、サイトの文章だけで対応期限や受付可否を判断させない構成にします。
当日は、受付から相談の終わりまでを説明する
来所後に受付票を記入するのか、最初から担当者と面談するのか、資料はいつ確認するのか。普段の対応を担当者に聞き、実際の順番で短く説明します。「ヒアリング」「ご提案」だけで終わらず、相談者が何をする時間なのかが分かる言葉にします。
例えば、最初に相談したいことを伺い、持参資料を一緒に確認し、その日に説明できることと追加確認が必要なことを整理する運用なら、その流れを文章にできます。初回にすべての資料へ目を通せない場合は、後日の確認が必要になることも添えます。
オンライン相談では、接続方法だけでなく、資料の共有方法や音声がつながらない場合の連絡方法も案内します。対面と同じ文章をそのまま載せず、来所する人と接続する人が、それぞれ当日を迎えられる説明にします。必要な到着時刻や接続の準備時間は、事務所で決めた内容を記します。
相談を終えることと、正式に依頼することを分ける
初回相談の案内は、面談の開始で終わらせず、その後どう進むかまで示します。継続して相談する、追加資料を確認する、業務内容と費用の説明を受けて依頼を検討するなど、自事務所にある進み方を整理します。
相談の予約や面談だけで正式依頼が成立するように見える文章は、実際の手続きと照合します。受任できるかを確認し、費用や業務範囲を説明したうえで契約する運用なら、その順番を案内します。相談料と、その後に依頼する業務の費用も分けて説明します。
最後に、サイトの案内と予約後に送る案内が一致しているかを確かめます。必要資料や面談方法が変わったのに、片方に古い説明が残っていると、相談者はどちらに従えばよいか迷います。問い合わせの多い箇所を、実際に相談を受ける担当者と見直していきます。
Bämの士業・専門サービスのホームページ制作では、業務案内や料金表、初回によく聞かれることを基に、原稿とページ構成を整えます。専門的な判断は担当者に確認しながら、準備から相談後までの見通しが伝わる案内を制作します。