新しい事業を始めたので、ホームページへ紹介ページを足したい。ところが、今のメニューには置き場所がなく、トップページも以前の事業だけを説明している。こうしたときは、ページ追加とサイト全体の再構成のどこまでが必要かを考えます。

判断の中心は、新事業のページ数ではありません。初めて訪れた方が、今の会社の仕事を理解し、自分に必要な事業を選べるかです。既存の案内に自然に加えられるなら追加が候補になり、分類や会社の説明が合わなくなっているなら、その部分から見直します。

まず、新事業を今のメニューへ置いてみる

例えば、印刷会社が冊子やパンフレットの制作に加え、商品の撮影を受けるようになった架空例を考えます。既存サイトに「サービス」という入口があり、印刷、デザイン、撮影を選べるなら、撮影ページを加える案を検討できます。

一方、メニューが「印刷商品」「用紙」「印刷の注文方法」だけでできていると、撮影だけを頼みたい方がどこへ進むか分かりにくくなります。撮影を印刷商品の下へ入れることで、印刷と一緒でなければ依頼できない印象になるかもしれません。

社内での部署名や担当者の所属ではなく、お客様が依頼する仕事として置き場所を考えます。新事業を既存の分類へ入れても意味が通るか、既存事業と新事業の違いが見出しから伝わるかを確かめます。

追加で済む場合も、入口まで一緒に直す

新しい説明ページを作るだけでは、どこからも見つけられないことがあります。追加案では、メニュー、トップのサービス一覧、関係する既存ページからの案内までを一つの仕事として考えます。

架空の印刷会社なら、サービス一覧へ撮影を追加し、写真の準備に困っている方が読むパンフレット制作の説明からも案内できます。ただし、印刷との組合せが必須でないなら、撮影ページには単独で依頼できる範囲と進め方を示します。

今の会社紹介が実態に合い、既存のお客様が使う注文方法も変わらないなら、その内容を残しながら追加できる可能性があります。新ページと関連する入口を変更する範囲を示し、既存の管理画面で更新できるかも制作側に確認します。

既存のサービス分類が使える場合は撮影ページと入口を追加し、印刷だけの分類では事業の分け方から見直す比較図
新ページの置き場所が自然に説明できるかが、追加案を考える手掛かりになります。

会社の説明と分類が合わないなら、再構成する

トップで「印刷を専門に受け付ける会社」と説明し、新事業が別の目的で訪れる方を対象にしている場合は、ページの下に小さなリンクを足すだけでは全体像が伝わりにくくなります。今の会社をどう説明し、どの仕事へ案内するかを見直す理由になります。

再構成案では、まず現在のページを並べ、残す内容、名前や置き場所を変える内容、新しく必要な内容を分けます。例の会社なら、「印刷商品」を中心とした案内から、印刷・デザイン・撮影のサービスを選べる案内へ変える方法があります。

既存の印刷案内をすべて撮影向けに書き直す必要はありません。印刷を探す方には今まで必要だった情報を残し、撮影を探す方には別の入口を用意します。新事業を目立たせた結果、以前からのお客様が注文方法を見つけられなくならないかも確認します。

事業の共通点が少ない場合は、一括して依頼できるように見せず、会社として提供する仕事を分けて説明します。構成を整えるために、実際には行っていない連携や一貫対応を付け加えないことが大切です。

再構成と、仕組みを作り直すことは分ける

サイト全体の案内を変えるとしても、文章、写真、事例、更新機能のすべてが使えなくなるわけではありません。メニューとトップを作り直し、既存の詳細ページを生かす案も考えられます。

ただし、現在のサイトのつくりによっては、共通メニューを変えるために複数の画面へ手を入れる必要があります。ページの分類を増やせない、更新が特定の担当者にしかできないなどの問題があれば、管理の仕組みも確認します。見た目の変更量だけから作業量を決めないようにします。

見積りでは「ページ追加」と「全面リニューアル」という名称だけを比べず、何を残し、どこを直す案かをそろえます。新事業の原稿と写真、トップやメニュー、既存ページの移動、URLを変える場合の対応、公開後の更新方法を、必要な範囲で説明してもらいます。

新事業の説明、サイトの案内、更新の仕組みを分けて変更範囲を確認する図
情報の分け方を変えることと、すべての機能を作り直すことを分けて比較します。

新事業と既存事業の両方で、入口からたどる

案を比べるときは、「撮影だけを依頼したい方」と「いつもの冊子印刷を相談したい方」の二つの場面で、トップやメニューから必要な説明へ進めるかを見ます。新しいページを見つけるまで、社内の事業分類を知らなくても選べるかがポイントです。

スマートフォンでも同じ確認をします。W3C WAIのメニュー構造の解説では、画面サイズが変わっても、表示する項目の順番、言葉、行き先を一貫させる考え方が示されています。PCだけに新事業の入口があり、スマートフォンでは以前のメニューのままになっていないかを確かめます。

また、新事業の紹介が検索や営業資料から直接開かれる場合もあります。そのページだけを読んでも、運営する会社、依頼できる範囲、次の相談先が分かるようにします。トップからの案内と、直接訪れた場合の説明の両方がそろうと、追加か再構成かの判断を具体的な画面で確かめられます。

Bämのリニューアル・部分改修のご相談では、今の内容と仕組みを確認し、残せる情報を生かして変更範囲を考えます。新しく始めた仕事と、引き続き大切にしたい既存のお客様への案内を伺い、ページ追加と構成の見直しに必要な仕事をご提案します。

参考資料