ブランドサイトをリニューアルするとき、長く使ってきた「地域ブランド認定」「地元の素材」といった説明を、新しいデザインにも残したいことがあります。大切にしてきた背景だからこそ、いま紹介する商品について、どこまで伝えられるかを確かめておきたいところです。

認定に関する説明と、原料や製造場所に関する説明を、それぞれの根拠に合わせて書き直すことから始めましょう。過去の報告には当時の時点を残し、現在の商品紹介には現在確認できる内容を使います。熊取町でブランドサイトのリニューアルを考える方へ、原稿や画像を引き継ぐ際の見直し方をご紹介します。

認定の説明と、素材の由来を別々に確かめる

熊取町の「くまとりやもん⤴」ブランド認定制度の案内では、認定を受けた商品に認定証と統一ロゴマークを交付すると説明しています。また、実施要領の認定対象には、町内で製造・販売又は加工された産品という条件が記載されています。

こうした認定の情報と、原料がどこで採れたかという情報は、確認する資料が異なります。商品が地域ブランドに認定されていることから、使っている原料すべての産地まで文章へ補うのではなく、原料について伝える部分は、仕入れや製造を担当する方が確認した情報に合わせます。

ここでは、焼菓子を扱う架空の地域ブランドを例にします。旧サイトには「地域ブランドの認定を受けた焼菓子」と「地元の素材で作っています」という文章があります。新しいサイトへ移す前に、前者には認定に関する資料、後者には使っている原料が分かる資料を対応させます。

商品の認定の説明は認定資料で、原料の産地の説明は原料資料で確認する二つの対応を示す図
一つの資料から、別の種類の説明まで広げずに整理します。

旧ページに文章が残っていること自体は、現在も同じ内容で紹介できる根拠にはなりません。以前の担当者が使った資料が見つかれば、対象の商品と時点を確かめます。資料がない部分は、担当する方へ確認したい文章として渡します。新しい制作会社に、文脈から由来を推測して書いてもらう必要はありません。

ロゴやマークも同じように整理します。制度の印とブランド自身のロゴを区別し、制度の印については、受け取った使用資料や認定対象の商品と結びつけます。リニューアルでは見栄えだけで配置を決めず、何についての印かが文章と一緒に分かるようにします。

今の商品に合う文章へ、意味ごとに書き直す

旧サイトの文章を一段落ずつ見て、認定、原料の産地、製造場所、商品の特徴という意味に分けてみます。一文にいくつも含まれていると、一つの資料を確認しただけで全部が確認できたように扱いやすいためです。原稿上で意味を分けてから、読みやすい文章に戻します。

たとえば、先ほどの焼菓子で「熊取町産のブルーベリーを使っている」「焼き上げは町内の工房で行う」という二点が確認できたとします。その場合は、次のように具体的に伝えられます。

熊取町産のブルーベリーを生地に合わせ、町内の工房で焼き上げたお菓子です。

これは説明用の文章例です。どの素材が町内産なのか、どの工程を町内で行うのかが分かります。「地元の素材」という広い言葉を残すより、確認できた素材と仕事を紹介できます。認定についても確認できていれば、その商品の説明に正式な制度名を使って別の一文を添えます。

一方、確認できたのが町内の工房で焼くことだけなら、まずはその仕事を伝える文章にします。産地の話を短くした分を、大きな品質表現や長い物語で補う必要はありません。焼き方や食感など、商品を知る方が確かめた特徴と写真から、選ぶ理由を伝えられます。

この作業は、ブランドの背景を薄くするためではありません。読み手が「どんな素材で、どこで、どのように作られた商品か」を具体的に理解できるようにするためです。制度についての説明が長い場合は、商品紹介には要点を置き、詳しく知りたい方を公式の制度案内へつなぎます。

過去の認定報告には、その時点を残す

以前のお知らせに「認定されました」と書いた記事がある場合は、当時の出来事を伝える記録として扱います。リニューアルで掲載し直す日と、認定された日は別です。ページを新しく作ったからといって、認定を受けた年まで現在の年に変えないようにします。

熊取町の制度案内には、回次ごとの認定紹介へのリンクが並んでいます。一方、実施要領には有効期間と再認定、変更に関する項目があります。過去の紹介ページで確認できる出来事と、現在の商品の案内に使う情報を分けて確かめる理由です。

過去のお知らせは当時の年月と商品名を残し、現在の商品紹介は現行の商品と資料から文章を整える図
新しいサイトへ移す日と、認定を受けた日は別々に扱います。

例のブランドなら、過去のお知らせには「認定を受けた当時のご報告」という位置づけが分かるように、元の年月と商品名を残します。現在の商品ページには、現在の商品と認定資料を照合したうえで、今の説明を載せます。過去記事を読む方には、現在の商品情報へ進むリンクを添えられます。

現在の確認が済んでいない場合は、担当する窓口や社内の資料で確認する範囲を決めます。古い紹介しか見つからないことから、認定が終了したとも、継続しているとも決めつけません。公開前に何を確かめるかを制作会社と共有し、確認できた商品の特徴や製造の説明は先に整理できます。

過去の記事の写真に、当時の包装や認定の印が写っていることもあります。その写真を現在の商品紹介へ使う場合は、今販売している内容と一致するかを確認します。当時の報告として残す写真と、現在の商品を選んでもらう写真では、使う目的が違います。

原稿と画像の差し替えを、リニューアル範囲に含める

制作会社へは、旧サイトの代表的な商品ページと過去のお知らせ、確認に使える認定資料、原料や製造についての資料を見せます。「旧文章をすべて移す」と決める前に、残す文章、現在の情報へ直す文章、確認してから掲載する文章を一緒に整理します。

画像に文字が入っている場合は、その元データも確認します。本文の「地元の素材」を直しても、メイン画像に同じ言葉が残っていれば、違う説明が同じページに並びます。文字を直せる元データがあるか、新しく画像を作る必要があるかで、依頼する作業も変わります。

まず一商品で、商品紹介の原稿、画像内の言葉、過去の記事からの案内を揃えます。その見本を使い、ほかの商品にも共通する説明と、個別に確かめる部分を決めます。すべての画像を作り直すかどうかも、実際に残っている言葉と素材を見て相談できます。

公開前には、旧資料を知っている方が新しい原稿を読み、商品と説明の一致を確認します。制作側では、修正した表現が商品ページや紹介画像に反映され、過去の記事が当時の報告として読めるかを確かめます。資料を集める作業と、その結果を新しい画面に反映する作業を、同じリニューアルの範囲でつなぎましょう。

Bämのコーポレートサイト制作では、お手元の資料やお話から構成と原稿を整理します。ブランドの歩みを残しながら今の商品が伝わるサイトへ見直したい方は、熊取町のホームページ制作・改善のご案内をご覧ください。旧ページと現在の資料を比べ、文章と画像のどこまでを更新するか一緒に考えられます。