商談で使っている営業資料を、ホームページにも生かしたい。そう考えたとき、資料のページ数だけでは必要な作業量を決めにくいものです。説明しながら見せる資料には、担当者の言葉や指し示す動きが加わっています。その部分まで整理すると、既存の文章を使えるところと、新しく原稿や図が必要なところを見分けられます。
門真市は、2024年3月に策定したものづくり産業振興計画で、ものづくり産業を市の基幹産業と位置付けています。製品や加工の特徴を紹介する際にも、専門用語に慣れたご担当者との商談と、初めて自社のページを読む方とでは、必要な説明が少し違います。
制作を依頼する前に用意したいのは、資料の章ごとに「口頭で何を補っているか」を書いたメモです。ここでは、営業資料の展開表を使って、文章・写真・図の作業と、ページや更新機能の作業を具体的に整理します。
営業資料に、普段話している説明を書き足す
まずは、よく使う資料を一つ選び、いつもの商談と同じ順番で説明してみます。話した言葉をすべて原稿にする必要はありません。「この部分」「先ほどの例」「こちらの場合」と言い添えた箇所に印を付け、その言葉が何を指すかを残します。
確認したいのは、資料だけでは分からない対象、前の説明に頼っている条件、お客様の状況に合わせて省いている話です。図を指しながら伝える対象は図のラベルに、前提となる条件は見出し直後の説明に、必要な方だけへ補う話は関連する節への案内に変えられます。
たとえば、商談では冒頭で対応範囲を説明してから、後半の写真を見せているかもしれません。ホームページでは、その写真があるページへ検索や共有リンクから直接訪れる方もいます。資料の冒頭を読んでいる前提を外し、写真の近くでも意味が通じるように整えます。
複数の担当者が同じ資料を使っている場合は、よく質問される箇所だけでも補足メモを持ち寄ります。同じ見出しでも、ある担当者は通常の対応範囲を、別の担当者は過去の個別案件を思い浮かべていることがあります。説明が異なる箇所は、表現を合わせる前に、公開する条件を社内で確認します。言葉の修正だけで解決するか、事業上の判断が必要かを分けるためです。

「ここを変えられます」を、何が変わるか分かる説明へ
以下は、部品整理用トレーを製作する架空の会社K03の例です。営業資料では、2ページ目に標準の外枠を紹介し、5ページ目で仕切りの異なる写真を並べています。商談では内側を指しながら「ここを変えられます」と説明しています。
K03がこの資料で案内しているのは、標準の外枠を使い、収納する部品に合わせて内側の仕切り位置を相談する内容です。外枠も含めた新しい形状は、別に内容を確認します。5ページ目の写真と「自由なレイアウト」という見出しだけを転載すると、トレー全体の形を自由に指定できる説明として読まれる可能性があります。
ページの見出しは「収納する部品に合わせて、内側の仕切り位置を相談できます」と具体化します。写真には、外枠と内側の仕切りを区別する短いラベルを添えます。その近くに「標準の外枠を使う構成例です。外枠から新しい形状を検討される場合は、別途内容を確認します」と置けば、商談で話していた前提が残ります。
制作会社には「写真に文字を載せたい」という希望と一緒に、写真で伝えたい内容を共有します。どの部分を示すのか、通常の相談と別途確認する相談の境目はどこかを、営業担当と製作担当で確かめます。制作会社は、その条件を読みやすい言葉と図へ整理できます。
写真はK03が公開できる自社の見本を用います。小さく印刷された写真を資料から切り出すだけでは、仕切りの位置が読み取りにくい場合があります。元の写真を受け取るか、同じ外枠で仕切り位置が異なる見本を撮り直すかも、見積り前に決めたい作業です。
比較する写真は、向きや撮影距離をそろえると仕切りの違いを追いやすくなります。資料で見せていた順番も一緒に渡し、何を比較してほしい写真なのかを撮影前に共有します。

営業資料の展開表で、一つの章を制作作業までつなぐ
K03の5ページ目について、資料の章・口頭補足・ウェブの役割・制作作業を一組にすると、次のようになります。章名だけを並べるより、なぜ原稿や図を作り直すのかが伝わる形です。
| 整理する項目 | K03の記入例 |
|---|---|
| 資料の章 | 営業資料5ページ目「自由なレイアウト」。標準の外枠と、内側の仕切り位置が異なる見本を紹介する章。 |
| 口頭補足 | 「ここ」は内側の仕切り。標準の外枠を使う前提は2ページ目で説明済み。外枠からの新形状は、別途内容を確認している。 |
| ウェブの役割 | 商談に参加していない方が、この節だけでも仕切り位置の相談内容と、外枠から検討する場合の違いを理解できるようにする。 |
| 制作作業 | 見出しと前提文の書き直し、見本写真の選定、外枠・仕切りのラベル図、二つの相談内容を説明する文と既存問い合わせへのリンクを用意する。 |
同じ方法で、2ページ目の標準外枠の説明は「仕切り位置の相談を読むための前提」、8ページ目の相談手順は「次に何を伝えるか」と整理します。ウェブでは、相談内容の概要、標準の外枠と見本、相談手順の順にまとめられます。資料の2・5・8ページ目を、それぞれ独立した三つのページにする必要があるとは限りません。
一方、所在地や連絡先など、現行の内容と一致し、単独でも意味が通じる文章は再利用できます。資料全体を一律に書き直すのではなく、口頭補足が必要な箇所へ作業を配分すると、依頼内容を絞りやすくなります。
資料が商談ごとに少し違う場合は、展開表に使ったファイル名と作成日も控えます。特定のお客様へ説明した個別条件を、会社全体の案内として混ぜないためです。今回ホームページで紹介する条件は、現行の標準案内と照合して決めます。
ページ数と、原稿・撮影・機能の作業を分けて依頼する
K03なら、既存の製品紹介ページに「仕切り位置の相談」という節を作り、標準の外枠、見本、相談手順をまとめる案から検討できます。単独のページを新設するかは、説明量だけでなく、営業メールからその内容を直接案内したいか、後から見本を継続して追加するかを確認して決めます。
依頼書には、文章の整理、写真の準備、図の作成、掲載先、更新する箇所を分けて書きます。原稿を整える作業には、普段の説明を聞く時間と、自社で確認する時間も含めて相談します。資料10ページを受け取ることと、その中の説明不足を聞き取って公開原稿にすることでは、必要な作業が違うためです。
今回の案で、問い合わせの自由記入欄がそのまま使えるなら、ページに「仕切り位置のご相談か、外枠からのご相談かをお知らせください」と添えて既存画面へ案内できます。最初から専用フォームが必要とは限りません。
K03では、その案内に続けて「収納したい部品の種類、現在お使いのトレーの有無、検討したい時期を、分かる範囲でお知らせください」と記入の手掛かりを置きます。商談中に営業担当が尋ねていることを、初めて相談する方にも分かる言葉にするためです。詳しい寸法や資料は、最初の内容を見た担当者が次に必要なものを案内する流れとして記します。
選択肢を用意したい場合は、項目追加に加え、確認画面と担当者への通知にも選んだ内容が届くところまで依頼に含めます。図や原稿を作る作業に、この改修が含まれているかを見積書で確認します。相談を受けた後の製作可否の判断は、K03の担当者が行います。

見本が少なく更新もまれなら、通常のページ編集で写真と説明を差し替える方法もあります。営業担当が見本を継続して追加したい場合は、写真、外枠の種類、紹介する仕切り構成、説明文を決まった欄で入力できる仕組みを検討します。追加するたびに前提が抜けないよう、どこを更新欄にするかまで決めます。
営業資料のPDFも掲載する場合は、ホームページと同じ前提が資料内でも伝わるかを読み直します。公開用PDFの原稿修正や書き出しまで依頼するのか、元の編集データを自社で直して渡すのかは、ウェブへの掲載作業と分けて確認できます。
見積りの確認では、K03の案を「既存の製品紹介へ一節追加」「2・5・8ページ目と補足メモから原稿を整理」「見本写真を選び、外枠と仕切りの図を一点作成」「相談案内と既存画面へのリンクを設定」と書き分けます。これなら、ページ数が一つでも複数の作業があると分かります。撮り直しや更新欄を加える場合は、どの作業に追加するかを説明できます。
写真の選定を依頼するなら元画像を何点渡せるか、聞き取りを依頼するなら誰が説明と内容確認に参加するかも伝えます。確認者が決まっていると、制作会社から戻った原稿について、言い回しの好みと対応条件の訂正を分けて返しやすくなります。完成時に受け取る原稿や図のデータと、公開後の差し替え方法まで相談しておけば、営業資料との整合を保つ更新にも使えます。
商談を聞いていない方に、ページ単体で読んでもらう
公開前には、普段その資料を使っていない社内の方に、制作したページだけを見てもらいます。K03なら「相談できるのはどの部分か」「外枠から変えたい場合はどう進むか」「次に何を伝えればよいか」を、説明を加えずに確認します。
「全部の形を選べると思った」という回答があれば、注意書きを長くする前に、見出し・写真のラベル・前提文を見直します。スマートフォンで画像が縮んだときにも、外枠と仕切りの関係が伝わるかを確認します。細かな文字だけに頼らず、重要な条件は画像の近くの本文にも残します。
営業メールで紹介するリンクも、その節またはページを直接開いて確かめます。トップページから順に読む場合だけでなく、説明の途中へ入った場合にも、会社名、何の相談か、次の案内が分かる状態に整えます。見本画像を拡大して見た際のラベルも確認しておくと、図と文章を行き来しやすくなります。
公開後に「外枠から変えられると思った」という質問が続いた場合は、営業担当が質問と見たページを控え、掲載担当へ共有します。個別案件で外枠を新しく製作したことを、そのまま標準の対応範囲へ加えるのではなく、製作担当と通常案内にする条件を確認してから、ウェブと営業資料をそろえて更新します。
普段の資料と補足メモから、制作の相談を始める
ご相談の準備には、現在使っている営業資料、対応するページのURL、口頭補足を書いた展開表、公開できる元写真が役立ちます。すべてを完成原稿にする必要はありません。未確認の条件は誰に確認するかを添え、原稿整理と一緒に進められる状態にします。
Bämのコーポレートサイト制作では、仕事の内容や手元の資料をもとに、構成や原稿を整理する相談を案内しています。資料の転載に加えて、聞き取り、図の描き直し、写真の準備、更新欄や受付項目の変更が必要かを、展開表から具体的に相談できます。
門真市で営業資料をホームページへ生かしたい方は、門真市のホームページ制作・改善のご案内もご覧ください。まずは一つの章で、普段どの説明を添えているかを書き出すと、資料を生かせる部分と新しく制作する部分が見えてきます。