地場産品の魅力を伝える展示と、気に入った品を購入できる売場。同じ店内に両方があるお店では、ホームページの写真を見た方が「この作品は買えるのだろうか」と迷うことがあります。写真の美しさを生かしながら、見学できるもの、販売している現物、注文制作の見本を短い言葉で区別すると、来店前に知りたいことが伝わります。
和泉市が公開する2025年の大阪・関西万博の催事記録では、いずみパール、いずみガラス、和泉木綿の展示が紹介されています。地域の産品は、技術や文化を知る対象としても人に見てもらう機会があります。お店のサイトでも、展示として伝える価値と、その場で購入できる条件をそれぞれ示すことが大切です。
この記事では、三つのガラス製品を並べるお店を例に、展示販売表を作り、見学案内、商品情報、受注の相談へつなぐ方法を考えます。売れた後も展示が続く場合や、見本を置いたまま注文の受付を休む場合まで、更新する内容を整理します。
写真に写る現物が、どの役割を持つかを確かめる
ここからは、和泉市の架空の地場産品店G08を例にします。2026年10月1〜18日の展示に、高さ28cmの青い花器E08、直径12cm・高さ6cmの琥珀色の小鉢S08、高さ18cmの無色の一輪挿しM08を並べます。作品番号、価格、展示・販売条件は説明用の設定です。
E08は作者から借りた展示作品で、現物の販売も同じ作品の受注も行いません。S08は店が販売する現物一点で、価格は4,400円(税込)。M08は注文制作の見本であり、棚に置いた現物は販売しません。同じ形の一輪挿しを新たに作る相談は、受注品O08として受けます。
三つとも店内に並びますが、購入の条件は異なります。作品名と番号に加えて、「展示のみ」「この現物を販売」「注文制作の見本」と写真の近くへ書きます。「展示品」という言葉だけでは、販売もしているのか、見本だけなのかを判断しにくいためです。

確認には、店内の作品札、預かり品の記録、商品台帳、作者との受注条件を使います。棚に置いてある数を、そのまま販売在庫にしません。特に借りた作品や受注見本は、店頭に一個あっても、販売できる現物が一個あるという意味ではありません。
作者名、作品の説明、写真の掲載範囲も、展示を担当する方が確かめます。作者の紹介として載せる写真と、購入する現物を選ぶ写真では、読者に伝える目的が違います。価格が付いていない写真へ、サイト制作の都合で仮の金額を入れる必要はありません。
見学案内と、購入前の確認へ進む入口を用意する
トップページでは「展示を見る」と「購入できる品を見る」を選べるようにします。ページを別のサイトへ分けるという意味ではなく、来店して作品を見たい方と、買える現物を探している方が、それぞれ必要な情報へ進める構成です。
展示案内には、何を見られるか、展示期間、会場、見学できる時間、休みの日、問い合わせ先をそろえます。店全体の営業時間と展示を見られる時間が違う場合は、その違いも明記します。G08の例なら、10月1〜18日の展示であることを、作品写真と一緒に読める場所へ置きます。
E08の写真からは、作品の紹介と見学案内へ進めます。購入ボタンを付けず、「こちらは展示作品です。現物販売・同作品の注文制作は行っていません」と説明します。別の販売品を紹介する場合も、E08そのものの購入先であるように見せず、別の品を選ぶ入口として添えます。
S08の詳細には、販売する現物の写真、作品番号、寸法、税込価格、在庫の確認方法、受渡しの条件を載せます。この例では店頭で現物を確認して購入するため、サイトからは「この現物の在庫・受取について問い合わせる」へつなぎます。問い合わせの送信だけで購入や取り置きが決まるとは案内しません。
写真の共有リンクから直接入った方にも、何の品を見ているか分かるようにします。一覧で「展示のみ」と表示していても、詳細ページでその説明が消えると、購入できるように受け取られることがあります。写真、番号、役割、次の行動を、各詳細でも一組にします。
注文制作の見本は、今ある現物と新しく作る品を分ける
M08には「注文制作の見本」と表示し、「同じ形の一輪挿しO08について相談する」へつなぎます。O08は無色、高さ18cmを基準に一個8,800円(税込)で制作する設定です。色の変更は受けず、形や仕上がりで確認が必要な点、制作にかかる期間は担当者が案内してから正式な注文へ進みます。
価格はM08の現物の値札として表示せず、「同じ形で新たに制作するO08の価格」と説明します。展示見本を持ち帰る販売とは異なり、注文後に作ることが分かる表現です。配送を希望する場合の可否や費用も、制作する品の受渡し条件として確認します。
見本と完全に同じ色調や形が届くと受け取られないよう、作者が説明している仕上がりの違いを、写真と言葉で伝えます。「手作りなので個体差があります」の一文だけにせず、どこが変わるか、完成後に何を確認できるかを、実際の制作方法に合わせて案内します。

相談欄には、見た見本M08、検討する受注品O08、希望数、必要な時期、質問を残します。見本の購入問い合わせとして受信されると、店内の現物を探す対応になってしまいます。受付メールでも、O08の制作相談を受けたことと、次に確認する内容を伝えます。
販売が終わっても、展示まで終了したことにはしない
10月8日にS08が店頭で売れ、購入した方の了承を得て10月18日まで展示を続け、19日にお渡しすることになったとします。現物は店内に残っていますが、新たに販売できる在庫はありません。サイトには「売約済み・10月18日まで展示」と表示します。
このとき、S08を販売中の一覧から外し、購入希望を受ける案内も更新します。一方、展示案内から写真をすべて消す必要はありません。見学できる期間は残し、販売状態と展示状態が同時に分かるようにします。購入者の名前や個別の受取時刻まで公開する必要もありません。
今後、よく似た小鉢が入荷しても、S08の写真と番号を使い回して新しい現物を販売しません。新しい品には、その現物の写真、寸法、番号を用意します。同じシリーズの紹介としてつなぐ場合も、S08とは別の品を選ぶことが分かる案内にします。
また、10月10日からO08の新たな注文受付を一時休止しても、M08を展示し続ける場合があります。このときは「見本を展示中/注文の受付は休止中」とします。見本が見られることを理由に受注可能と表示せず、すでに受けた注文の連絡先は残します。再開日が決まっていなければ、未定であることと確認先を伝えます。

展示期間が終わった後は、現在の見学案内と過去の展示記録を分けます。「展示中」のまま残さず、終了した期間の記録として写真を紹介します。販売品や受注品の受付を続ける場合は、その現行ページへつなぎ、過去の展示期間を今の購入条件に混ぜないようにします。
展示販売表から、ページに載せる内容をそろえる
次の表は、10月7日時点のG08を基準にした記入例です。この段階ではS08の現物一点を販売中、O08の制作相談も受付中とします。展示物、購入可否、受注可否、価格確認、窓口を確認すると、どの説明とボタンを付けるかが決まります。
| 項目 | G08の展示販売表 |
|---|---|
| 展示物 | E08は借りた青い花器。S08は販売する琥珀色の小鉢。M08は注文制作の一輪挿しの見本。写真と番号を対応させる。 |
| 購入可否 | E08とM08の現物は販売しない。S08は現物一点を店頭販売。在庫・受渡しを店へ確認する。 |
| 受注可否 | E08とS08の同作品の受注は行わない。M08と同じ形のO08は、条件と時期を確認して新たに制作する。 |
| 価格確認 | S08の現物は4,400円、O08の新規制作は一個8,800円、いずれも税込。E08・M08の現物に販売価格を付けない。 |
| 窓口 | 展示・見学は店の展示担当。S08の在庫・受取は販売担当。O08の制作相談は店が受け、作者に条件を確認する。 |
展示案内ではE08・S08・M08の写真と展示期間を紹介し、販売品の一覧では購入できるS08へ進めます。M08の詳細は見本の説明からO08の受注案内へつなぎます。見学ページにすべての取引条件を詰め込まず、詳しく見る先でも同じ番号と役割が確認できる構成です。
制作の相談には、展示販売表、作品札、展示期間の資料、現物写真、作者が確認した説明、販売・受注条件、現在のページを用意します。E08は展示担当、S08は販売担当、M08とO08は作者と受注担当が確認するように、情報ごとの確認先を決めます。
集合写真には、どの品が展示専用で、どの品が販売品かを説明できる番号や短い見出しを添えます。画像へ長い条件文を詰め込むより、写真の下に読みやすい文字で載せる方が、売約や受付休止のときにも直しやすくなります。購入する現物を選ぶページには、その一点を確かめられる写真を別に用意します。
文章の追加と、展示・販売を管理する機能を分けて依頼する
少数の品なら、現在のページへ役割の説明、作品番号、価格の対象、案内リンクを追加するところから始められます。ボタンの文言だけで判断しづらい場合は、その近くに「現物を店頭販売」「新たに制作する相談」など、次の行動の内容を添えます。
掲載点数が増える場合は、作品ごとに展示状態、現物の販売状態、関連する受注品の受付状態を持てるかを確認します。一つの「公開・非公開」や「在庫あり・なし」だけで扱うと、S08を売約済みにした際に展示まで消えたり、M08を掲載しただけで在庫一個と表示されたりする可能性があります。
サイトが展示作品にも商品と同じ価格欄を要求する場合は、0円や仮の金額で埋めず、役割に合わせて価格や購入ボタンを表示できるように相談します。現在の仕組みで展示ページと販売ページを分ける方法もあります。見本と受注品の対応、役割ごとの案内、更新箇所を見ながら改修範囲を決めます。
問い合わせ欄と通知も確認します。E08の見学相談に配送先を求めず、S08の在庫確認を注文として扱わず、O08の制作相談には見本と受注品の両方が残るようにします。店頭で売れたときや電話で受付を止めたときも、販売・受注担当が現行の記録を更新し、掲載担当へ伝える流れをそろえます。
見学・現物購入・注文制作の三つの読み方で確かめる
公開前は、E08の写真から入った方が、販売品と間違えずに展示期間と見学先へ進めるかを確認します。次に、S08が売約済みで展示中の状態を使い、購入できると表示されず、展示を見られることは伝わるかを確かめます。
M08では、今ある見本を買う相談と、新たなO08の制作相談が区別されているかを見ます。O08の受付を休止した状態でも、見本の説明や展示期間、すでに注文した方の連絡先が必要な形で残るかを確認します。画像だけでなく、一覧、詳細、フォーム、担当者が読む通知までたどることが大切です。
Bämのホームページ制作のご案内では、普段の仕事と資料から必要なページを決め、原稿と画面をつくる進め方を紹介しています。展示の魅力と購入の条件を自店のサイトでどう伝えるか迷われたら、和泉市のホームページ制作・改善のご案内をご覧ください。展示販売表をもとに、文章と写真で整える部分、受付や更新の改修が必要な部分を整理できます。
参考資料
- 和泉市:【2025年大阪・関西万博】和泉市の催事特集(2025年12月10日更新。過去の展示・催事の記録)
- Bäm:コーポレートサイト制作
各資料は2026年9月8日に確認しています。