初めてのホームページの作り方をゼロから解説

はじめに

中小企業の経営者や担当者の中には、「ホームページは昔作ったまま」「デザインが古くなってきたけど、どう直せばいいか分からない」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。顧客から「見づらい」と言われると、改善しなきゃとは思うものの、具体的な方法がわからず手をつけられないままになっているケースも散見されます。

しかし、インターネットを通じた情報発信は多くの中小企業にとって重要な営業チャネルの一つです。特に初めてホームページを作る場合や、既存サイトを一新したい場合は、押さえておくべき基本的な流れやポイントがあります。本記事では、ホームページをゼロから作るうえで必要となるステップや注意点を中心に解説します。


ホームページ作成に必要な基本ステップ

ホームページを「ゼロから」作り上げると聞くと、大がかりな作業をイメージしてしまうかもしれません。ですが、実際には以下のようなステップを段階的に進めることで、スムーズに構築が可能です。ここでは、初心者でも取り組みやすいように、それぞれの流れをわかりやすく整理します。

  1. 目的の明確化
    • ホームページで達成したい目的を言語化する(問い合わせ獲得、サービス案内、商品PRなど)
    • 目的が曖昧なまま進めると方向性がぶれやすい
  2. ターゲット設定
    • 誰に向けた情報発信か、どんな顧客層を想定するのかを具体的に考える
    • ターゲットに合わせたデザインやコンテンツが必要
  3. 競合サイトの調査
    • 似た分野の他社サイトをリサーチしてアイデアを得る
    • デザイン性、機能面、掲載コンテンツなどを参考に自社に合った形を検討
  4. コンテンツ企画
    • ホームページで伝えたい情報を整理し、どのようなページ構成にするかを決める
    • 会社概要、サービス紹介、実績、よくある質問など、必要なページを洗い出す
  5. ドメイン・サーバーの選択
    • ドメイン(URL)は会社名やブランド名など、わかりやすいものを選ぶ
    • サーバー(レンタルサーバーなど)は予算や機能面を考慮しつつ、安定性を重視
  6. サイト設計
    • ワイヤーフレーム(各ページの配置図)を作成し、情報を見やすく整理
    • 必要な機能(問い合わせフォーム、ブログ、EC機能など)を設計段階で固める
  7. デザイン作成
    • ターゲットや企業イメージに合った色使いやレイアウトを検討
    • 既存のブランドカラーやロゴがある場合は統一感を大切に
  8. コーディング or CMS活用
    • HTML/CSS/JavaScriptを使ってデザインどおりに実装する
    • あるいはCMS(WordPressなど)を導入し、テンプレートやプラグインを活用
  9. テスト
    • PCだけでなくスマートフォンやタブレットなど、複数のデバイスで表示を確認
    • リンク切れや表示崩れ、フォーム動作などをチェック
  10. 公開
  • テストを終えて問題がなければサイトを公開
  • SNSや名刺、チラシなどにURLを記載し、認知度を高める
  1. 運用・改善
  • 作りっぱなしではなく、定期的にコンテンツ更新やデザインの見直しを行う
  • アクセス解析ツールを使い、ユーザー行動を把握して改善に活かす

ホームページ作成における主な担当業務例

ホームページを作る際、複数の役割が関わることが多いです。中小企業の場合は、1人やごく少人数で複数の役割を兼任することも珍しくありません。下記の表は一般的な担当業務の例です。

担当主な役割補足
プロジェクト管理スケジュール管理、進行調整社内外の関係者と連携
デザイナーレイアウト、配色などのデザイン考案企業イメージに合わせた制作
ライターコンテンツ文章の作成専門用語をわかりやすく翻訳
コーダー/エンジニアHTML/CSS/JavaScriptの実装スマホ対応や機能面の開発
運用担当更新作業、データ分析定期的なメンテナンス実施

実際にはこれらの作業をまとめて一人が行うこともあるため、可能な範囲で役割分担をしっかり考えておくことが大切です。


デザインとコンテンツのポイント

ホームページがどれだけ完成度の高いデザインでも、ユーザーにとって使いづらい、あるいは読みづらい内容であれば効果を発揮しません。ここではデザイン面とコンテンツ面で押さえておきたい要点を解説します。

デザイン面の注意点

  1. レスポンシブ対応
    スマートフォンやタブレットなど、閲覧デバイスの画面サイズに応じてレイアウトが自動調整されるようにする。
    中小企業のサイトでも、多くのユーザーがスマホ経由でアクセスする傾向があるため必須。
  2. 配色とフォント選び
    企業やブランドのイメージに合った色をメインカラーとして設定。
    フォントは読みやすさを最優先し、スマホ画面でも文字が小さくならないよう配慮。
  3. 見やすいレイアウト
    過度に装飾しすぎない、適度な余白を設けるなど、「シンプルで伝わりやすい」設計が理想。
    ナビゲーションメニューの配置やボタンデザインに統一感を持たせる。

コンテンツ面の注意点

  1. ターゲット目線の情報提供
    自社が言いたいことだけでなく、読者が知りたい情報を優先して配置。
    例:料金プラン、商品の具体的な使い方、導入事例など。
  2. 読みやすい文章構成
    長い文章は見出しや箇条書きで区切り、視線の流れを考慮した構成を心がける。
    同じ情報を繰り返しすぎないように注意しつつ、ポイントを整理。
  3. 定期的な更新
    企業ニュースやブログ、実績の追加など、継続的に情報を更新し、サイトの鮮度を保つ。
    時代遅れと感じさせないためには、こまめな更新とメンテナンスが欠かせない。

CMS導入のメリット・デメリット

デザインやコンテンツを更新しやすくするために、WordPressなどのCMS(コンテンツ管理システム)を活用するのは一般的です。以下に、CMSを導入する場合のメリット・デメリットをまとめました。

項目メリットデメリット
コスト比較的低コストで導入可能(無料テーマやプラグインがある)初期設定やテーマカスタマイズに工数がかかる場合も
更新作業ブログ感覚でページ更新できるカスタマイズが増えると管理画面が複雑に
デザインテンプレートを使えばある程度統一感を維持できる凝ったオリジナルデザインには専門的な知識が必要
セキュリティプラグインで強化しやすい定期的なアップデートを怠ると脆弱性リスクが高まる

CMSを導入することで、プログラミングに詳しくなくても文章や画像を追加しやすくなるメリットがあります。ただし、テンプレートのカスタマイズやセキュリティ対策を適切に行わないと、かえってサイトが不安定になりかねない点には注意が必要です。


運用・改善の重要性

ホームページは「作って終わり」ではなく、公開後こそが勝負です。特に中小企業のホームページは、事業の変化や季節ごとのキャンペーン情報などをこまめに発信することで、顧客や取引先に新鮮な印象を与え続けることが重要になります。また、「見づらい」「どこを直せばいいかわからない」という声があれば、アクセス解析などを活用して改善点を特定することが効果的です。

定期的な分析と改善

アクセス解析ツールを使えば、以下のような指標をチェックできます。

  • どのページがよく見られているか
  • 離脱率や滞在時間がどう変化しているか
  • 検索キーワードや流入経路の傾向

これらのデータをもとに、使いづらいページを修正したり、人気ページをさらに充実させるなど、メリハリのあるサイト運用が可能になります。


ホームページの運用で見直すべき主なポイントと対策

以下の表は、運用フェーズで定期的に点検したい項目と、それに対する主な対策例をまとめたものです。

見直しポイント主な対策効果
ページ表示速度画像の最適化、不要プラグインの削除ユーザーの離脱率低減、SEO効果の向上
コンテンツの鮮度ブログ投稿やニュース更新最新情報の発信により企業イメージアップ
デバイス対応スマホ表示でのレイアウト崩れチェックユーザービリティの確保
フォーム動作問い合わせや注文フォームのテスト機会損失の防止
アクセス解析ユーザー行動の分析と改善施策の実行継続的なサイトパフォーマンス向上

これらのポイントを定期的にチェックし、細かな調整を積み重ねることが大切です。デザインが古く感じられたら配色を変えてみるなど、小規模でも地道な改善を続けることで、ユーザーからの評価を高められます。


まとめ

初めてホームページをゼロから作る際は、目的やターゲットの明確化、コンテンツ企画、デザインの整合性といった基礎をしっかりと押さえることが何より重要です。公開後も、時代やユーザーのニーズに合わせて定期的に更新や改善を行うことで、「見づらい」と感じさせないサイト運用を続けられます。

特に中小企業の場合は、制作や運用に割けるリソースが限られていることも多いでしょう。そのため、最初の段階で「どこに力を入れるべきか」「どこを外注して、どこを内製するか」といった点を明確に決めておくとスムーズです。また、競合サイトの調査やアクセス解析ツールの活用など、データに基づく判断を重ねることで、徐々にホームページの質を高めていくことができます。

初めてホームページを作る方はもちろん、既存サイトをリニューアルしている方も、本記事で紹介したステップやポイントを参考に、継続的な見直しと運用をぜひ検討してみてください。

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