食品通販の商品ページに、きれいな写真と「おいしい」「こだわりの味」という文章を載せても、初めて買う方には、自分の好みに合うかを考える材料が足りないことがあります。写真で形や色は見えても、口に入れたときの食感や、食べた後に残る風味までは確かめられないためです。
写真では断面や表面、食べる場面を見せ、文章では確認した食感・風味・食べ方を補います。同じ商品の同じ状態を、写真と言葉で説明することが基本です。何でも褒めるより、その一品らしい特徴を選んで伝えましょう。
まず、届いた商品をどう食べるときの説明かを決める
焼きたてを店頭で食べる場合と、通販で届いたものを食べる場合では、説明の前提が違うことがあります。商品担当者と、発送する商品、推奨する保存・食べ方、撮影や試食で確認する状態をそろえます。
温めて食べる商品なら、販売者が案内している方法に沿って確認します。冷たいまま食べる場合と温めた場合の両方を紹介するなら、どちらの状態の説明かが分かるようにします。撮影のためだけに整えた状態を、届いたままの食感として書かないことが大切です。
制作担当者が実物を確認できない場合は、商品をよく知る方へ、食べ始め、かんだとき、飲み込んだ後の印象を聞きます。写真から「やわらかいはず」「濃厚なはず」と推測して文章を完成させず、分からない部分は確認事項として戻します。
「おいしい」の中身を、食感と風味に分ける
食感なら、表面の歯ざわり、中の生地、具材の感触など、どの部分を説明しているかを添えます。「しっとり」だけでなく「生地はしっとり」「果肉は形が残っている」のように分けると、読み手が写真のどこを見ればよいかも分かります。
風味は、甘み、酸味、香ばしさなどから、その商品で伝えたい特徴を選びます。すべての表現を一度に盛り込む必要はありません。複数の商品を比較する売り場なら、同じ観点で説明すると、好みの違いを考えやすくなります。
アンリ・シャルパンティエのフィナンシェの公式紹介では、アーモンドとバターを挙げながら、香ばしさや香りを説明しています。このように、味わいの言葉を具体的な素材と結び付ける方法があります。ただし、自社の商品でも同じ表現が合うとは限らないため、原材料と実際の特徴を確かめて使います。
断面写真の近くに、その部分の食感を書く
ここからは、りんご入りの焼き菓子を販売する店の架空例で考えます。元の商品説明が「りんごのおいしさが詰まった、こだわりの焼き菓子」だけなら、何を写真で見せ、何を言葉で足すかを決めます。
実物を確認し、生地がしっとりしていて、中に形の残ったりんごが入っていることを確かめられたとします。その場合は、切り口で生地とりんごの位置が見える写真を撮り、近くに「しっとりした生地の中に、りんごの食感が残る焼き菓子です」と添える方法があります。
写真は果肉の位置や形を、文章はかんだときの感触を伝えます。断面にりんごが見えるというだけで、甘さの強さや酸味まで写真から断定しないようにします。それらも説明したい場合は、同じ状態で確かめた印象を言葉にします。
商品全体の姿も分かるように、断面の写真だけで終わらず、切る前の写真を組み合わせます。写真一枚に長い味の説明を焼き込むより、写真のすぐ下に読める文章を置くと、スマートフォンでも内容を追いやすくなります。

盛付けの写真には、食べ方の提案を添える
皿に切り分けたり、飲み物と合わせたりした写真は、届いた後に楽しむ場面を伝えられます。焼き菓子の例なら、切り分けた一片とお茶を並べ、「お茶の時間に少しずつ切り分けて楽しむ食べ方もおすすめです」といった提案が考えられます。
この提案は、商品の味の事実とは役割が違います。必ずその組み合わせで食べなければならないように書かず、店として勧めたい楽しみ方として伝えます。加熱などの手順を載せる場合は、写真に合わせて方法を創作せず、商品担当者が確認した案内を使います。
添えた果物やクリームが商品に含まれないなら、盛付け例だと分かる説明を写真の近くに置きます。食べ方を想像する写真と、実際に届く商品の写真を読み分けられるようにして、演出用の食材までセット内容と思われない形にします。
感想を、数値や成分の意味に置き換えない
「甘さが控えめに感じられる」という味わいの説明と、糖の含有量が少ないという説明は別です。食べた印象だけから、成分の量や健康への働きを書き足さないようにします。原材料や成分の情報は、販売者が確認した商品資料に合わせて掲載します。
また、「誰でも好きな味」「必ず満足」といった表現で好みを決めつけるより、何が特徴かを具体的に伝えます。甘みを強く感じる商品でも、それを好む方には選ぶ理由になります。良い印象の言葉だけへ寄せるのではなく、実際の特徴から選べることを目指します。
スタッフの試食コメントを使う場合は、店側の感想だと分かる形にします。お客様の声に見せたり、話していない感想を作ったりはしません。複数の担当者で印象が分かれるなら、共通して確認できた特徴から書き、曖昧な点は無理に断定しなくてよいでしょう。

写真と文章を並べ、同じ商品を説明しているか確認する
仕上げでは、商品担当者に、使った商品と食べる状態、文章の食感、写真に写る内容が一致するかを見てもらいます。以前の配合の写真や、別の大きさの商品が混ざっていないかも確認します。表現の華やかさより、届く商品とのつながりを優先します。
最初の写真で全体を見せ、特徴を説明する箇所に断面を置き、食べ方の提案に盛付け写真を添えると、それぞれの役割が明確になります。すべての商品に同じ枚数をそろえるより、その説明を読むために必要な写真を選びます。
Bämの食品・ブランド通販のホームページ制作では、商品資料と店頭で伝えているお話をもとに、写真の見せ方と商品説明を整理します。販売者に事実をご確認いただきながら、手に取れない商品を選ぶための情報をページへまとめます。