
会社紹介やサービス説明は今のまま使えるけれど、ホームページの見た目が古く感じる。文章まで一から作り直すのは避けたい、というご相談があります。
文章を生かしてデザインを変更することは可能です。ただし、文章を残せることと、画面の修正が小規模で済むことは別です。色や余白を整えるのか、ページの配置やスマートフォンでの使い方まで変えるのかで、必要な作業は変わります。まずは残す内容と、変えたい画面を分けて整理します。
「デザインだけ」で変えたいものを具体的にする
たとえば「文字が詰まって見える」なら、文字の大きさや行間、本文の幅を調整する方法があります。今のページ構成が読みやすく、スマートフォンでも使えているなら、見た目の調整を中心に検討できます。
一方、「サービスが探しにくい」「スマートフォンでメニューを開きにくい」という問題は、色を変えるだけでは解決しません。サービス一覧の並べ方や見出し、案内する順序、メニューの動きまで見直す必要があるかもしれません。本文の文章を使えても、それを入れる画面は組み直します。
依頼するときは、好きなデザインの画像に加えて、今のページのどこで困るかを伝えます。「青色を緑色へ変えたい」と「本文が長く、途中で読む場所を見失う」は、同じ見た目の相談でも調べる対象が異なります。困りごとが具体的なら、必要以上に文章や機能を作り直す判断も避けやすくなります。
一ページの変更が、ほかのページにも及ぶ理由
ホームページには、上部のメニュー、下部の会社情報、見出しの形など、複数のページで共有する部分があります。共通部分を直す場合、作業の入口は一ページでも、変更が反映されるページは一つとは限りません。
WordPressの公式案内でも、共通のヘッダーやフッターへの変更は、それを使う各ページへ適用されると説明されています。また、文字や色などをサイト全体で調整する仕組みもあります。この案内のサイトエディターはブロックテーマが前提であり、すべてのWordPressサイトが同じ方法で変更できるわけではありません。
現在のサイトが共通の設定で整っているのか、ページごとに個別の装飾が入っているのかを確認すると、作業の見通しが変わります。前者ならまとめて直せる可能性がありますが、後者では各ページの調整が必要になることがあります。共通設定だけを変えても、個別の文字サイズや余白が残る場合があるためです。
見積りでは、デザインを作るページ数だけでなく、同じ変更が及ぶページや確認対象も尋ねます。トップページの見本が一枚できたことと、下層ページを含めて新しい表示へ切り替えられることを分けて考えると、範囲の認識がそろいます。
同じ文章でも、スマートフォンでは配置を変える
パソコンで写真の横に文章を置いていたサービス紹介を、そのまま縮小すると、スマートフォンでは本文が細くなったり、文字が小さくなったりします。文章を残す場合も、画面幅に合わせた配置と折り返しを設計します。

W3Cのリフローの解説では、拡大した文字や狭い表示領域でも、行を読むために左右へ行き来しなくてよい表示の考え方を示しています。画面幅に応じて内容を一列に並べる方法も紹介されています。単に小さく収めることと、読みやすく配置し直すことは違います。
確認用の画面には、短いダミー文章だけでなく、実際に残す長い説明や表を入れます。見出しが二行になったときの余白、写真の切れ方、表の読み方まで見ないと、きれいな見本でも運用中の内容が入った途端に崩れることがあります。
残すものを決めた、依頼範囲の例
仮に、ある会社のサービス紹介は現在の業務に合っており、更新担当者も今の入力方法に慣れているとします。一方、本文が読みづらく、スマートフォンのメニューにも使いにくさがあります。この場合は、次のように依頼内容を整理できます。
- サービスの説明文と写真は、現在の内容を基本に使う。古い条件や誤記だけを確認する。
- 見出し、文字、余白と、写真・本文の並び方を整える。
- 共通メニューはスマートフォンで操作しやすい形へ見直す。
- 今の更新方法と各ページのURLを引き継げるかを調査し、難しい部分は着手前に示してもらう。
これは「色だけを変える」依頼より広い範囲ですが、すべての原稿を書き直す依頼ではありません。制作会社には、原稿の再利用、画面制作、既存の仕組みの調整、公開前後の確認を区別して説明してもらいます。
調査の結果、古い画面と更新の仕組みが強く結び付いていて、一部の変更が難しいこともあります。その場合は、今の仕組みを直す案と、文章を移して画面を作り直す案を比較します。原稿を生かせるという理由だけで部分改修に固定せず、公開後に担当者が更新し続けられるかも含めて選びます。
見本の印象と、実際に使える状態を両方確かめる
確認では、代表的なサービスページに加え、長文のページや表のあるページなど、内容の違うものを選びます。共通部分を変えるなら、対象となるほかのページも表示確認の範囲に含めます。更新機能を引き継ぐ場合は、担当者が普段行う文章・写真の変更を試し、新しいデザインでも無理なく反映できることを確かめます。
Bämでは、今の文章・写真・機能と管理状況を確認し、残す内容を生かしながら、部分改修と全体の見直しに必要な作業をご案内します。「文章は使いたいが、どこまで画面を変えるべきか分からない」という場合は、リニューアルか部分改修かの制作案内をご覧ください。残したい内容と、現在の画面で困っていることからご相談いただけます。
参考資料
資料確認日:2026年9月21日。画面図と依頼範囲は説明用の仮例です。
