ホームページ制作の前に、完成した文章や立派な写真をそろえる必要はありません。写真は「人・仕事・場所・商品・相談」の五つから必要な場面を選び、文章は現在の会社案内、料金表、よく聞かれる質問、現場で普段話している説明を用意します。制作側が文章を整えても、事実と掲載可否は会社側で確認します。
この記事では、和歌山市の会社へ撮影に伺う場合を想定し、撮影前、当日、撮影後に何を用意するかを説明します。原稿を自分で書くか、制作側と整理するかという役割分担は、公開中のホームページの文章は誰が書くかで確認できます。写真の著作権や人物・ロゴ・作品の詳しい確認は、写真をホームページへ載せる前の確認表へ譲り、ここでは撮影と話を同じ日に集める準備へ絞ります。
撮る前に、写真で答える質問を決める
撮影の準備を「きれいな写真をたくさん撮ること」から始めると、公開時に使い道がない写真が増えます。先にページごとの質問を決め、その答えになる場面を撮ります。会社紹介なら「どんな会社か」、サービスページなら「何をどう頼めるか」、採用ページなら「どんな人がどこで働くか」が質問です。
| ページ | 読む人の質問 | 写真で見せること | 文章で補うこと |
|---|---|---|---|
| 会社紹介 | どんな会社が対応するか | 代表者、仕事場、会社の外観 | 事業、考え方、所在地、連絡先 |
| サービス | 何を、どのように頼めるか | 作業、商品、設備、相談場面 | 対象、範囲、料金、依頼の流れ |
| 制作・施工例 | 自分に近い仕事があるか | 完成、途中、使われる場面 | 相談内容、対応範囲、掲載許可 |
| 求人・採用 | どんな人と、どこで働くか | 実際の仕事、職場、休憩や会話 | 仕事内容、条件、教育、選考 |
| 問い合わせ | 何を伝えればよいか | 担当者、相談・受付の場面 | 必要事項、返答方法、受付時間 |
同じ写真をすべてのページへ使うより、ページの質問に合う一枚を選びます。トップページで使う横長写真、人物紹介の縦写真、作業の細部、スマートフォンで切り抜いても意味が残る写真など、使う場所も撮影前に共有します。画面の右に文章を置くなら人物を左へ寄せるなど、余白も撮影時に確保します。

五つの写真から、必要なものだけ選ぶ
ホームページに必要な写真は会社ごとに違いますが、最初は五つに分けると漏れを見つけやすくなります。全部を同じ数だけ撮る必要はありません。お客様が判断するときに必要な項目を優先します。
- 人:代表者、担当者、現場で働く人。誰が対応するかを伝える。
- 仕事:作業の順番、手元、設備を使う場面。何をしている会社かを伝える。
- 場所:外観、入口、店内、工場、事務所。訪問前の安心や仕事環境を伝える。
- 商品・成果物:商品、加工品、施工前後、資料。選ぶ基準や仕上がりを伝える。
- 相談:受付、打ち合わせ、案内、納品。問い合わせ後に何が起きるかを伝える。
「人を載せたくない」という会社もあります。その場合は、顔を正面から撮ることだけが選択肢ではありません。手元、後ろ姿、道具を使う様子、担当者の机など、仕事が分かる撮り方を相談できます。ただし、実際の担当者や職場を見せるページで、生成人物を社員やお客様のように使うことはしません。
工場・店舗・事務所で、撮る順番を変える
和歌山市が公開する産業資料には、工業、商業、農林業、漁業など異なる仕事の情報があります。地域が同じでも、撮るべき場面を一つの型へ当てはめることはできません。現地での仕事の流れと、安全・営業への影響を先に確認します。
| 仕事場 | 先に撮る候補 | 準備するもの | 注意すること |
|---|---|---|---|
| 工場・倉庫 | 設備停止時の全景、稼働工程、検査、完成品 | 安全装備、撮影可能な見本、清掃範囲 | 危険区域、顧客図面、管理票、型番 |
| 店舗 | 開店前の外観・店内、商品、接客、入口 | 主な商品、価格確認、撮影用の空間 | 来店客、音楽・作品、他社ロゴ |
| 事務所 | 執務空間、相談、資料確認、担当者 | 無文字の見本資料、机上の整理 | 画面、付箋、顧客名、個人情報 |
| 訪問サービス | 出発準備、道具、移動、現場での作業 | 撮影可能な場所、車両、道具 | 顧客宅、位置情報、近隣、許可 |
工場の稼働や店舗の営業を止めないため、撮影できる時間帯を会社側で決めます。設備や光の状態が変わる仕事は、制作者だけで順番を決めず、現場責任者と確認します。訪問サービスでは、お客様先を撮れない場合に、自社で用意できる見本場所や道具だけで説明できるか考えます。
外観や屋外作業を撮る場合は、雨天時に室内だけ撮るのか、別の日へ移すのかも決めておきます。従業員、商品、設備を一日に集められない会社では、重要な場面を優先し、不足分だけ別日に撮ります。撮影時間を短くするために、当日初めて掲載可否を尋ねるのではなく、人物と場所の候補を事前に確認します。
撮影日は、全景から細部へ進める
撮影当日は、場所が整っているうちに外観や全景を撮り、次に代表的な仕事、商品・設備の細部、人、相談場面へ進むと整理しやすくなります。ただし、自然光、営業、設備の稼働、安全確認に合わせて順番は変えます。次の表は予定表の例であり、会社ごとに撮影時間と場面を調整します。
| 順番 | 撮ること | その場で確認すること |
|---|---|---|
| 1 | 外観・入口・仕事場全体 | 看板、車両、人物、近隣が写ってよいか |
| 2 | 代表的な仕事の流れ | 工程名、撮影可能範囲、安全装備 |
| 3 | 商品・設備・道具の細部 | 名称、用途、顧客情報、型番 |
| 4 | 担当者と会話・相談の場面 | 掲載する人、役割、撮り方の希望 |
| 5 | 不足カットと別の向き | 横・縦、余白、スマートフォン用の切抜き |
一つの場面で、引いた写真、中くらいの距離、手元の三段階を撮ると、トップページと詳細ページで使い分けられます。写真の枚数を競うのではなく、別の意味を持つ写真がそろっているかを見ます。同じ手元を角度だけ変えて何十枚も撮っても、ページの質問には一つしか答えられません。
文章は、話と実物を一緒に確認する
文章の打ち合わせでは、会議室で「強みは何ですか」と聞くだけでなく、商品、設備、資料、仕事場を見ながら話を伺います。実物を前にすると、普段は省略している工程や、お客様へよく説明する違いが出やすくなります。制作側はその言葉を読み手に分かる順番へ整え、会社側が事実を確かめます。
- 商品を見ながら:違い、選び方、使う場面、注意点を聞く。
- 仕事を見ながら:順番、担当、時間がかかる理由、品質確認を聞く。
- 資料を見ながら:現在も正しい料金、範囲、許認可、連絡先を確認する。
- お客様の質問から:相談前に迷うこと、よく誤解されること、用意してほしいことを聞く。
- 会社の予定から:増やしたい仕事、採用、新商品、移転などの時期を確認する。
話した内容をそのまま宣伝文にするのではなく、数字、条件、事例、比較表現を元資料と照らします。「地域で一番」「必ず改善する」など、根拠を示せない言い切りは使いません。専門用語を残す場合は、初めて読む人が分かる短い説明を添えます。

撮影前に片付けるのは、写る範囲だけでよい
撮影のために会社全体をモデルルームのように変える必要はありません。普段の仕事が分かる道具や材料は残し、個人情報、顧客名、機密資料、不要なごみ、危険な物を写る範囲から外します。整えすぎて実際の仕事と違う状態になるより、清潔で安全な普段の様子を見せます。
| 場所 | 残すもの | 外す・隠すもの |
|---|---|---|
| 机 | 仕事に使う道具、撮影用の見本 | 顧客資料、付箋、住所録、飲みかけ |
| パソコン・画面 | 事前に用意した無文字の表示 | メール、顧客名、ログイン情報、通知 |
| 工場・作業台 | 安全に置ける材料、道具、見本品 | 顧客図面、管理票、危険物、不要品 |
| 店内・壁 | 自社の案内、撮影許可済みの装飾 | 他社作品、未確認のポスター、個人写真 |
画面のぼかしや写真加工で後から隠す方法もありますが、見落としを防ぐため、撮影前に出さない状態をつくる方が安全です。人物は、撮影すること、ホームページへ載せること、別の案内にも使うかを分けて確認します。詳しい権利判断が必要な場合は、契約や専門家の確認を優先します。
写真ごとに、内容と使い道を残す
撮影後は、番号だけのファイルをそのまま渡すのではなく、何が写り、どのページへ使うかを記録します。撮影者、撮影日、人物、商品・設備名、掲載可否、確認者が分かれば、公開後の差し替えにも使えます。
| 記録する項目 | 例 | 確認する理由 |
|---|---|---|
| 写真の内容 | 検査工程で部品を測る手元 | 別工程の説明へ誤用しない |
| 掲載候補 | 品質ページ、採用ページ | 必要な向きと切抜きを選ぶ |
| 人物・権利 | 掲載確認済み/要確認 | 公開できる範囲を判断する |
| 説明 | 何を確認している場面か | 写真と文章の事実を合わせる |
| 代替テキスト | 画像が見えない場合に伝える内容 | 画像の役割を文章でも伝える |
代替テキストは、画像が表示されない場合や読み上げ機能を使う人へ、画像の内容・役割を伝える短い説明です。「image123」のようなファイル名や、検索語の羅列にはしません。デジタル庁のウェブアクセシビリティ導入ガイドブックでも、写真や図へ代替テキストを付ける考え方が案内されています。飾りだけの画像は、読み上げない設定にする場合もあります。
撮った写真は、役割が違うものを選ぶ
撮影後に写真を選ぶときは、表情の良し悪しだけで決めません。「会社の入口が分かる」「作業の流れが分かる」「商品の大きさが分かる」のように、写真ごとの役割を書きます。同じ役割の写真が何枚もある場合は、手ぶれ、明るさ、背景、掲載許可、切り抜きやすさを見て一枚に絞ります。
| 選ぶ基準 | 確認すること | 選ばない例 |
|---|---|---|
| 内容 | ページの質問に答えているか | 雰囲気だけで仕事が分からない |
| 事実 | 現在の設備・商品・担当者か | 現在は使っていない物が主役 |
| 安全・権利 | 人物、顧客情報、図面を載せられるか | 確認できない人や資料が写る |
| 使いやすさ | 横・縦、文字を置く余白があるか | 切り抜くと主役が欠ける |
| 見やすさ | 手ぶれ、暗さ、色、背景に問題がないか | 背景の物が主役より目立つ |
トップページには会社全体が想像できる写真、詳細ページには工程や商品の違いが分かる写真を選びます。採用ページなら、集合写真だけでなく、仕事を教える場面や実際に使う場所も候補になります。人物の写り方を直すために、顔や体を不自然に生成し直す加工はせず、別の写真を選ぶか必要に応じて撮り直します。
文章は、担当ごとに確認する内容を分ける
完成した文章を全員へ一度に回すと、誰が何を見るか曖昧になります。経営者は会社の考え方と今後の方針、営業は相談範囲と料金、現場は工程と専門内容、総務は会社情報と連絡先、採用担当は条件と選考を確認します。最後に一人が全体を読み、部署ごとの修正が矛盾していないかを確かめます。
- 修正する文章だけでなく、「何が違うか」と根拠となる資料を伝える。
- 料金や条件には、適用日と例外があるかを添える。
- 専門用語は消すだけでなく、お客様へ普段どう説明するかを書き添える。
- 複数の担当者で回答が違う場合は、通常と個別確認に分ける。
- 公開直前に、電話番号、住所、フォーム、リンクを実際に使って確認する。
「もっと良い感じに」という修正だけでは、事実を守りながら直せません。「対象が法人だけだと伝わりにくい」「この工程は協力会社が担当する」「料金は税込ではなく税別」のように、読む人が誤解する箇所を具体的に伝えます。
撮影と文章の準備表
| 確認 | 用意するもの | 担当 |
|---|---|---|
| ページごとの質問を決めた | ページ名と、読者に分かってほしいこと | 経営者・制作側 |
| 五つの写真から選んだ | 人、仕事、場所、商品、相談の撮影候補 | 現場・制作側 |
| 撮影できる時間と場所を決めた | 営業、稼働、安全に配慮した順番 | 現場責任者 |
| 写してはいけないものを確認した | 顧客情報、図面、画面、人物、他社ロゴ | 権利・現場担当 |
| 文章の材料を集めた | 会社案内、料金、質問、仕様、実績 | 営業・総務・現場 |
| 確認する人を決めた | 写真、料金、専門内容、公開の承認者 | 会社側 |
| 撮影後の記録場所を決めた | ファイル、説明、掲載可否、確認日 | 更新担当 |
まとめ:写真と話を、同じ事実へつなぐ
ホームページの写真は、見栄えを整えるだけではなく、人、仕事、場所、商品、相談の様子を伝える材料です。ページで答える質問を決め、必要な場面だけを撮ります。文章は完成原稿ではなく、資料と普段の説明を用意し、写真の内容と一緒に確認します。
Bämでは、和歌山市へ伺い、撮る場面と文章の材料から整理します。撮影自体の手配や費用は内容により確認します。和歌山市のホームページ制作でBämに頼めることとご相談から公開までの流れ、コーポレートサイト制作の内容をご覧いただけます。手元の資料がまとまっていなくても、無料相談から準備する順番をご案内します。
参考資料
- 和歌山市「産業の状況・主な基幹統計調査の結果」(2026年8月23日確認)
- 和歌山市産業振興プラットフォーム(2026年8月23日確認)
- デジタル庁「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」(2026年8月23日確認)