運送会社のホームページに「全国対応」とあっても、自分の倉庫まで集荷に来てもらえるのか、近くの拠点へ持ち込む必要があるのかは、その一言では分かりません。届けられる地域が広くても、集荷できる場所や便の条件は異なることがあります。
対応地域は、荷物を引き取る場所と届ける場所を分け、どの便の説明かを添えて示します。地図を広く塗ることより、荷主が自分の輸送区間を当てはめられることが大切です。この記事では、集荷地と配送先を一組で案内するページの作り方を整理します。
集荷と配送の範囲を、一つの地域一覧にまとめない
「関東・中部・関西に対応」と地域名だけが並んでいると、関東から中部への輸送も、関西から関東への輸送も、同じように頼めるように見えます。実際には、自社の拠点周辺で集荷し、広い地域へ配送する運用かもしれません。
ページには、まず「集荷する地域」と「お届けする地域」を別の見出しで置きます。集荷の対象が市区町村単位で決まっているなら、その一覧を示します。県内の一部だけを扱う場合に県全体を対応地域として塗らず、対象を確かめられる説明を添えます。
ヤマト運輸のJITBOXチャーター便等の案内でも、販売エリアの欄で集荷と配達を分け、離島の扱いをそれぞれ記載しています。これは特定サービスの条件ですが、発地と着地を別々に確認できる表示の参考になります。他社の範囲を自社へ当てはめず、現在の運用をもとに原稿を作ります。
同じ便の集荷地と届け先を、横に並べて見せる
ここでは、近隣の荷主から集荷し、中部方面の納品先へ運ぶ会社を架空の例として考えます。ページの見出しを「近隣集荷・中部方面への輸送」とし、その下に集荷地、配送先、確認する条件をまとめます。実際のページでは、「近隣」「中部方面」を自社で確認した具体的な地域名に置き換えます。
- 集荷地:営業所周辺の指定地域。対象となる市区町村を掲載する。
- 配送先:この便で扱う届け先の地域。対象外や個別確認となる場所を併記する。
- 相談時に確かめること:荷物、希望日、積み下ろし条件など、この便の手配に必要な内容を案内する。
これらを別々のページの離れた場所に置くと、組合せが分かりにくくなります。一つの便の説明として読める位置にまとめ、詳しい条件へ進めるようにします。複数の便を載せる場合も、どの集荷地と配送先が対応するかが見える並べ方にします。

図に矢印を使う場合は、実際に案内する方向へ向けます。片方向の受付を示す図で両向きの矢印を使うと、帰りの荷物も同じ条件で頼めるように見えてしまいます。逆方向も受けるなら、その条件を確かめて別に書くか、両方向を扱う便として説明します。
定期便の区間を、スポット便全体の対応範囲にしない
定期的に走る便と、その都度手配する便で、集荷地や配送先が違う場合があります。定期便の運行区間を載せた図のすぐ近くに「全国のご依頼に対応」とだけ書くと、図で示した便の対象がどこまでなのかが曖昧になります。
定期便には便の名称や運行する区間を、スポット便には相談を受ける範囲と確認方法を、それぞれ表示します。詳しいサービスの選び方まで対応地域ページへ詰め込む必要はありません。地域条件を読む際に、どの輸送方法の説明かが分かれば、必要な詳細へ進めます。
地図上で通過する地域も、必ず集荷できる場所とは限りません。途中の地域からの依頼を受けるか、受ける場合に条件があるかを配車担当などに確認します。道路の経路を描く図と、集荷可能な地域を示す図を同じ意味で使わないようにします。
地域内でも、荷物や受け渡しの条件を確かめる
集荷地と配送先の両方が対象地域でも、その依頼を引き受けられるかは荷物や日程などで変わります。ページには、地域の案内に続けて、どの条件を確認して返答するかを短く添えます。
例えば、荷物の大きさや量、温度管理の必要性、車両が入れる場所か、積み下ろしをどう行うかといった内容です。自社が実際に確認する項目を選びます。「対象地域」と書いたことを、あらゆる貨物を希望日どおり運べるという約束に広げない説明が必要です。
営業所の所在地も、集荷範囲とは分けます。拠点があることと、そこで荷物の持込みを受けることは同じではありません。持込みに対応するなら受付場所と条件を案内し、訪問集荷だけならその方法が分かるようにします。事務所の住所だけを見て荷主が持ち込むことのないよう、拠点紹介と輸送案内をつなぎます。
公開前は、区間を逆にして読んでみる
完成したページでは、想定する荷主の集荷地と届け先を当てはめて確認します。次に、その二地点を逆にした場合も読みます。片方向のみの便が両方向に対応すると読めないか、配送先の地域で新たに集荷を頼めると見えないかが分かります。
スマートフォンでも、集荷地と配送先の見出しが各説明と一緒に読めることを確かめます。地図の色だけに頼らず、地域名と方向を文章でも示すと、図を拡大しなくても要点を確認できます。会社全体の紹介や各便のページに地域を重ねて載せている場合は、同じ便の条件が食い違っていないかも見ます。
Bämの物流・倉庫のホームページ制作では、貨物、拠点、工程、受入条件を整理し、荷主が相談できる案内を作ります。輸送地域についても、実際に受ける区間と便の種類を伺い、集荷地と配送先を区別した図や文章へまとめられます。