ホームページで自社プランの違いをどう書く?比較軸をそろえる表の作り方
自社に複数のサービスやプランがあると、ホームページへ何をどう並べるか迷いやすくなります。名前と料金だけでは違いが伝わらず、説明を増やすと今度は読む人が比べられません。提供する側にも、「違いをはっきり書いたら安い方しか選ばれないのでは」「含む範囲を書いたら、すべて約束したことになるのでは」という不安があります。
必要なのは、上位プランを目立たせる言葉を考えることではありません。まず同じ表で比べてよい選択肢かを確かめ、各プランへ同じ質問を置きます。すると、説明の粒度が違う項目、実は共通していること、名前だけで作った差、社内でも決まっていない条件が見えてきます。公開用の比較表は、その確認を終えた情報だけで作ります。
この記事では、Bämの制作実務上の提案として、ホームページで自社プランの違いを書く前に使う「内部比較原票」と、閲覧者向けの「公開用比較表」を分けて整理します。一つのサービス内容を考える記事でも、複数の制作会社や見積書を比べる記事でも、Bämのプランからおすすめを選ぶ記事でもありません。
最初に「同じ表で比較してよいか」を確かめる
複数の名前が付いているからといって、すべてを一枚の比較表へ入れる必要はありません。比較表が役立つのは、読む人が同じ目的に対する選択肢として検討し、同じ質問で違いを確認できる場合です。
たとえば「自分で進める案」と「相談しながら進める案」が、同じ目的へ向かう選択肢なら比べやすいでしょう。一方、基本サービスと追加オプション、導入時と運用時の段階別サービス、対象顧客が違う別サービス、前提の異なる単発支援と継続支援は、無理に横並びにするとかえって分かりにくくなります。

同じ表へ置きやすい三つの条件
- 同じ主要目的である:読む人が同じ困りごとに対する選択肢として検討します。
- 同じ質問に答えられる:利用前の状況、進め方、含む範囲などを同じ軸で説明できます。
- 同じ検討時点で互いに代替となり、それぞれを単独で選べる:一方を選べば通常は他方を選ばず、それぞれを単独で選べます。追加オプションや前後工程ではありません。
条件が合わない場合は、表を工夫する前にサービスの分類を見直します。オプションなら個別プランの中で案内し、前後の順番があるサービスは段階別の案内へ分け、別サービスなら入口や個別ページを分けます。使う順番が明確なだけでは、同じ比較表へ置く理由になりません。この判定を飛ばすと、表のセルを短くしても選びやすくなりにくいです。
おすすめを書く前に、読者が比べたい質問をそろえる
プランごとに別の説明文を作ると、Aは「できること」、Bは「利用者像」、Cは「作業工程」のように、比べる基準がずれることがあります。文章としては自然でも、読む人は違いを判断できません。まず同じ質問を置き、各プランが同じ粒度で答えられるかを確かめます。
差がない項目は、無理に違いを作らなくて構いません。すべてのプランに共通することは、比較表の直前か直後に「全プラン共通」と明記して一度だけ書きます。上位プランを魅力的に見せるため、下位プランの説明をわざと弱くしたり、同じ内容へ別の名前を付けたりすると、問い合わせ後の説明と食い違いやすくなります。
自社プランをそろえる六つの基本軸
次の六つは、多くの相談型サービスで違いを確認しやすい基本形で、固定項目ではありません。業種やサービス構造によって増減して構いません。公開表の各セルも、一つから三つの短い要点を目安にします。「六つに埋めること」より、読む人の判断が変わる質問を同じ言葉でそろえることが大切です。
1.利用前の状況・選ぶ目安
どのような困りごと、準備度、相談量に合うかを書きます。「初心者向け」「法人向け」だけではなく、今どこまで決まっていて、何を一緒に整理したい人に向くかを示します。年齢や職業だけで決めつけません。
2.到達を目指す状態
利用後に何が整うことを目指すかを書きます。「必ず売上が増える」のような成果保証ではなく、情報がまとまる、販売を始める受け皿ができる、相談の入口が整理されるなど、提供目的として説明します。
3.進め方・関わり方
成果物が似ていても、確認方法、依頼者の参加度、整理支援の深さ、公開後の関わり方が違う場合があります。「お任せ度」だけで上下を作らず、誰が何を考え、どこで確認するかを書きます。
4.通常含む範囲
確認済みの作業や成果物を短く示します。「全部込み」「柔軟に対応」のような言葉で広げず、共通して含むことは表外へ分けます。詳細な回数や期間を出す場合は、正式資料と責任者の確認が必要です。
5.条件で変わること・別相談・対象外
この三つは同じ意味ではありません。「条件で変わる」は前提によって内容が変化し、「別相談」は標準範囲と分けて相談し、「対象外」は提供しないことが決まっています。社内でも決まっていない内容は、これらに混ぜず「未決定」として内部原票へ残します。
6.依頼者側の準備・相談時に確認すること
用意してほしい情報と、一緒に決められることを分けます。最初から完璧な原稿や資料を求めないサービスなら、「分かる範囲から整理できる」と案内できます。ただし、確認作業へまったく参加せず丸投げできるような説明にはしません。
「次の行動」は六つの比較軸へ入れません。プランごとに別の申込みボタンを並べると、高いプランへ誘導する表に見えやすいためです。比較表の後に、まだ選べない人も使える共通の相談入口を一つ置きます。
「決まっているか」と「どう公開するか」を分ける
比較軸へ文章を入れる前に、まず情報の決定状態を確認します。決定状態は内部原票のすべての行に付けます。確定した情報のうち、提供範囲や条件に関する行だけに範囲の扱いを付けます。利用前の状況、到達を目指す状態、進め方、依頼者側の準備は、確認済みの事実を公開文案へ移し、範囲分類を無理に付けません。
決定状態は二つ
ここでの決定状態は、公開表へ移せる事実かどうかを判定するための区分です。単一サービスの相談メモで使う「仮説」「要相談」とは役割が異なります。
- 確定:根拠資料と決定責任者を確認済みです。
- 未決定:社内でも決まっておらず、公開表へは移しません。
提供範囲に関する扱いは、確定した情報にだけ付ける
- 通常含む:標準の提供範囲として確認できています。
- 条件で変わる:何を条件に内容が変化するかまで決まっています。
- 別相談:標準範囲と相談時の確認事項が決まったうえで、個別に整理します。
- 対象外:提供しないことが決まっています。
「別相談」は、標準範囲と相談時に確認する点がすでに決まっている時だけ使います。社内で決まっていないことを「詳しくはご相談ください」へ置き換えてはいけません。未決定は未決定のまま内部原票へ残し、決定責任者が確認するまで公開しません。
ホームページの比較表は、選択肢の全体像を伝えるものです。見積書、契約書、利用規約の代わりにはなりません。料金、解約、責任範囲など正式条件は、必要な資料と手続きで確認できるよう役割を分けます。
内部比較原票と公開用比較表を分ける
ここで扱うのは、複数プランを横断して管理する内部原票です。制作会社へ渡す下書きを、そのまま公開する比較表にしない方が安全です。内部原票には、公開画面には出さない根拠や責任者も入れます。これにより、文章がうまいかどうかではなく、各プランの説明が同じ事実に基づいているかを確認できます。単一サービスの内容整理、公開時の役割分担、料金ページの作り方は、後で案内する既存記事へ役割を分けます。
次の記入例は、デスクトップでもスマートフォンでも同じ正本を読めるよう、一行一件の縦型定義リストで示します。実装側で比較用の表へ変換する場合も、このデータを正本にします。
対象プラン:自分で進める案
- 比較軸
- 進め方
- 確認する事実・条件
- 依頼者が内容を整理し、確認に参加する
- 決定状態
- 確定
- 範囲の扱い(該当時)
- —(範囲分類の対象外)
- 根拠
- 提供手順書
- 決定責任者
- サービス責任者
- 最終確認日
- 確認日を記入
- 更新責任者
- ページ担当者
- 公開文案
- 内容を整理しながら、確認に参加して進めます
対象プラン:一緒に整理する案(未決定の例)
- 比較軸
- 進め方
- 確認する事実・条件
- 一緒に整理する範囲と進め方
- 決定状態
- 未決定
- 範囲の扱い(該当時)
- —(未決定のため付与しない)
- 根拠
- 未確認
- 決定責任者
- サービス責任者
- 最終確認日
- 未確認
- 更新責任者
- ページ担当者
- 公開文案
- —
対象プラン:全プラン
- 比較軸
- 通常含む範囲
- 確認する事実・条件
- 内容を確認する工程がある
- 決定状態
- 確定
- 範囲の扱い(該当時)
- 通常含む
- 根拠
- 共通運用手順
- 決定責任者
- 運用責任者
- 最終確認日
- 確認日を記入
- 更新責任者
- ページ担当者
- 公開文案
- 表外の共通事項:内容確認の工程があります
対象プラン:一緒に整理する案(依頼者側の準備)
- 比較軸
- 依頼者側の準備
- 確認する事実・条件
- 分かる範囲の情報から確認を始める
- 決定状態
- 確定
- 範囲の扱い(該当時)
- —(範囲分類の対象外)
- 根拠
- 受付手順
- 決定責任者
- 運用責任者
- 最終確認日
- 確認日を記入
- 更新責任者
- ページ担当者
- 公開文案
- 分かる範囲の情報から一緒に確認します
公開用では、原票の「比較軸」を行見出しにし、各プランの「公開文案」を同じ順序で並べます。根拠、決定責任者、最終確認日、更新責任者は内部原票に残します。
公開用比較表には、原票で確認できた情報だけを移します。根拠資料や社内担当者名を見せる必要はありません。未決定の項目は公開用の「要相談」へ置き換えず、決まるまで出さないか、公開できる範囲を責任者へ確認します。

架空例は完成見本ではなく、矛盾を見つけるために使う
ここでは説明用の架空サービスを考えます。実在企業の料金や契約条件、業界標準を示す例ではありません。価格、期間、回数、サポート時間、成果保証は入れず、情報状態と説明粒度だけを見ます。
仮に「自分で進める案」と「一緒に整理する案」があるとします。前者の「利用前の状況」が具体的なのに、後者が「しっかり支援を受けたい人」だけでは粒度がそろいません。後者も、何が未決定で、どの場面を一緒に整理するのかまで確認します。反対に両方へ同じ打ち合わせが含まれるなら、差として繰り返さず共通事項へ移します。
「通常含む範囲」は同じなのに、名前と説明の豪華さだけが違う場合、文章の問題ではなくプラン設計そのものを見直す必要があります。「条件で変わる」が片方だけ多い場合は、条件の確認漏れかもしれません。内部原票の価値は、空欄を急いで埋めることではなく、こうした矛盾を見つけることにあります。
料金は前提条件と切り離さない
料金は比較の一要素ですが、金額だけを横並びにすると、含む範囲や外部契約の違いを見落とします。初期費用、月額、追加費用、税、提供時期などを載せる場合は、現在有効な正式資料と責任者の確認が必要です。公開中の古いページに数字があるだけで、現在も同じ条件だとは判断しません。
未確認の金額、期間、回数、サポート時間は、実例にも架空例にも使いません。料金ページへ載せる項目と確認方法は、既存記事の料金ページに何を書く?基本9項目と公開前チェックへ役割を分けます。
比較表・個別ページ・相談で役割を分ける
- 比較表:候補を絞り、主な違いを短時間でつかむ場所です。
- 個別ページ:流れ、成果物、条件、FAQ、事例などを詳しく確かめる場所です。
- 相談:まだ決まっていないことを整理し、どのページへ何を書くかを相談する入口です。
比較表へ長文を詰め込まず、各セルは一つから三つの短い要点に絞ります。すべてのプランに共通する説明は表外へ一度だけ置きます。一つのサービス内容そのものが整理できていない場合は、ホームページのサービス内容をうまく説明できない時の相談前7項目で先に整理します。
320px・390pxでは多列の比較表をそのまま縮めない
デスクトップでは「比較軸+複数プラン」のHTML表が横比較に向きます。しかし、同じ多列表をスマホ幅へ縮小すると、一文字ずつ折り返され、読むために拡大や横スクロールが必要になります。小さな画面では、同じデータをプランごとの縦型セクションや定義リストとして表示します。
デスクトップ表とスマホ表示へ別々に入力欄を作らず、一つの正本データから両方を生成します。片方だけを手修正できない仕組みにし、短い要約も同じ正本データと同じ確認工程から作ります。スマホ表示では、プラン名を見出しにし、比較軸と内容をdtとddなどで対応させます。表示切替はテンプレート、CSS、またはJavaScriptで正本データと同期し、非表示側を読み上げ・フォーカス対象から外します。hiddenを使う場合は表示幅に合わせて属性を切り替え、[hidden]をCSSで再表示しません。320px、390px、文字を200%程度へ拡大した状態で、内容の欠落、横はみ出し、関係の崩れがないか確認します。
デジタル庁デザインシステムのテーブルは、構造化された情報を比較する部品として表を説明しています。また、テーブルのアクセシビリティとW3CのTables Tutorialは、見出しとデータの関係が分かる単純な構造を考える外部資料です。一方、六つの基本軸、内部原票、320px・390px・200%拡大の確認項目は、この記事で提案する制作・検収基準です。外部資料が、この比較軸や売上効果を保証するわけではありません。
公開前の表示確認
- 320pxと390pxで横スクロールが出ない。
- 本文相当の文字は原則16px前後で、注記だけ極端に小さくしない。
- 長い日本語が一文字幅の縦列にならない。
- 結合セル、入れ子表、改行タグによる疑似行を使わない。
- 表にキャプション、列見出し、行見出しがある。
- 200%程度に拡大しても重なりや欠落がない。
- キーボードと読み上げで、見出しと内容の関係が分かる。
- 画像が非表示でも、本文とHTMLだけで同じ判断ができる。
公開前に八つの項目を確認する
- 同じ目的と同じ質問で比較できる選択肢だけを並べたか。
- 利用前の状況、進め方、含む範囲などの説明粒度がそろっているか。
- 決定状態の「確定・未決定」と、提供範囲に関する確定後の扱いを別項目にしたか。
- 根拠資料、決定責任者、最終確認日、更新責任者があるか。
- 料金、期間、回数、契約条件を推測していないか。
- 共通事項を各プランへ繰り返していないか。
- 比較表、個別ページ、相談の役割が分かれているか。
- 320px、390px、文字拡大、読み上げ、画像非表示で意味が伝わるか。
確認日は公開時だけでなく、料金や提供範囲を変更した時にも使います。内部原票に更新責任者を置けば、比較表だけが古い条件のまま残ることを防ぎやすくなります。
よくある質問
プランが二つだけでも比較表は必要ですか
説明を読めば違いが分かり、選択で迷わないなら必須ではありません。違いが複数の段落へ分散している、同じ質問への答えが見つからない場合は、二つでも短い比較表が役立ちます。
オプションを別プランとして並べてもよいですか
基本サービスを利用せず単独で選べないなら、同じ階層のプランとして並べない方が分かりやすいことがあります。どのプランへ追加できるかを個別ページや共通事項で案内します。
違いがほとんどない項目はどうしますか
共通事項として表外へ出します。すべての軸で違いを作る必要はありません。違いが説明できない状態が多いなら、名称やプラン分けを見直すきっかけにします。
未決定の条件は公開表に書くべきですか
社内でも決まっていないことは、内部原票へ残し、公開前に責任者を決めて確認します。「相談時に確認」と書けば解決するわけではありません。条件で変わることが正式に決まっている場合だけ、その条件を確認できる表現にします。
単発と継続サービスを一つの表にできますか
同じ目的に対する代替選択肢で、同じ質問に答えられるなら可能です。利用段階や契約の前提が異なるなら、無理に横比較せず、入口や個別ページを分けます。
まとめ:比較表の前に、違いの根拠をそろえる
自社プランの違いを書く時は、まず同じ時点で単独選択でき、同じ表で比較できる選択肢かを確かめます。次に基本軸で同じ質問を置き、決定状態の「確定・未決定」を分けます。提供範囲や条件に関する確定情報だけへ「通常含む・条件で変わる・別相談・対象外」という扱いを付けます。内部原票に根拠、責任者、確認日を残し、確認済み情報だけを公開表へ移します。
この手順で見つけたいのは、きれいな宣伝文ではありません。説明の粒度差、実は共通すること、名前だけの差、公開できない未決定条件です。表だけで説明しきれない内容は個別ページへ分け、まだ選べない人には共通の相談入口を残します。
自社プランの整理から、サービスページと相談導線まで考える
複数プランの名前はあるものの、違いを同じ言葉で説明できない、オプションや別サービスとの分け方に迷う場合、Bämでは、決まっていること、条件で変わること、未決定事項を聞きながら整理し、比較表だけでなく個別サービスページの構成、言葉、問い合わせ導線まで一緒に考えます。
Bämが事業上の料金、契約条件、提供範囲を代わりに最終決定するものではありません。比較表の見た目だけでなく、元になる条件とページ構成から確認します。現在のプラン名、既存ページや資料、違いを説明しにくい点、まだ決まっていないことを分かる範囲でお知らせください。ご依頼時の制作範囲、費用、期間は、相談内容と確認済み情報をもとに個別にご案内します。