ホームページの相見積りで、どちらも「八ページ制作」と書かれているのに金額が違うことがあります。一ページ当たりの金額に直せば比べられそうですが、それだけでは何の仕事に差があるのか分かりません。
ページ数は制作規模の手掛かりですが、ページの中身を誰が用意し、どう設計し、どこまで更新・移行できるようにするかまでは表しません。同じページ数の見積りでは、完成する画面と、完成までに行う仕事を分けて確認すると違いをつかめます。
まず「一ページ」の数え方をそろえる
比較の最初は、八ページに何が入っているかをページ名で並べることです。トップ、会社案内、サービスなどの名称だけでなく、お知らせの一覧と詳細、問い合わせの確認・完了画面をどう扱っているかも確かめます。
お知らせは、共通の表示形式を一つつくり、記事を追加していくことがあります。この場合、見積りのページ数が、公開する記事の件数と同じとは限りません。既存のお知らせを移す件数が別になっていれば、表示形式の制作と記事の移行を分けて比べます。
一ページの情報量も異なります。サービス名と短い説明だけのページと、仕事内容、事例、依頼の流れ、よくある質問まで載せるページでは、必要な原稿・図・配置の検討が変わります。長いページの方が優れているという意味ではありません。読者が判断するために、どの説明まで今回つくるかが比較の基準です。
同じ八ページでも、原稿をつくる仕事が違う
ここでは説明のため、トップ、会社案内、二つのサービス、実績、お知らせ、問い合わせ、個人情報保護方針を合わせた八ページの構成を考えます。特定の制作会社のコースや見積りではなく、作業範囲の違いを示す架空の例です。
一つの案では、会社が完成原稿と写真を用意し、制作側がその内容を画面へ配置します。もう一つの案では、営業資料や担当者への取材から制作側が原稿をつくり、説明に必要な図も用意します。ページの名前は同じでも、原稿ができるまでの分担が異なります。

社内に原稿をつくれる担当者と時間があれば、支給する方法が合うこともあります。資料はあっても文章にする時間が取れないなら、取材と原稿作成を依頼する方が進めやすい場合があります。どちらを選ぶかは、自社に残る仕事を実行できるかと合わせて判断します。
「原稿作成込み」と書かれていても、支給文を整えるのか、話を聞いて構成から考えるのかで範囲が違います。対象ページ、取材する相手、図表の作成、内容の確認方法を聞きます。写真も、支給写真の調整、素材の購入、新しい撮影のどこまで含むかを分けると、比較しやすくなります。
デザインは、共通にする部分と個別につくる部分を見る
同じ八ページでも、共通のレイアウトへ内容を入れる方法と、サービスの説明に合わせて個別の構成を考える方法では仕事が変わります。トップページだけを個別に設計するのか、下層ページの図や比較表まで考えるのかを確認します。
WordPressのテンプレートの解説でも、ページの配置や構造をテンプレートで扱う仕組みが説明されています。複数のページが同じ表示形式を使えるため、公開ページの数と、設計する画面の種類の数は必ずしも一致しません。
共通の形式を使うこと自体に問題はありません。同じ種類の情報を同じ位置に置くと、読む方も比較しやすくなります。反対に、説明の内容が違うのに同じ枠へ無理に収めると、必要な情報が抜けることがあります。自社の内容を入れたときの姿を、構成案や具体例で確認します。
スマートフォンでは、横並びの情報を縦に変える、長い表を読めるようにするなどの調整も必要になります。「スマートフォン対応」の記載だけで終わらせず、主なページや操作をどのように確認するかを聞くと、制作と検査の範囲が見えてきます。
見えるページの裏にある、更新と移行も比べる
実績のページを一枚つくることと、担当者が新しい実績を追加できるようにすることは、同じではありません。タイトル、写真、仕事内容などを入力する欄を設けるのか、完成したページを制作会社に修正してもらうのかで、公開後の使い方が変わります。
自社更新を希望するなら、何を追加・変更できるかを具体的にします。文章を直せるだけなのか、実績を増やせるのか、並び替えや分類もできるのか。管理画面の準備、使い方の説明、初期データの登録が見積りに含まれるかを確かめます。
リニューアルでは、今の記事や写真を移す作業もあります。単純に移すだけか、古い情報を選別し、画像やリンクを直すところまで含むかを確認します。ページ数の欄が同じでも、移す件数や整理の範囲が違えば、必要な作業が変わります。
問い合わせフォームも、設置だけでなく入力項目、送信先、完了後の案内、受信の確認が必要です。外部の予約や管理サービスにつなぐ場合は、リンクを置くのか、情報を自動で受け渡すのかを分けます。「機能付き」という一言を、具体的に使える操作へ置き換えて比べます。
記載のない仕事は、含むかどうかを確認してから判断する
一方の見積りに「移行」と書いてあり、もう一方には書いていない場合、後者が追加料金になるとは限りません。別の項目に含まれている可能性もあります。書いていないことを推測で埋めず、「この仕事は含まれますか。含む場合は、どの量までですか」と確認します。

例えば「実績を自社で追加したい。現在の実績も移したい」と伝え、追加できる項目、最初に移す件数、会社側が用意する資料を聞きます。要望が決まったら、比較している各社へ同じ内容を伝えます。一社だけに追加の仕事を頼んだ金額と、変更前の別案をそのまま比べないようにします。
修正の扱いも確認します。文章の訂正、写真の差し替え、合意した構成からの大きな変更を同じ「修正」と数えているとは限りません。確認する段階と、追加見積りになる条件を具体例で説明してもらうと、制作中の判断に使えます。
作業範囲をそろえても、制作体制や進め方などによって価格差が残る場合はあります。安いから不足している、高いから成果が出る、と金額だけで結論を出す必要はありません。必要な説明と機能が完成するか、自社の準備と確認を含めて予定どおり進められるかを見ます。
Bämのホームページの相見積りに関する相談では、制作する内容と、原稿・写真の準備分担、追加になる条件を整理します。ページ数だけでは比べにくい場合も、Bämへ依頼したい仕事を具体化し、見積りの前提を確認できます。