以前に製作した品物について「同じものを追加でお願いしたい」と連絡をいただいたとき、前回の番号だけでは今回の依頼を決められないことがあります。数量が変わる、一部の穴だけを広げたい、材料は前回と同じものを希望している。こうした違いを最初に受け取れると、工場側も次に確認する資料を絞れます。
寝屋川市で旧製品の追加製作を受け付ける町工場の方へ。前回の製作品を探す情報と、今回作りたい内容を分け、現在の製作条件を確認してから可否を案内するページの整え方をご紹介します。記入済みの追加製作票から、掲載文・入力項目・確認担当を具体化します。
「前に作った」と「今も作れる」を分けて案内する
寝屋川市が公表する産業別事業所数の資料では、令和3年経済センサスに基づく製造業の事業所が示されています。地域の工場を探して連絡する方だけでなく、以前の取引を頼りに再び相談する方にも、現在の窓口が分かる案内を用意したいところです。
過去の製作実績があることは、確認を始める手がかりになります。ただし、前回使った設備や治具が現在も使えるか、材料を調達できるか、今回の数量でどのように進めるかは別の確認です。ホームページに古い写真が残っているだけで、同じ費用や日程で再製作できるように見せないことが大切です。
ページの入口は、「前回製作品の追加をご検討の方は、番号と今回の変更点をお知らせください。記録と現在の製作条件を確認して、進め方をご案内します」と書けます。必要な資料が分からない方にも、まず何を伝えればよいかが見える文章にします。
ここでは、寝屋川市内の架空の町工場N07が、2019年に製作した取付板の追加相談を受ける例で考えます。前回の製作番号はF-1907-12、図面はB07・改訂A、数量は40個。材料欄にはA5052、板厚5mmと記載されている設定です。
今回の希望は新たに20個で、図面上の右側の穴だけを直径6mmから8mmへ変えたいというものです。左側の穴は6mmのままを希望しています。これは受付情報を整理する説明用の条件で、寸法だけから加工方法や製作可否が決まる例ではありません。
前回番号は、確認する記録を探す手がかりにする
F-1907-12という番号が届いたら、N07の担当者が、どのお取引先の、どの製作品の記録かを確認します。前回の図面B07・改訂Aや納品時期と照合し、番号が合っていることだけで今回の仕様まで決めないようにします。
ホームページでは、番号の探し方も短く添えられます。「前回の納品書や弊社からの連絡にある製作番号をご確認ください」と案内し、番号が分からない場合は、品名、おおよその製作時期、お取引時の会社名など、記録を探す手がかりを伝えていただきます。
番号の入力を必須にしてしまうと、担当者が交代したお取引先は相談を送れないかもしれません。「番号不明」を選べる入口を設け、確認できるまでは前回品を特定中として扱います。似た品名や写真だけで、別の案件を自動的に結び付けない流れにします。
過去の記録が見つからないことも想定します。その場合は、図面や現物など、改めて確認できるものから進め方を相談します。「過去の番号があれば必ず復元できます」と約束するより、記録が残っている場合と、資料を取り直す場合の違いを案内できる方が、お客様も準備しやすくなります。

今回の数量と変更点を、古い図面へ上書きしない
今回の20個は、前回40個の記録を60個へ直す意味ではありません。入力欄を「今回、新たに製作を希望する数量」としておけば、追加分と過去を含む合計を読み違えにくくなります。前回の数量は参考情報、今回の数量は新しい相談の条件として並べます。
仕様変更は、「穴を広げたい」だけで済ませず、どの資料のどの箇所かを確認します。N07の例では、図面B07・改訂Aを見たときの右側の穴を6mmから8mmへ変更したいという希望です。現物を裏返したときの右側と混ぜないよう、印を付けた説明資料があるかも伺います。
お客様の手元には、改訂AのPDFと、変更したい箇所を示す手描きメモS07があるとします。S07は変更希望を伝える資料で、製作に使う図面として確認が終わったものではありません。改訂Aのファイルを受付担当が書き換えて「最新版」と名付けるのではなく、元の資料と希望を別に残します。
設計の担当者に確認した結果、新しい図面B07・改訂Bが届く場合も、番号が新しいという理由だけで採用しません。右側8mm、左側6mmという今回の希望と記載が一致するか、ほかの寸法や材料にも変更があるかを確認します。食い違う箇所があれば、使う図面を決める前にお客様へ確かめます。
変更点がない場合も、その旨を一つの欄へ残します。「変更なし」「変更したい箇所あり」「まだ確認できていない」を分けると、未入力を変更なしとして受け取らずに済みます。材料や図面の状態が不明なら、分からないまま伝えられる案内を添えます。
材料と前回の段取りは、現在の状況を確かめる
N07の例では、材料は前回と同じA5052・板厚5mmを希望しています。これはお客様の希望として記録し、現在の調達状況を確認済みとはしません。材料を工場で用意するか、お客様から支給するかも、今回の進め方として確かめます。
別の材料を検討する必要が出た場合は、受付担当が似た名称のものへ置き換えません。どの指定を維持し、何を変更候補にするのか、お客様の確認担当と製造担当が確かめます。ページには材料の専門説明を大量に載せるより、前回の指定と今回の希望、確認が必要な点を分けて記入できる例を置きます。
さらにN07では、前回使用した治具J07を既に廃止している設定です。前回の図面が残っていても、今回使える治具の確認や新しい段取りの検討が必要になります。受付画面が前回番号を認識しただけで、同じ段取り・同じ価格・同じ納期を自動回答する形にはしません。
追加製作の相談では、前回品を特定した、今回の図面と希望を確認した、現在の材料・設備・治具を確認した、という進み方を分けます。製造担当が可否と進め方を確認し、見積りや納期を案内した後に、発注の手続きへ進めます。自動返信は相談を受け取ったことを伝え、製作の着手を知らせる文にしないようにします。

追加製作票を、ページと入力項目へ対応させる
次の表はN07の相談を受け付けた段階の記入例です。前回番号、数量、仕様変更、材料、図面有無の五項目と、ページや機能の改修を依頼する内容をまとめています。今回の希望と確認済みの事実を同じ欄へ押し込まず、状態が分かるようにします。
| 項目 | N07の追加製作票と依頼例 |
|---|---|
| 前回番号 | F-1907-12。2019年製作の取付板。担当者が取引先、品名、図面B07・改訂Aとの対応を確認する。 |
| 数量 | 今回、新たに20個を希望。前回の40個は参照情報として残し、過去の記録を書き換えない。 |
| 仕様変更 | 改訂Aの図面上で右側の穴を6mmから8mmへ変更希望。左側6mmは維持希望。メモS07を参照し、製作図面としての確認はこれから。 |
| 材料 | 前回と同じA5052・板厚5mmを希望。今回の調達または支給の方法と、対応できる状態を確認する。 |
| 図面有無 | 前回のB07・改訂AのPDFあり、変更希望メモS07あり。今回使用する図面は未確定。改訂Bが届いたら希望と記載を再照合する。 |
| 変更するページ | 追加製作の相談案内、過去事例からの案内、入力例、フォーム、確認画面と受付メール。現行の可否回答までの流れをそろえる。 |
| 必要な機能 | 前回情報と今回希望を別項目で受信。番号不明・変更未確認を選択可能にする。図面共有や案件履歴の表示は必要に応じて別途検討。 |
| 更新担当 | 受付担当が前回記録と連絡を確認。製造担当が現在の材料・設備・治具と可否を判断。掲載担当と制作会社が説明と画面を反映する。 |
図面の添付機能がない場合でも、まず資料があるか、番号や改訂が読めるかを受け取る方法があります。実際の図面が必要になった段階で、担当者から受け渡し先を案内します。お客様の図面を一般公開の画像として登録する方法と、個別に受け取る方法は分けておきます。
現物を確認したい場合も、いきなり送付していただく案内にはしません。何を確かめるために必要か、受け渡しと返却をどうするかを相談してから進めます。古い図面しかない方に、新しい図面と現物の両方を最初から必須にするより、次に必要な資料を担当者が案内できる方が自然です。
原稿の修正と、案件を管理する機能を分けて依頼する
既存の問い合わせフォームで五項目を受け取り、担当者が社内記録を探せるなら、最初は追加製作の説明と入力例を整える方法があります。相談ボタンは「前回品の追加製作を相談する」とし、入力後も今回の20個と変更希望が見える構成にします。
原稿を直すだけでは、番号不明で送れない、確認画面で変更希望が消える、受付メールに古い数量だけが出る、といった問題は残ることがあります。その場合は入力欄と通知の改修を依頼します。今回の相談を受け取った後、追加で届くメモや改訂図面を同じ相談へ結び付ける方法も確認します。
お客様が過去の製作記録を自分で選ぶ機能や、複数の図面を画面上で管理する機能まで必要なら、別の要件として整理します。現在の記録がどこにあり、誰がどの案件を見られるか、資料の差し替えと経緯をどう残すかを確認します。既存の案件管理を使えるなら、同じ管理表をサイト側にも重ねて作る前に連携の必要性を考えます。

過去事例の写真を使う場合は、当時製作した条件と時点を残し、現在の追加相談への入口を添えます。以前の治具J07が写った写真を残すなら、現行設備の紹介と取り違えない説明にします。実際に掲載できる素材がない場合は、資料の項目が分かる説明用の見本から相談案内を作ることもできます。
使う資料と確認担当をそろえて、制作相談へ進む
制作会社へ渡す資料は、公開してよい過去事例、追加製作票の記入例、現在のフォームと受付メール、社内で確認する項目の一覧です。実際のお客様の図面をそのまま見本にせず、番号や記載項目が伝わる説明用の資料に整えられます。
受付担当は前回品を探す情報、製造担当は今回の仕様と製作条件、お客様の確認担当は変更したい内容と使う図面を確認します。掲載担当が文章へまとめ、元の担当者が内容を見直します。制作会社に判断してほしいのはページや入力の設計であり、金属部品を再製作できるかという判断まで任せる形にはしません。
Bämのコーポレートサイト制作のご案内では、普段の仕事と資料から、事業の説明や相談へ進む入口を整理しています。前回番号がある例、番号不明の例、変更希望がある例をそろえると、原稿とフォームをどこまで整えたいかを伝えやすくなります。
公開前は、その三つの例を入力し、確認画面と受付メールまで読み直します。前回の40個が今回の20個へ混ざっていないか、変更未確認が変更なしにならないか、古い図面だけで製作確定の通知にならないかを確かめます。
追加製作の相談を受けやすいページへ整えたい方は、寝屋川市のホームページ制作・改善のご案内をご覧ください。お取引先が持っている資料と、工場で確認する仕事をつなぎ、今の受付方法に合う掲載内容と機能を一緒に検討できます。
参考資料
資料確認日:2026年9月8日。