お店の写真を見て、散策の途中に立ち寄ろうとしてくださる方がいる。外国語のページを用意するなら、お店の魅力と一緒に「今から行けるか」「どう注文するか」が分かる案内も届けたいところです。紹介文をすべて訳す前に、来店から支払いまでの流れを短く整理してみましょう。

最初にそろえたいのは、営業日と注文受付の時間、予約の扱い、注文と支払いの順番、使える支払方法、店舗入口です。日本語で条件を確認し、その内容を同じ意味の外国語へ移します。「英語がある」ことより、どの言語で読んでも同じ方法でお店を利用できることを大切にします。

枚方市でお店を営む方へ、喫茶店の案内原票を例に、短い英語案内とホームページの修正範囲をまとめる方法をご紹介します。店頭の案内も一緒に確認すると、ページを読んで来た方をそのまま迎えやすくなります。

観光の案内から、お店での過ごし方へつなぐ

枚方市の観光案内所Syuku56の紹介では、枚方市全体の観光情報の発信と、周辺施設を回るきっかけづくりが目的として示されています。2026年4月1日更新の案内には、観光情報やリーフレットを提供する取り組みも掲載されています。

地域の情報を見て次の立ち寄り先を考える方には、その日の利用条件を確かめる場面があります。枚方宿の周辺で散策を楽しむ方へお店を案内する場合も、街の歴史は観光の公式案内へつなぎ、自店のページでは、今の営業と入口を詳しく伝える分担が考えられます。

案内所の開所時間を、周辺のお店の営業時間として使うことはできません。営業日、注文受付、支払いはお店ごとに確かめます。観光資料に紹介されている場所と、自分が入りたい店舗の入口が同じかも、店名と写真で確認できるようにします。

最初の言語は、店頭で尋ねられた言葉や、届いた問い合わせを手がかりに選べます。ここでは英語の営業案内から始める例を扱います。英語ならすべてのお客様に伝わると決めつけず、必要な言語が増えたときにも、同じ原票から案内を用意できる形を目指します。

翻訳を頼む前に、店頭で使っている条件を一枚にする

以下は、枚方宿の散策中に立ち寄れる場所で営業する、架空の喫茶H06の例です。水曜定休、ほかの曜日は10時から17時まで営業し、注文は16時30分で終了します。席の予約は受け付けず、来店順にご案内します。満席の場合は、その場でスタッフが待ち方をお伝えする設定です。

入店後は、入口でスタッフの席案内を待ち、席が決まってからカウンターで注文と支払いを済ませます。飲み物はスタッフが席へ運びます。支払いは日本円の現金のみ。通りに面した木枠の扉が入口で、建物脇の通用口はお客様の入口にしていません。

この条件を、昔の紹介文を見ながら訳すのではなく、今の店長とレジを担当する方に確認します。「先払い」とだけ書くより、席の案内を待つのか、先にカウンターへ行くのかまで聞くと、来店された方が次の行動を選べる文章になります。

喫茶H06では入口で席の案内を待ち、席が決まってからカウンターで注文と支払いをする順番を示す図
短い案内でも、何を先にするかが分かる順番にします。

「予約不要」という日本語も、そのまま訳す前に意味を確認します。予約しなくても利用できる店と、予約自体を受けていない店では、できることが違います。H06は後者です。英語では、当日の来店を歓迎する言葉と、予約を受けていない条件を両方示します。

また、英語メニューを用意することと、いつでも英語で電話応対できることは分けます。H06は写真付きの英語メニューを店頭に用意する設定ですが、英語での電話応対を常時案内する体制ではありません。ページには実際に使える案内を載せ、対応できる範囲をスタッフにも共有します。

案内原票に、掲載する場所と確認する担当を添える

次の表は、H06の案内を制作会社へ渡すための記入例です。翻訳前の日本語、使う写真、変更するページを同じ行へまとめています。日本語版のページがすでにある場合も、原票と照らして古い案内を修正してから、英語版を用意します。

案内する項目 H06の条件と、修正する場所
営業日・時間 水曜定休。通常10:00〜17:00、注文16:30終了。日本語の来店案内と英語のVisitページへ分けて記載。店長が営業予定を確認する。
注文方法 入口で席案内を待つ。席決定後にカウンターで注文・支払い。飲み物はスタッフが席へ運ぶ。両言語の来店案内と店頭メニューに反映し、接客担当が確認する。
支払方法 日本円の現金のみ。クレジットカード・電子決済の利用を案内しない。来店前に読める位置へ置き、レジ担当が現状を確認する。
予約 席予約は受け付けず、来店順に案内。予約不要という短い表示だけにせず、予約を受けないことも両言語で記載。店長が確認する。
店舗入口 通りに面した木枠の扉。店名、住所、地図、同じ扉の写真を日英でそろえる。脇の通用口を来店先にしない。現地を知るスタッフが確認する。
必要な機能 英語Visitページと日英の切替リンク、日付を指定した変更案内を用意。英語の予約フォームや自動注文機能は、この例の営業案内に含めない。
更新担当 店長が営業条件を決定。英語を確認する方が意味を照合し、Web担当が両言語へ反映。公開した画面と店頭掲示を接客担当が確認する。

住所や店名は、英語らしく見せるために別の名前へ置き換えず、店の看板や地図で使っている表記と対応させます。英字表記を使う場合も、日本語の店名が分かる写真を添えれば、入口の前で確かめる手がかりになります。地図の行き先も、両言語で同じ店舗にそろえます。

原票へ「確認中」と書く項目があっても構いません。ただし、カード利用が未確認だからとカードのマークを先に置くなど、画面だけで利用可能に見せないことが大切です。確認者と確認する日を決め、初回の公開案へ入れる内容を確定させます。

短い英語でも、時刻・順番・予約の意味を残す

H06の営業時間は、“Open 10:00–17:00. Last orders at 16:30. Closed on Wednesdays.”と分けて伝えられます。日本語の「L.O.」だけを残すより、注文を受ける最後の時刻だと読める言葉にします。17時まで営業していることから、16時45分に新しい注文ができるとは受け取られないようにします。

予約は、“Walk-in guests are welcome. We do not take reservations.”という案内にできます。「予約しなくてもよい」だけでなく「予約は受けていない」を残した例です。歓迎する語調を保ちながら、電話や問い合わせで席を確保できると期待させない文章にします。

注文の順番は、“Please wait at the entrance to be seated. Once you have a table, please order and pay at the counter.”と伝えます。ここでは、席の案内が先、その後にカウンターで注文と支払いという順序を保っています。英語だけ読んだ方が、入店してすぐ列に並ぶ案内になっていないかを確かめます。

支払いは、“Cash only (Japanese yen).”と明示できます。現金という条件だけでなく、使える通貨も確認したうえで書きます。店頭の会計時だけでなく、来店案内の中にも置くと、支払いの準備をしてから立ち寄れます。

翻訳を確認する方には、英文を日本語へ読み戻すだけでなく、「16時45分に注文できるか」「電話で席を予約できるか」「最初にどこで待つか」を答えてもらいます。H06の答えは、注文できない、予約は受けない、入口で席案内を待つ、です。この答えが原票と一致するかを確認します。

料理名やお店の思いを足す場合も、営業時間や利用方法が長い紹介の下に埋もれないようにします。外国語の文章を大きな画像にして一枚へ詰めるより、必要な言葉をページの文字として置き、注文の順番だけを小さな図で補うと読み進めやすくなります。

一日だけの時間変更を、両言語の来店案内へ反映する

H06が2026年10月15日木曜だけ、閉店を15時、注文終了を14時30分へ早めるとします。通常の水曜定休は変えず、16日金曜は通常どおりです。日本語のお知らせだけを更新し、英語のVisitページに17時閉店が残らないよう、日付別の変更を両方で案内します。

英文例は、“On 15 October 2026, we close at 15:00. Last orders are at 14:30. Regular hours resume on 16 October.”です。日と月を数字だけで並べず、月名を使って対象日を伝えています。「本日は早く閉店します」だけでは、翌日に読んだ方が判断できないため、変更する日を残します。

10月15日の注文終了14時30分・閉店15時という同じ変更を、日本語と英語の来店案内へ反映する図
閉店と注文終了の両方を、同じ対象日でそろえます。

原票には、店長が変更を決めた日、英語の確認が済んだ日、各ページへ反映した日を分けて残します。日本語を更新しただけで英語も完了にしません。今回のように時刻が変わる案内は、短い英文まで事前に確認しておくと、店頭掲示も含めてそろえやすくなります。

急な変更で詳しい翻訳が間に合わない場合は、まず対象日と閉店・注文終了時刻を伝える短い案内を確認して掲載する方法を用意します。古い通常時刻だけを残したまま、更新日だけ新しくする対応では、その日に来る方の判断は助けられません。

16日には、日付別の変更が通常の案内を覆い続けていないかを確認します。過去のお知らせとして残す場合は、15日の記録だと分かる位置へ移します。日英のページを別々に更新する運用でも、同じ原票の行を見て、片方だけ前日の表示になっていないかを確かめます。

翻訳原稿と、ページ・切替・更新の改修を分けて依頼する

H06では、日本語の来店案内を整理し、対応する英語のVisitページを一つ用意する案から始められます。営業時間、注文、支払、予約、入口と、その日の変更を同じページ内で読めるようにします。お店の歴史や日々の記事の翻訳は、初回の来店判断に必要な範囲を整えてから検討できます。

ページの文字を翻訳する仕事と、英語ページを追加して行き来できるようにする仕事は分けて相談します。Googleの多言語サイトの案内でも、言語ごとのURLと、利用者が選べる切替リンクが示されています。H06では、日本語の来店案内から英語へ切り替えても、同じ店の利用方法を読める形を依頼します。

英語版から日本語に戻すたびにトップへ移ると、営業時間を探し直すことになります。切替先のページ、地図を開いた後の戻り先、入口写真の説明まで確認範囲に入れます。まだ訳していないページへのリンクは、日本語のページだと分かるようにし、英語のメニューだけで全サイトを読めるように見せない構成にします。

時刻や店休日を自社で直すなら、日本語の原票を変えた後、英語版の未更新箇所が分かる管理方法も相談できます。自動翻訳を付ければ意味の確認まで済むわけではありません。少ないページを手動で更新する案と、変更箇所を管理画面で確認できる仕組みを加える案を、担当者と更新頻度に合わせて選びます。

H06は予約を受けない店なので、英語版を作ることを理由に予約フォームを新設しません。既存の問い合わせ先を残す場合も、予約受付と誤認されるボタン名を見直します。将来予約を始めるなら、受付方法や席の管理を決めたうえで、営業案内の翻訳とは別の改修として扱えます。

Bämのコーポレートサイト制作の案内では、資料を基にしたページ構成・原稿整理と、多言語対応などの追加作業を分けてご案内しています。相談時は原票、現在のページ、入口写真、店頭メニューをそろえ、翻訳文を確認する方と公開後の更新担当もお伝えください。

外国語の営業案内から始めるか、言語切替や更新方法まで整えるか迷われたら、枚方市のホームページ制作・改善のご案内をご覧ください。お店で使っている案内と原票を基に、最初に用意するページと改修範囲を一緒に整理できます。

店長が営業条件を確認し、英語の意味を確認してから日英の画面と店頭掲示をそろえる流れ
内容の決定、翻訳の確認、画面への反映を分けて確認します。

最後は、英語のVisitページだけを開いて、通常日の16時45分と、10月15日の14時45分に注文を考える二つの場面を読みます。どちらも閉店前ですが、新しい注文の受付は終わっています。店の前に着いたときは、同じ木枠の扉と、席案内を待つ順番が分かるかも確認します。

公開後は、追加で聞かれた質問を原票へ戻し、説明が足りない項目を見直します。訳す言葉を増やす前に、読んだ方が来店の予定を立て、店頭でも迷わず過ごせるかを確かめることが、次の改善につながります。

参考資料