ホームページのリニューアルに合わせて、技術紹介の文章やPDFを新しくしたい。そう考えたとき、「今の資料を一式渡せば、必要なものを引き継げるだろうか」と気になることはありませんか。営業でお送りしている資料と、ホームページから開く資料が別々に更新されている場合は、ファイルを集めた後に内容をそろえる作業も必要です。

最初に用意したいのは、技術ページと関連するPDFを結び付け、現在のURL、採用する版、公開先、確認する方をまとめた移行表です。URLを変える作業と、資料の中身を改訂する作業を分けておくと、制作会社へ渡す内容が具体的になります。

東大阪市で町工場を営んでいる方や、技術資料の更新を担当されている方へ、一件の加工案内を例に、引き継ぐ資料の選び方から公開後の確認までをご紹介します。

技術を探して訪れた方が、今の資料へたどり着けるようにする

東大阪市は、製造業・モノづくり企業を探す案内で、企業検索、技術紹介、マッチング、工場見学などを紹介しています。自社のホームページを見直すときも、サイト内のメニューに加えて、企業紹介や営業資料から訪れる方の入口を確かめておきたいところです。

たとえば、以前お渡しした会社案内のQRコードが技術ページを指していれば、その紙はリニューアル後も使われるかもしれません。ページの場所を変える場合は、古い入口から同じ加工の説明へ案内できるようにします。別のお取引先がPDFのURLを保存しているなら、ページを経由せず資料だけを開く場合もあります。

そこで、営業でよく案内する加工を一つ選び、技術ページ、そこから開くPDF、PDFに載せた相談先を順にたどってみましょう。「現在どこで配っているか」まで分かると、制作会社も、画面上のリンク以外に確認する場所を見つけやすくなります。

市の案内に自社が掲載されている場合は、その掲載先も移行表へ追記します。外部の紹介文やリンクを自社で変更できないときは、管理している方への連絡を営業担当の作業として残します。新しいURLを決めただけで、社外の案内まで更新されたことにはなりません。

公開する資料を選び、内容の確認とファイルの受取りを分ける

技術資料のフォルダには、配布中のPDF、修正途中の原稿、過去の図面、撮影したままの写真が一緒に入っていることがあります。まずは「公開に使うもの」「社内で参照するもの」「確認が済んでいないもの」に分けると、渡す資料を選びやすくなります。

公開に使うPDFは、ファイル名だけで判断せず、中を開いて資料名、版、連絡先を確認します。設備の写真や加工条件は、現場で確認できる方に、現在も説明として使えるかを見てもらいます。パソコン上の更新日時が新しくても、その日に技術的な内容を確認したとは限らないため、内容を確認した日を別に残します。

お客様からお預かりした図面や、社内用の加工手順書は、公開用資料とは別に管理します。ページの説明に必要な部分がある場合も、掲載できる情報を選んで原稿へ反映します。制作の参考に共有することと、ホームページへ掲載することを、受渡し時のメモで区別しておくと安心です。

確認できない加工条件や写真は、担当者と確認日を決めて保留にします。「現場確認待ちの寸法を、以前の資料からそのまま採用する」といった進め方を避けるためです。公開日までに確認が難しい場合は、確認済みの説明で成立する構成にできるか、該当部分の公開を後にするかを相談します。

PDFだけでなく、編集できる元の文書や写真の原本があるかも確かめます。元の文書があれば修正できる場合と、PDFから図表を作り直す場合では、必要な作業が変わります。見つからないものは「原本を捜索中」と記して渡せば、制作会社と代わりの進め方を検討できます。

技術資料の移行表を、一組のページとPDFで埋める

ここからは、切削加工を紹介する町工場の架空例です。技術ページを新しい構成へ移し、配布している加工案内PDFをR1からR2へ改訂します。変更するのは相談の案内で、従来の「図面をメールでお送りください」を、「まず加工相談フォームで資料の有無をお知らせください。担当者が受渡し方法をご案内します」へそろえる計画です。

この会社では、PDFの配布URLを「その時点の最新版を受け取る場所」として使っています。過去の仕様を固定して示すURLではありません。図面の受渡しには既存の方法を使い、フォームに新しい添付機能は設けない前提で整理します。

対象 現行URL・版・引継ぎ先・確認担当
T01
技術ページ
現行:/tech/cutting.html
内容:R2に合わせ、相談の順番を更新。
引継ぎ先:/technology/cutting/。旧URLから直接案内。
確認:現場責任者が加工説明、営業担当が相談の案内。
D01
加工案内PDF
現行:/files/cutting-guide.pdf
版:R1からR2へ改訂。旧版は社内保管。
引継ぎ先:同じ配布URLでR2を公開。PDF内の相談リンクも確認。
確認:営業担当がR2の原稿と配布先、現場責任者が技術記述。
Q01
品質ページ
現行:/quality/
内容:確認済みの説明を継続し、相談案内のみ更新。
引継ぎ先:URLを維持。関連リンクを新しい技術ページへ変更。
確認:品質担当が説明、営業担当が相談の案内。

表のURLは同一ドメイン内の場所を示す記入例です。実際に渡す表には、ドメインを含むURLと、PDFの元データの保管先を記入します。T01とD01を関連する資料として結び付け、同じ相談方法を説明していることを確認します。移行を実装する制作会社の担当者と、自社で最終確認する方の氏名も追記します。

この三行は、全サイトの調査結果ではありません。ほかの加工案内や旧PDF、関連写真が見つかったら行を増やします。一組を先に埋めると、「ページは受け取ったが、そこから開くPDFがない」といった不足を、ほかの資料でも探しやすくなります。

技術ページはURLを移し、加工案内PDFは配布URLを保ってR1からR2へ改訂する図

URLを引き継ぐ作業と、R2へ改訂する作業をそろえる

T01では、古い技術ページから新しい技術ページへ直接案内する設定を制作会社へ依頼します。恒久的に場所が変わる例として、301リダイレクトを想定します。加工内容を探して来た方が、移転先でもその説明を読めるようにするためです。トップページへまとめて送るだけでは、探し直していただくことになります。

Googleのサイト移行ガイドも、旧URLと新URLの対応を決め、関連する移転先へ恒久的に案内することや、内部リンクを更新することを説明しています。表の行き先をもとに、技術ページ、品質ページ、メニューなどのリンクを新URLへそろえます。

D01は、URLの移転ではなく、配布する中身の変更です。R2の表紙または分かりやすい場所に版と改訂日を記し、技術ページのダウンロード案内にも同じ版を表示します。R1の原本と配布済みファイルは社内で保管し、誰がどの内容から変更したかを確認できるようにします。

過去の版を指定して参照してもらう資料では、同じ方法をそのまま当てはめられません。版を固定したファイルを残す必要があるかを確認し、通常の技術ページから現在の案内へ進める構成を検討します。最新版の配布先と、過去の仕様を確認するための保存先は、役割が違うためです。

同じURLで差し替える場合は、配信側やブラウザーに保存された内容が表示されることもあります。制作会社には、HTTPキャッシュの仕組みを踏まえた配信設定と更新後の確認も相談します。リンクの文字が「R2」になっただけで完了にせず、公開先からPDFを取り直し、資料内の版と相談リンクを確かめます。

お取引先が以前ダウンロードしたファイルの中身は、サイトを更新しても書き換わりません。改訂したことをお伝えする必要がある場合は、営業担当から変更点と現在の入手先を案内します。以後の資料にも、保存した版を確かめ、最新の案内を確認できる入口を添えておくと親切です。

引き渡した後の変更を、新しいページにも反映する

リニューアルの制作中も、営業案内や設備情報の更新が続く場合があります。受け渡したR2を基準に制作している間に、自社側だけで新しい原稿へ進むと、公開時に古い説明へ戻ってしまうことがあります。引渡し時に「この版を制作に使う」と確認し、その後の変更を同じ表へ追記する窓口を決めます。

たとえば、R2を渡した後に、相談フォームの選択肢を変えたいという要望が出たとします。変更依頼には「D01の相談案内とT01の本文に影響」「営業担当が文言を確認」「フォーム改修は制作会社が確認」と書きます。採用前の案を確定資料へ混ぜず、対応するか、今回の公開後に回すかを先に決めます。

採用してR3とするなら、PDFだけを追加で渡すのではなく、技術ページの説明、ダウンロード欄の版、フォームの選択肢までそろえて再確認します。R2で行った確認は、変更した箇所についてやり直します。担当者同士の連絡が済んだことと、公開予定の画面へ反映されたことを別々に記録するのがポイントです。

公開直前は、現行サイトの内容と、制作側が受け取った版をもう一度照合します。未連絡の差し替えが見つかった場合は、どちらが正しいかを確認してから反映します。短い期間だけ更新をまとめて受け付ける方法もありますが、急ぎの訂正を誰へ伝えるかまで決めておくと、日々の仕事を進めながら調整できます。

追加変更を採用してR3とする場合、PDF・技術ページ・フォームをそろえて再確認する図

制作会社へ頼む内容を、移行表から具体化する

今回の例で依頼するのは、技術ページの移転、関連ページの文章とリンクの変更、PDFの改訂・設置、旧URLからの案内、公開前後の確認です。見積もりでは「資料移行一式」の中身を、この作業ごとに確認すると、自社で用意するものも分かります。

自社では、技術的な記述の正しさ、公開できる写真、採用する版、相談を受けた後の対応を決めます。制作会社には、文章の整理や画面への反映、URLの設定、資料を開いた後の動作確認を相談します。PDFの編集まで依頼する場合は、元データの形式と図表の量を渡し、修正・再制作の範囲を確認します。

フォームの案内文だけを直す作業と、新しい入力欄や添付機能を作る作業は分けて考えます。この例のR2では既存の受渡し方法を使うため、添付機能の追加を前提にしません。追加変更で入力欄を変える場合には、必要な入力、担当者への通知、確認方法まで見積もりへ含めてもらいます。

Bämのコーポレートサイト制作では、資料からの原稿整理やページ構成、公開前の表示・フォーム確認を案内しています。移す情報量や特別な機能によって作業が変わるため、技術資料の移行表と元データをもとに、PDFの編集を含めてどこまで依頼するかをご相談いただけます。

現在の資料を新しいホームページへどう組み込むか迷われたら、東大阪市のホームページ制作・改善のご案内をご覧ください。技術ページのURL、配布しているPDF、変更したい箇所、社内で確認する方が分かるメモをお持ちいただくと、移行と改訂の範囲を一緒に整理できます。

公開後は、以前の入口から資料と相談先を確かめる

新しいページの見た目を確認したら、移行表に記した旧URLからも開いてみます。T01は以前の会社案内のQRコードから新しい加工説明へ到達するか、Q01は同じURLで品質の説明を読めるかを確認します。制作会社には転送先や応答の確認を依頼し、自社では説明が現在の仕事に合っているかを見ます。

D01は、新ページのダウンロードボタンと、営業メールに残したPDFのURLの両方から開きます。どちらからも採用した版を受け取れ、PDF内の相談リンクから予定したフォームへ進めることが確認の目安です。R3を採用した場合は、表と確認項目もR3へ更新してから照合します。

以前のQRコードと営業メールから、技術ページ・採用版のPDF・相談フォームをたどって確認する図

スマートフォンでは、PDFの図や注記を必要な大きさで読めるか、リンクを押せるかも確かめます。フォームを変更した場合は、テストだと分かる内容で送信し、担当者に必要な情報が届くところまで確認します。ページが表示されたという結果だけでは、相談の受付まで確かめたことにはなりません。

見つかった問題は、対象の記号、開いた入口、期待した版、実際に見えた内容を残して修正につなげます。「PDFが古い」だけでなく、「営業メールのURLから開くとR1だった」と分かれば、確認する場所が絞れます。修正後も同じ入口から試し、結果と確認日を追記します。

引継ぎの最後には、次の改訂を決める方、ファイルを差し替える方、確認する日を決めて移行表を保管します。技術ページとPDFが一組で管理されていれば、設備や受付方法が変わったときも、関連する説明を一緒に更新できます。まずは今よくお渡ししている一つの資料から、ページとのつながりを確かめてみてください。

参考資料