
会社サイトの公開時には見栄えよく並んでいた制作実績が、追加するたびに説明の長さや情報の順番がばらばらになることがあります。担当者が毎回レイアウトを考える必要があったり、社名を公開できない案件で入力が止まったりすると、更新も続けにくくなります。
公開前に決めたいのは、実績を見る人が比較する情報と、それを無理なく追加するための入力項目です。どの案件も同じ長さにそろえるのではなく、分類や概要など共通して使う情報と、その仕事ならではの説明を分けて設計します。
一覧で選ぶための情報と、詳細で読む情報を分ける
実績一覧では、自分が頼みたい仕事に近いものを見つけられることが大切です。タイトル、仕事の種類、代表画像、短い概要などから、詳細を開く前に何の実績か分かるようにします。
一方、詳細ページでは、依頼の背景、制作した内容、工夫したことなどを説明できます。この二つを一つの長い本文だけでまかなおうとすると、一覧に必要な説明が冒頭にない、短く抜き出す位置が案件ごとに違う、といった問題が起きます。
たとえば展示パネルと会社案内冊子を制作する架空の会社なら、発注者はまず制作物の種類から実績を探すかもしれません。この場合は「展示パネル」「会社案内冊子」を分類の候補にし、案件ごとの目的や工夫は詳細で読める形にします。分類は社内の担当部署名より、見に来る人が探す言葉から考えます。
同じ情報を使い回す項目と、自由に書く本文を決める
先ほどの会社が更新できるようにする例です。すべての会社へ同じ項目を求める表ではなく、入力した情報をどこで使うかを制作時に相談するための整理です。
| 入力する情報 | 使う場所 | 決めておくこと |
|---|---|---|
| 実績タイトル | 一覧と詳細の見出し | 社名なしでも仕事が分かる名前にする |
| 制作物の種類 | 分類表示や分類別一覧 | 既存の選択肢から選ぶ |
| 短い概要 | 一覧の説明 | 何を目的に何を制作したかを書く |
| 依頼の背景・制作内容 | 詳細本文 | 案件に応じて説明や画像を加える |
| 掲載可能な社名・写真 | 詳細や代表画像 | 出せない場合の表示も用意する |
同じ分類名を本文へ毎回手入力するより、選択式にすると表記をそろえやすくなります。反対に、案件ごとに事情が違う工夫の説明まで細かい選択肢へ押し込むと、伝えたい内容が抜けることがあります。共通項目と自由な本文の役割を分けます。
WordPressの公式資料では、投稿に紐づく追加情報と、その管理・入力・表示の仕組みが説明されています。また、分類の公式資料は、情報をグループ化する仕組みを扱っています。制作会社には「どんな欄が欲しいか」だけでなく、「その情報を一覧や詳細のどこへ出したいか」も伝えると、必要な設計を相談しやすくなります。
非公開の社名や、写真が少ない案件も試す
公開用の社名を必須にすると、名前を出せない実績を追加できなくなる場合があります。案件名の書き方を決め、社名を掲載しない場合は見出しやラベルも自然に省けるようにします。「非公開」という文字を毎回大きく出すより、制作物や目的で内容が分かる表示を検討できます。
たとえば仮例の会社なら、社名の代わりに「採用説明会で事業を伝える展示パネル」のように、公開してよい仕事の内容をタイトルにする方法があります。具体的な依頼主を推測できる情報が残らないかも、掲載範囲を確認する段階で見ます。
写真についても、全案件で同じ枚数がそろうとは限りません。代表画像がない場合の一覧表示や、画像一枚でも成立する詳細を先に確認します。関係のない制作物の写真を埋め合わせに使い、実物だと受け取られる状態にしないようにします。説明用の画像を使うなら、その違いが分かる表記にします。
「任意入力」にしただけでは、空欄の見出しや大きな余白が残る場合があります。何も入れなかったときの公開画面まで見て、表示しない箇所を決めます。
実績が増えたときの探し方と、日付の意味をそろえる
分類は、将来の可能性をすべて並べるより、現状の仕事と発注者の探し方に必要なものから始めます。「展示パネル」と「展示会」のように制作物と利用場面が混ざると、追加する人も選びにくくなります。両方で探す必要があるなら、分類の役割を分けるか、どちらを優先するかを相談します。
細かな絞り込みが必要かどうかは、実績の数だけでなく、探す条件によって変わります。WordPressへ分類を登録することと、複数条件で絞れる画面を作ることは別の作業です。最初から複雑な検索を前提にせず、分類別の一覧で足りるかも含めて決めます。
並び順に使う日付も確認します。記事を公開した日と制作を終えた日は同じとは限りません。以前の案件を後から載せるなら、「新着」は新しく掲載したものを指すのか、新しく完成した仕事を指すのかを決めます。制作年月を見せたい場合は、記事の公開日とは別に入力する設計が必要になることがあります。
公開前に、更新担当者が一件追加してみる
入力項目の一覧を確認するだけでなく、実際の担当者が案件資料から一件追加してみます。さらに、社名なし、写真が少ない、タイトルが長いなど、掲載予定の中で条件が違う案件も試すと、困る箇所が見つかります。
確認するのは、入力できたかだけではありません。一覧の概要が途中で不自然に切れないか、空欄の項目が残らないか、選んだ分類から実績へたどれるかを公開前の確認画面で見ます。スマートフォンでタイトルや画像を見たときにも、仕事の内容が伝わるかを確かめます。
修正が必要なら、どの欄へ何を書くかを説明するだけで解決するのか、入力欄や表示の変更が必要なのかを分けます。以後の担当者が迷わないよう、確認できた入力例を一つ残しておくと、更新時の手がかりになります。
Bämのコーポレートサイト制作では、原稿や画面と合わせて、WordPressで更新する実績の内容を整理します。今ある案件資料と、今後どんな仕事を紹介したいかを伺い、必要な入力項目と見せ方を相談します。
参考資料
資料確認日:2026年9月21日。制作会社と入力項目の例は説明用の仮例です。利用するテーマや設定により、必要な実装・変更範囲は異なります。
