ホームページのお客様の声|掲載方法・書き方と同意確認の手順
ホームページへ載せる「お客様の声」は、事業者が良い文章を考えて、お客様の名前だけ借りるものではありません。
実際に利用した人へお願いし、答えやすい質問で話を聞き、意味を変えない範囲で整えます。掲載する文章・名前・写真・掲載先は、公開前に本人と確認します。
この記事では、まだ声が1件もない場合を含めて、集め方から公開後の修正までを順番に整理します。
最初に結論:5つの手順を分ける
- 何を判断してもらう声なのか決める
- 断っても不利益がない形でお願いする
- 感想を誘導しない質問で聞く
- 本人の意味を変えずに読みやすく整える
- 文章・名前・写真・掲載場所を本人に確認してから公開する
まだお客様の声がない時は、架空の感想を作る必要はありません。先に質問票と非公開の掲載テンプレートを用意し、実際の利用者へ無理なくお願いできる状態から始めます。
1. 何を判断してもらう声なのか決める
「評判が良い会社だと思ってもらう」だけでは、集める内容が曖昧になります。先に、読む人が何を判断するための声かを1つ決めます。
| 読む人の迷い | 聞きたい内容 |
|---|---|
| 自分と同じ悩みに対応できるか | 依頼前に困っていたこと |
| 相談しやすいか | 最初の相談で感じたこと |
| 進め方が合うか | 打ち合わせや確認の様子 |
| 何が変わったか | 利用後に本人が感じた変化 |
| どんな人に合いそうか | 本人の言葉によるおすすめ対象 |
成果の数字を載せる場合は、誰が、どの期間を、どの方法で確認した数字かを整理し、その結果が出た条件や前提も示します。1件の結果を、誰にでも同じように出る結果として一般化しません。確かめられない数字は、見栄えのために加えません。
2. 断っても不利益がない形でお願いする
良い評価を書くことを条件にしたり、その場で回答を迫ったりしません。サービス提供後など、体験を振り返れる時期に、掲載目的と選べる公開範囲を先に伝えます。
依頼文の例
今後ホームページで、実際にご利用いただいた方の体験を紹介したいと考えています。よろしければ、5つほどの質問にご回答いただけないでしょうか。回答しない場合や、掲載を希望しない場合も不利益はありません。文章は読みやすく整えた後、公開前に全文と掲載範囲をご確認いただきます。匿名・業種のみ・写真なしも選べます。
この例文はそのまま送る決まりではありません。業種、関係性、サービス内容に合わせて短くします。
3. 感想を誘導しない質問で聞く
「満足した点を教えてください」だけだと、良い話だけを求めているように見えます。利用前、選んだ理由、進行中、利用後の順に、事実と思ったことを本人の言葉で聞きます。
基本の質問票
- 依頼・購入前は、どのようなことで困っていましたか。
- 比較した方法や会社がある中で、何を見て選びましたか。
- 相談や利用の途中で、分かりやすかった点・迷った点はありましたか。
- 利用後、仕事や気持ち、行動にどのような変化がありましたか。
- これから検討する人へ伝えるとしたら、どのような人に合いそうですか。
- 改善してほしい点や、事前に知りたかった点があれば教えてください。
すべてに答えてもらう必要はありません。1件の声から一部を紹介する場合も、話の文脈や注意点を損なわず、都合の良い評価であることだけを理由に選びません。
お客様の声の書き方テンプレート
聞き取った内容は、本人の言葉を中心に、次の順で整理すると読み手が状況を追いやすくなります。全部を埋める必要はありません。
- 属性:公開できる範囲の業種や立場
- 悩み:依頼前に困っていたこと
- 選定理由:何を見て選んだか
- 過程:相談や利用中に感じたこと
- 変化:利用後に本人が感じた変化
- 対象:どのような人に合いそうか
短い回答を整える例
聞き取りメモ
何を載せればいいか分からなかった。話を聞いて整理してくれて安心した。自分だけでは決められなかったと思う。
掲載前に本人へ確認する文章
ホームページに何を載せればよいか分からず困っていました。相談で話を聞いてもらい、必要な内容を一緒に整理できたことで安心して進められました。自分だけでは決めにくかった部分まで相談できたのが良かったです。
これは説明用の架空例です。実在するお客様の声として掲載する文章ではありません。実際の掲載文は、本人が話した内容から作り、公開前に全文を確認してもらいます。
4. 本人の意味を変えずに読みやすく整える
話し言葉を短くしたり、重複をまとめたりする編集はできます。ただし、本人が言っていない効果を足したり、迷った点を削って「最初から大満足だった」ように変えたりしません。
整えてよいこと
- 「ええと」など内容に関係しない言葉を省く
- 同じ話を1つにまとめる
- 長い文章を段落や見出しに分ける
- 商品名や時期など、本人と確認できた事実を補う
- 個人や取引先が特定される不要な情報を伏せる
してはいけない編集
- 良い点だけを残して、注意点や迷いを消す
- 本人が使っていない強い言葉へ置き換える
- 売上、問い合わせ、時間短縮などの数字を足す
- 複数人の回答を1人の声として合成する
- 実際にはない体験や成果を作る
本人が掲載文を確認した場合でも、実際の体験と異なる内容や、事実より強い成果表現には変えません。
消費者庁のステルスマーケティングQ&Aでは、アンケートから好意的な評価だけを選ぶ場合や、良い点だけを抜き出す場合は、事業者の表示に当たり得ると説明されています。自社が選び、編集して掲載していることが分かる形にし、元の話の文脈を損なう抜粋を避けます。業種や表示方法によって別の対応が必要な場合は、専門家へ確認してください。
5. 公開前に本人へ確認する
確認は「この内容で大丈夫ですか」だけで終わらせず、項目を分けます。
| 確認項目 | 選べる例 |
|---|---|
| 掲載文章 | 全文を確認、直したい箇所を返信 |
| 名前 | 実名、名字のみ、イニシャル、匿名 |
| 所属 | 会社名、業種のみ、掲載なし |
| 写真 | 顔写真、仕事風景、商品だけ、写真なし |
| ロゴ | 掲載する、掲載しない |
| 成果数値 | 根拠と期間を確認して掲載、掲載しない |
| 掲載場所 | ホームページ、SNS、パンフレットなど |
| 掲載期間 | 期限なし、期間指定、定期確認 |
| 公開後 | 修正・取り下げの連絡先 |
| 謝礼や提供 | ある場合は内容と表示方法を確認 |
個人を識別できる写真などを公開サイトへ載せる時は、安全な実務として、どの写真をどのページや媒体へ載せるかを示し、本人の明確な同意を得てから掲載します。会社名やロゴは、使用できる媒体と期間を権利者へ確認します。個人情報保護委員会のFAQも、返事がないことだけを一律に同意とみなす考え方は適切でないと示しています。確認依頼に返事がない場合は公開しません。
承諾記録の例
掲載文章:確認済み
名前:名字のみ
所属:業種のみ
写真:掲載なし
掲載先:Bäm公式ホームページ
SNS・広告への再利用:今回はしない
公開後の修正窓口:○○
確認日:○年○月○日
書面でなければならないと一律に決めるのではなく、後から双方が確認できる方法で残します。業種や内容によって別の確認が必要な場合は、専門家へ相談してください。
声がまだ0件なら、掲載欄だけ先に作らない
空の「お客様の声」欄を公開したり、説明用の架空例を本物の感想のように見せたりする必要はありません。先に次を非公開で整えます。
- サービスの進め方
- 初回相談で聞くこと
- よくある質問
- 制作・提供範囲
- 誰に向いているか、向いていないか
- お客様へお願いする質問票と承諾記録
実際の声が集まったら、短い声はサービスページへ、背景まで伝える内容は1件ずつ事例ページへ追加します。
相談前に何を準備すればよいか迷う場合は、ホームページ制作の初回相談で何を聞かれるかと、掲載素材の決め方も参考にしてください。
短い声と詳しい事例ページを使い分ける
サービスページの短い声
- 1つの迷いと1つの体験に絞る
- 本人の属性は必要な範囲だけ
- 詳しい内容がある場合は事例へつなぐ
詳しい事例ページ
- 相談前の状況
- 選んだ理由
- 相談や制作の過程
- 本人が感じた変化
- 合いそうな人
- 掲載できる範囲での写真や成果物
声の数より、読む人が「自分の場合も相談できそう」と判断できる情報があるかを優先します。
公開後に修正や取り下げを求められたら
連絡があったら、まず対象の文章・写真・掲載先を確認します。本人の意思や事実関係の確認に時間が必要な場合は、該当部分を一時的に非公開にするかを判断します。修正内容を本人と確認し、再掲載する場合も公開範囲をもう一度確かめます。
公開後の連絡先を承諾記録へ残しておくと、誰が対応すればよいか分からない状態を避けられます。
よくある質問
文章が短くても掲載できますか
短くても、どのような状況で何を感じたかが分かれば使えます。足りない部分を事業者が創作せず、必要なら追加質問をします。
誤字や話し言葉は直せますか
本人の意味を変えない範囲で読みやすく整え、公開前に全文を確認してもらいます。
匿名でも意味がありますか
匿名でも、業種、相談前の状況、選んだ理由など、本人が公開できる範囲の背景があると判断材料になります。特定につながる情報は無理に加えません。
良い声だけを載せてもよいですか
好意的な評価だけを選ぶ場合や、良い点だけを抜き出す場合は、事業者の表示に当たり得ます。自社が選定・編集して掲載していることが分かる形にし、元の話の文脈や注意点を損なう抜粋を避けます。具体的な表示は業種や掲載方法により変わるため、必要に応じて専門家へ確認してください。
謝礼を渡してもよいですか
謝礼の有無だけで一律に判断できません。内容、条件、表示方法、業種によって扱いが変わります。良い評価を条件にしないこと、依頼や提供の事実を隠さないこと、業種ごとの表示ルールを確認することが大切です。
公開後に削除してほしいと言われたらどうしますか
対象の文章や写真を確認し、必要に応じて一時非公開にします。修正か取り下げかを本人と確認し、再掲載する場合も掲載範囲を改めて確かめます。
Google口コミやSNS投稿をそのまま載せてもよいですか
公開されている投稿でも、自社サイトや広告への転載が自由とは限りません。投稿者、媒体の利用条件、掲載範囲を確認し、スクリーンショットを無断で転載しないようにします。
何件くらいあれば掲載できますか
固定の必要件数はありません。1件でも、誰がどのような状況で何を感じたかが本人の公開可能な範囲で分かれば、判断材料になります。数を増やすために架空の声を作らないことを優先します。
Bämでは、声を作るのではなく、聞いて整えるところから相談できます
お客様へ何を聞けばよいか、どこまで載せてよいか、短い声と詳しい事例をどう分けるかが決まっていなくても大丈夫です。
Bämでは、質問票、聞き取りメモ、掲載文章、承諾確認、サービスページや事例への配置を一緒に整理します。まだ声が0件なら、無理に作らず、先にサービス説明や相談導線を整える方法も確認します。
回答メモだけある、既存の声をどこへ載せるか決まっていない、同意の取り方が不安という段階でも相談できます。回答メモ、既存の掲載文、掲載したいページのURLがあれば、そのままお送りください。何も揃っていない場合は、初回相談で必要な材料から一緒に確認します。