
ホームページを外国語にしたいとき、二つの見積りが同じ「翻訳費」と書いていても、納めるものが違う場合があります。一方は訳した文章のファイル、もう一方はその文章をページへ入れ、表示を確かめるところまでかもしれません。金額を比べる前に、翻訳原稿と公開画面のそれぞれを誰が完成させるかをそろえます。
翻訳する言葉と、ページを作る仕事を分ける
最初に対象言語とページを一覧にし、見出し、本文、ボタン、フォームの説明、画像の中の文字、ページ名など、どこまで翻訳するかを確かめます。翻訳担当が原稿を納めるだけなら、CMSへの入力、外国語ページの追加、言語切替、リンクの設定、公開前の表示確認は別の作業です。「全ページ翻訳」という言葉だけで、画面の完成まで含むと判断しません。
W3Cの翻訳時の文字量に関する資料は、翻訳後の文章が原文と同じ長さになるとは限らず、小さな固定幅の領域や図版に詰めた文字では表示に注意が必要だと説明しています。したがって、原稿を訳す作業と、ボタンや見出しの改行・高さを実際の画面で整える作業は分けて確認します。特定の言語なら必ず何文字増えると決めつける必要はありません。

同じ範囲で見積りを比べるための確認項目
依頼先には、翻訳量だけでなく次の作業の含み方を同じ条件で尋ねます。原稿の専門用語や固有名詞を誰が確認するか、訳文の修正回数と依頼方法、画像内文字の差し替え、スマートフォンとPCでの表示確認、リンクとフォームの送信確認、公開後に原文を直したときの更新先です。W3Cの国際化の要点でも、翻訳する図版の文字を別レイヤーにしておくことを勧めています。画像に文字が焼き込まれているなら、訳文を用意するだけでは画像の差し替えは終わりません。
ページの数も、原文ページ数だけで比べず、各言語で作るURL、既存ページからの切替、片方の言語だけ先に更新した場合の扱いを確認します。Google Search Centralの多言語サイトの案内は、言語ごとに異なるURLを使う方法や、各言語版へ行けるリンクの考え方を示しています。見積りには、今回その設定や確認が含まれるのかを明記してもらいます。検索向け設定まで必要かはサイトの構成に合わせて決めます。

納品物と修正の境界を、依頼前に確かめる
たとえば見積りAが訳文ファイルまで、見積りBが公開ページの確認までなら、そのまま合計額だけを比べられません。Aを選ぶ場合に画面へ入れる担当と費用を加え、Bでは言葉の専門的な確認を誰が担うかを確かめます。見積書に書かれていない仕事は、含まれるとも不要とも推測せず質問します。
原文が途中で変わると、訳し直す箇所と画面を直す箇所が生じます。着手時に原文を確定する時点、変更の連絡方法、追加費用の判断、公開後にどの言語を誰が更新するかを相談します。公開前の確認では、実際の外国語ページをスマートフォンとPCで開き、切替先、ボタン、画像内文字、フォームの案内をたどります。翻訳文が正しくても、画面の一部に旧文が残れば利用者には完成していません。
Bämの相見積りの相談では、見積りに含む仕事と自社で行う準備、追加になる条件を分けて確認します。多言語対応を検討する際も、対象ページ・言語・原稿・画像・公開画面の確認範囲をそろえてご相談ください。翻訳や専門的な監修がBämの標準制作料金に含まれるとは決めず、必要な場合は担当と費用を個別に確かめます。
参考資料
- W3C Internationalization:Text size in translation
- W3C Internationalization:Internationalization Quick Tips for the Web
- Google Search Central:多地域、多言語のサイトの管理
- Bäm:ホームページの相見積りで迷ったら
資料確認日:2026年9月26日。個別の見積書と翻訳担当の作業範囲は未提示のため、具体的な費用や含有項目は本文で断定していません。
