複数の拠点を持つ会社でホームページを見直すとき、「各拠点で更新できるようにしたい」というご希望はよく出てきます。ただ、全員がすべてのページを編集できるようにすると、別の拠点の情報や会社共通の案内まで変えてしまう心配が残ります。

リニューアル前には、本部が決める情報、拠点が原稿を作る情報、公開を確認する人を分けておくと、必要な更新機能を具体化できます。さらに、確認済みの原稿が後から直された場合に、どの内容をもう一度確認するかまで決めます。

吹田市で複数拠点のホームページを整えたい方へ、江坂と千里に拠点を持つ会社の例を使い、更新体制の分担表と制作前の確認方法をご紹介します。

拠点ごとの違いを残しながら、共通情報をそろえる

吹田市の市の特性を紹介するページでは、北部の住宅・学術研究などの機能と、南部の工業・商業などの産業機能が説明されています。2022年9月21日更新の資料で、地域ごとに異なる特色があることが示されています。

同じ市内の拠点でも、設備、利用できる時間、訪問方法、問い合わせ先まで同じとは限りません。全拠点のページを同じ文章でそろえる前に、会社として共通にする情報と、その場所で確認する情報を分けます。地域の特徴から利用者を決めつけず、自社の実際の提供内容を確かめることが大切です。

ここからは、江坂拠点と千里拠点で貸会議室を運営する会社の架空例です。全社共通の利用案内は本部が管理し、設備写真や一時的な開室時間の変更は各拠点で原稿を作ります。公開は、本部の確認を終えた内容を公開担当が反映する運用にします。

江坂拠点だけに設備点検がある場合、千里拠点の案内まで同時に変える必要はありません。一方、会社共通の利用案内を変える場合は、各拠点のページに古い説明が残らないよう、参照する元をそろえます。拠点単位と情報単位の両方で分けると、管理画面の設計を話し合いやすくなります。

本部が共通の利用案内を管理し、江坂と千里の各拠点が個別情報の原稿を作る関係図

更新体制の分担表は、情報の種類から作る

「江坂のページは江坂担当」という決め方だけでは、そのページに含まれる共通の利用案内まで担当者が変えられるのかが曖昧です。ページの中を情報ごとに分け、編集する人、事実を確かめる人、公開してよいと判断する人を整理します。

次の表は、二つの拠点のサイトを一つにまとめて管理するための記入例です。更新頻度には「月一回」のような周期だけでなく、何が起きたら直すかも書きます。

情報種別 編集者・承認者・更新のきっかけ
共通の利用案内 本部の運営担当が編集し、運営責任者が承認。条件変更時に更新し、各拠点から同じ案内を参照する。
拠点の設備・写真 該当拠点の担当者が原稿を作り、拠点責任者が現状を確認。本部の公開確認を経て反映。設備変更・写真差替え時に見直す。
一時的な開室時間 該当拠点が対象日・開始時刻・終了時刻・理由を記入。本部の運営責任者が承認し、公開担当が反映。予定変更時と対象日の終了後に確認する。
問い合わせ先 拠点が連絡先の変更を申請し、本部が案内先と受信担当を確認。異動・窓口変更時に表示と実際の連絡方法をそろえる。
編集する人の変更 本部が担当拠点と必要操作を決め、サイト管理担当へ権限変更を依頼。着任・異動・担当終了時に確認する。

同じ方が編集と承認を兼ねる場合も、表には両方の役割を残します。誰かを増やすための表ではなく、何を確認してから次へ進むかを共有するための表です。担当者が休みのときの代行者も、役割に対応させて決めます。

ここでいう更新は、営業時間や写真などの内容を変える作業です。サイトの仕組みや設定を変更する作業とは分けて考えます。拠点担当が日常情報を直すために、サイト全体の設定まで触れる必要があるかを確認します。

「担当拠点だけを編集する」を操作で確かめる

WordPressの公式の役割と権限の説明では、編集者は他の利用者が作成した投稿も管理・公開できる役割とされています。したがって、拠点担当へ「編集者」を割り当てるだけで、その拠点のページに操作範囲が限定されるわけではありません。

制作会社には、役割名ではなく必要な操作を伝えます。江坂担当は江坂の設備写真と開室案内の原稿を編集できる、千里の原稿と共通利用案内は変更できない、公開は本部側が行う、といった形です。複数の担当者が同じ拠点を受け持つ場合も、作成者本人の投稿だけでは足りるかを確認します。

公開済みページを直す場合は、修正途中の内容をそのまま表示せず、確認用の変更案として保存できるかも要件にします。「新しいお知らせを下書きできる」ことと、「公開済みの拠点ページを確認待ちのまま直せる」ことは別に確かめます。採用する仕組みで、どちらが実現できるかを見てもらいます。

この範囲分けは、ページの作り方や追加する機能によって変わります。標準の役割だけで希望の承認手順が完成すると思い込まず、担当者用の確認アカウントで試します。編集画面の入口を隠すだけでなく、別拠点のページを直接開いた場合にも変更できないかを確認します。

試すときは確認用の環境で、江坂担当として設備写真の変更案を保存し、本部担当へ切り替えて確認します。次に江坂担当のまま千里の原稿と共通利用案内を開き、編集や公開ができないことを確かめます。操作できた画面だけでなく、担当外の操作を止められた結果も残します。

自社で必要なのが月に一度の原稿提出だけなら、各拠点に直接編集の機能を設けず、本部がまとめて反映する方法も選べます。日々の変更が多い拠点は自分で原稿を整えられるようにするなど、変更の量と確認体制に合う範囲を決めます。

確認した原稿が変わったら、承認も確認し直す

江坂拠点では、2026年10月20日火曜日に設備点検を予定しています。通常の開室時間は9時から18時ですが、最初の変更案ではその日だけ14時から18時としました。千里拠点は通常どおり9時から18時です。

江坂担当が「第1案・14時開室」を作り、本部がその内容を承認した後、点検予定が変わったとします。江坂担当は「第2案・15時開室」に修正しました。このとき、第1案に付いた承認を、第2案にもそのまま使うことはできません。本部が確認した時刻と、今の原稿に書かれた時刻が違うためです。

14時開室の第1案の承認を15時開室の第2案に引き継がず、修正内容を再確認して公開する図

変更案には対象拠点、対象日、変更前後の時刻、修正した版を付けます。本部は第2案の15時から18時を確認して承認し、公開担当は同じ第2案を反映します。「江坂の件は確認済み」という一言ではなく、どの対象日と内容を確認したかが分かる記録にします。

承認の通知には確認対象の原稿へ進めるリンクと版を残します。通知後に時刻が直されたら、以前の通知だけを根拠に公開せず、最新の案で再確認を依頼する流れを試します。

公開前には、今の公開内容と最新の変更案を取り直して見比べます。別の担当者が直していた場合は、手元に残る古い原稿で上書きせず、変更点を確認します。確認用の画面や共有メモがあっても、後から内容が変わっていれば承認の対象も見直します。

公開後は江坂拠点の詳細だけでなく、拠点一覧やトップに出る案内も確認します。10月20日の江坂が15時から18時、千里が9時から18時のままになっているかを確かめます。終了後は当日限定の案内を見直し、通常時間の表示へ戻す担当と確認日を残します。

急ぐ変更も、確認する窓口を先に決めておく

開室時間の変更を本部へ送った後、承認者が不在だと、拠点担当はどこまで進めてよいか迷います。リニューアル時に、通常の承認者だけでなく、不在時の連絡先と代わりに判断できる方を決めます。急ぎの場合の連絡方法も分担表へ添えます。

確認が間に合わないとき、拠点側へ一時的に全ページの編集権限を渡す方法だけで解決しないようにします。本部の代行者が内容を確認して公開する、事前に決めた項目だけを扱う緊急案内欄を用意するなど、実際に運用できる方法を相談します。緊急案内欄を作る場合も、対象拠点と終了条件を確認できる形にします。

ホームページへ知らせを出しても、すでに会議室を予約している方への連絡が済むわけではありません。江坂の利用予定がある方への案内は、拠点の予約担当が別に確認します。公開担当は「掲載したこと」、拠点担当は「必要な個別案内を確認したこと」をそれぞれ記録します。

誤った時刻を掲載した場合の連絡先と直し方も確認します。第2案が正しいと分かっているときに、以前の第1案へ戻すだけでは解決しません。現在の点検予定を確認し、正しい内容へ直してから、一覧と拠点詳細の表示を再度確かめます。

リニューアル中の変更を、新しいサイトへ引き継ぐ

制作中も、今のホームページの更新は続きます。新しいサイトへ最初にコピーした内容を、そのまま公開日の正しい情報としないことが大切です。移行用に取得した日を記録し、それ以降に変わった拠点情報を一覧にします。

たとえば新サイトに第1案の14時開室が入っていても、旧サイトで第2案の15時開室が公開されていれば、切替え時には第2案へそろえる必要があります。本部と拠点が最新の点検予定を確認し、移す原稿、承認記録、新サイトの表示を同じ内容にします。

旧サイトの江坂15時開室と新サイトに残る14時の案内を照合し、第2案の15時へそろえる図

制作会社へは、切替え前に更新を止める時間が必要か、止められない変更をどう連絡するかを確認します。すべての拠点の業務を止める前提にせず、直前変更を受ける窓口と、新サイトへ反映したかを確認する担当を決めます。

公開後には、担当者ごとに一度、変更案の作成から確認・公開までをたどります。拠点の追加や担当者の異動があった場合も、以前の人の編集範囲を引き継ぐだけでなく、現在受け持つ拠点と必要な操作を見直します。

分担表を使って、必要な更新機能を相談する

制作会社へは、拠点一覧、情報別の分担表、現在の編集画面、最近行った変更の例を渡します。江坂の第1案と第2案のように、承認後に内容が変わったケースがあると、必要な確認手順を説明しやすくなります。個人の認証情報を資料へ書く必要はありません。

相談では、共通情報を一か所から参照する構成、拠点ごとの入力欄、編集可能な範囲、公開済みページの変更案、承認後の修正と通知を分けて確認します。原稿と運用手順の整理で対応できる部分と、管理画面や権限・承認機能の改修が必要な部分を見積りで区別します。

Bämのコーポレートサイト制作の案内では、必要なページと原稿の整理、更新機能、公開前の確認を案内しています。拠点数だけで制作規模を決めず、どの情報を誰が変更し、どこで確認するかから構成を相談できます。細かな承認機能は、現在の仕組みと必要な作業を確認して範囲を決めます。

本部と各拠点が無理なく更新できるサイトへ見直したい方は、吹田市のホームページ制作をご検討の際のご案内もご覧ください。分担表と一件の変更例があれば、日常の更新をどこまで社内で行い、制作会社へ何を依頼するかを具体化できます。

仕上げの確認では、「自分の拠点の原稿を直せる」「担当外の情報は変えられない」「承認した版と公開する版が一致する」の三つを実際の画面で確かめます。担当者の注意だけに頼らず、決めた分担が操作と確認手順にも表れる状態を目指します。

参考資料