地元で育った原料を使うお菓子には、その土地とのつながりも添えて紹介したいものです。ただ、「地元産のこだわり菓子」とだけ書くと、米や果物の産地なのか、すべての材料が地元産なのか、地元で製造しているという意味なのかが伝わりにくくなります。
ホームページでは、何の原料が、どこで育ち、どの商品に使われているかを短い文章にしてみましょう。原料の魅力を残したまま、お客様が購入前に知りたい範囲を具体的に伝えられます。
地元産なのは、どの原料かを確かめる
四條畷市の下田原地区の地域計画では、地区の農業として水稲栽培が説明されています。こうした地域の米を加工品で紹介する場合も、地域の農業の話から、その商品に使う米の話へつなぐことが大切です。
ここでは、原料米がすべて四條畷市産の米粉を仕入れ、クッキーを作る架空のお店を例にします。米粉のほかに砂糖やバターなどを使いますが、それらまで地元産という設定ではありません。
文章を考える前に、製造担当と仕入先へ、使っている米粉の原料米の産地を確かめます。仕入先が市内にあるという情報だけで決めず、現在の商品に使う米粉について、規格書や産地の確認資料を見ます。同じ仕入先でも、別の商品や時期の資料を見ていないかを確認しましょう。
この例で伝えられるのは、「米粉の原料米が四條畷市産」ということです。クッキー全体を「四條畷市産の原料だけで作った」と表すと、砂糖やバターにもその説明がかかります。地域名のすぐ後ろに原料名を置くと、何についての産地なのかが読み取りやすくなります。
また、「原料の一部が地元産」という言葉にも違いがあります。米粉は地元産米から作り、ほかの材料は別の産地という場合と、米粉に使う米自体が複数産地の混合という場合です。後者なら、地元産米をどの範囲で使っているかを追加で確かめます。割合を示すときも、クッキー全体に占める割合なのか、原料米の中での割合なのかが分かる説明にします。
米の産地と、加工する場所を分ける
米が育った場所、米を粉にした場所、クッキーを焼いた場所は、それぞれ違うことがあります。すべてが同じ地域であることを前提にせず、一つずつ確認すると、地域との関わりを正確に紹介できます。

仕入れた米粉の資料に「国内製造」と書かれていても、その言葉だけから原料米を四條畷市産と判断することはできません。米の産地を紹介したいなら、製粉についての記載とは別に、米の由来が分かる資料を確かめます。
逆に、市外で製粉しているからといって、確認済みの地元産米の話を削る必要もありません。米の産地を伝えた段落と、実際の菓子づくりを紹介する段落を分ければ、それぞれの良さを落ち着いて説明できます。
自店で焼いている場合は、作業の写真に「店内の工房で焼き上げています」と添えるなど、写真に写る仕事を言葉にします。製造を別の事業者へ依頼しているなら、実際の関係に合わせて紹介します。原料の産地を伝える文章と製造風景が隣り合っても、同じ場所の話だと読み違えにくい配置にしましょう。
商品写真の近くに、使っている範囲を書く
例のクッキーの商品ページなら、完成品の写真のそばに「米粉の原料米について」という小見出しを置き、次のように伝えられます。
このクッキーに使う米粉は、四條畷市で育った米から作られています。使用する米粉の原料米は、すべて四條畷市産です。
これは、例の条件を文章にしたものです。実際のページでは、仕入先と製造担当が確認した範囲に合わせます。「すべて」が何を指すかを省略せず、米の産地と商品全体の原材料を分けて読める形にします。
その下には、商品としての原材料情報へ進める案内を置きます。地元産米の紹介だけで原材料全体の説明を済ませず、使っているほかの材料も確認できる構成です。商品説明と原材料欄で、米粉の名称や現在使う材料が食い違っていないかも見比べます。

消費者庁のインターネット販売の食品表示ガイドブックでは、原材料関連情報や産地情報について、掲載欄を分けるなど分かりやすい提供方法を紹介しています。容器包装の小さな文字を写真で見せるだけでなく、ホームページで読みやすい文字として案内する際の参考になります。
原料の写真を使うなら、何を撮ったものかも添えます。田んぼの写真には、確認した原料米との関係が分かる説明を付けます。商品との関係が分からない風景を大きく置くより、実際に使う米粉と完成したクッキーを見せる方が、紹介している対象を理解しやすい場合もあります。
スマートフォンでは、写真、原料米の説明、原材料情報への案内を順に見られるか確認します。地域名だけが大きな画像に残り、使用範囲がページ末尾の小さな注記になると、最初の印象と詳しい説明が離れてしまいます。伝えたい範囲を、写真の近くの本文にも残しましょう。
今販売する商品に合わせてページを整える
見直すときは、まず一つの商品ページを選びます。商品名、写真内の文字、紹介文、原材料欄にある産地の言葉を読み、どの原料の説明かが分かるように整えます。商品一覧の短い説明も「地元産素材のクッキー」から、確認できた米の産地と米粉の関係が伝わる表現へ合わせます。
仕入れや配合が変わる予定があるときは、今出荷する商品にどの原料を使っているかを先に確認します。以前の条件で作った商品と新しい商品が並ぶなら、それぞれの説明が必要です。現在の使用範囲が確かめられるまで、以前の「すべて地元産」という文言をそのまま使い続けないようにします。
制作を相談する際は、直したいページ、現在の商品写真と包材、原料の由来を確認した資料を用意すると話を進めやすくなります。仕入れ価格など掲載しない情報は分け、ページで伝えたい原料名・産地・使用商品を共有します。食品表示の内容は事業者側で確認し、制作側とは文章の組み立てや見せ方を相談します。
Bämでは、お手元の資料やお話から、原稿とページ構成を整理します。地元の原料の良さを伝えながら、使っている範囲も分かる商品紹介にしたい方は、四條畷市のホームページ制作・改善をご覧ください。一つの商品から、写真の選び方と説明を置く位置を一緒に考えます。
参考資料
- 四條畷市:下田原地区の地域計画
- 消費者庁:インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック(2022年6月、原材料関連情報・産地情報)
- Bäm:コーポレートサイト制作