
案内メールの「料金を見る」から開いたページは表示されるのに、料金の見出しへ移動せず先頭から始まる。リニューアルでは、このような見落としが起こります。URLの最後に付いた「#」以降は、ページ内の特定の場所を示すためです。旧リンクの末尾まで記録し、新しいページで対応する節へ進めるかを確認します。
ページのURLと、見出しの位置を分けて見る
例えば「example.jp/service/#price」という案内なら、「/service/」はページ、「#price」はページ内の料金の位置を示します。HTMLの標準では、フラグメントに一致するIDの要素を探してその位置へ移動します。リニューアルで見出しのIDがなくなれば、ページが正常に表示されていても指定箇所には進めません。
見出しの文字とIDは同じとは限りません。「料金」という見出しを「費用」に直しても、IDが「price」のままなら旧リンクを保てる場合があります。逆に見出しの文字を変えなくても、制作ツールが自動で付けたIDが変われば旧リンクが効かないことがあります。画面上の文言と、リンクの末尾をそれぞれ確認します。

古い「#」付きリンクは資料やメールから集める
サイト内の目次やボタンだけでなく、配布済みのPDF、営業資料、メールの定型文、取引先へ渡したリンクも確認します。特に「料金へ」「申込み条件へ」など、本文の途中を直接示すものを探します。元のURL、末尾の「#」以降、利用者が期待する内容、新しいページの対応箇所を一組でメモします。
URIの標準仕様では、フラグメントはページを取得する前に分離され、利用者のブラウザー側で処理されます。そのため、サーバーのアクセス記録から「#price」までを完全に拾えるとは考えないほうがよいでしょう。記録がなくても、実際に配った資料やサイト内にあるリンクから、優先して守るものを見つけられます。
リストを作る際は、「旧ページが残る」「見出しだけ移る」「節の内容を別ページへ移す」「内容がなくなる」を分けます。件数だけでなく、問い合わせや購入の条件など、利用者がその箇所で確かめる内容を残すかが判断材料です。旧IDを何もない場所へ付けるだけでは、目的に着いたとは言えません。
残す節には旧IDを、移した内容には対応する案内を
同じページ内に対応する説明を残すなら、その節に旧リンクから届くIDを保つ方法があります。節を別の場所へ移すなら、旧IDの位置に「料金の説明は現在こちらです」と短い案内とリンクを置くか、新しい節に旧IDを割り当てるかを制作担当者と決めます。ページ内で同じIDを複数の要素に付けず、どこを指すか一つにします。
ページのURL自体も変えるなら、旧ページと新ページの対応が先に必要です。Google検索セントラルの移転資料は旧URLごとの移転先を決め、関係のあるページへ転送することを勧めています。ただし、その転送だけで「#」付きリンクが期待した新しい見出しへ着くと判断せず、末尾まで含むURLをブラウザーで開いて確かめます。
料金や受付条件そのものがなくなったなら、旧IDを見えない要素へ付けて済ませるのではなく、旧い案内から来た人に、現在はどこで条件を確認できるかを伝えます。何も代わりがない場合も、その節がなくなったことと連絡先を説明するほうが、ページの先頭に戻して探させるより分かりやすくなります。

公開前後は、URLを直接開いて画面の到着位置を確かめる
テストは新サイトの目次からではなく、資料に載っている旧URLを新しいタブへ貼り付けて始めます。ページが表示されるか、対応する見出しや説明が画面内に入るか、スクロール後に固定メニューの裏へ隠れないかまで見ます。パソコンとスマートフォンで確認し、折りたたみ式の節なら開いた状態で内容が読めるかも確かめます。
サイト内部のリンクを新しいURLへ直した後も、外部へ配った資料はすぐ差し替えられないことがあります。旧リンクのままでも必要な節に到着できるかを公開後に再確認し、後から資料を更新できるものは順に差し替えます。対象の一覧と確認結果を残すと、次の改修でも見出しIDをむやみに変えずに済みます。
Bämのリニューアルか部分改修かの相談では、残せる内容と直す範囲を分けて考えます。ページ内リンクを守りたい場合は、配布済みの「#」付きURLと、各リンクで見せたい節を共有すると、構成の変更と到達確認を同じ対象で進められます。
参考資料
資料確認日:2026年9月26日。実際の到着位置は新旧ページの構成とブラウザーで確認します。ページ全体の移転やCMS移行の全項目を扱うものではありません。
