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投稿日:2025.04.03  最終更新日:2025.7.8
マーケティング

開業したての無名企業でもインターネットで信用を得られる?

開業したての無名企業でもインターネットで信用を得られる?

1. 序章:小さな会社にとって「信用」とは何か

インターネット上での“信用”とは、見込み客が「この会社なら任せても安心だ」と納得し、行動(問い合わせ・購入・紹介など)へ移るまでの心理的ハードルが限りなく低い状態を指します。従来の店舗型ビジネスでは、立地や対面での接客が信頼を補完していました。しかしオンラインでは、実物の商品や担当者の人柄に直接触れることができません。検索結果に表示される情報、SNSでの発信内容、第三者評価のレビューなど、デジタル上の断片的な情報を総合して「信用できるか」を判断するのです。
さらに近年はGoogleが提唱するE‑E‑A‑T(Experience, Expertise, Authoritativeness, Trust)の要素が評価に直結し、実績を証明するコンテンツがなければ検索順位も上がりにくくなっています。開業直後の企業にとっては実績こそ希少資源。だからこそ「信用」を戦略的に設計し、最短距離で積み上げる必要があります。

2. 成功事例で学ぶオンライン信用構築の威力

たとえば、地方で飲食店向け販促支援を行うA社は、創業時に顧客ゼロ。まずはX(旧Twitter)で「飲食店×SNS集客」の専門アカウントを開始し、業界ニュース解説と成功失敗談を毎日発信しました。3ヵ月でフォロワーは800人、うち飲食店オーナーが約200人。そのタイミングで無料オンラインセミナーを実施し、20名が参加。セミナー後のアンケートと即日フォローアップメールで3件の契約を獲得しました。
A社が実践したのは「実績ゼロ→経験ナラティブ→顧客の声→外部評価」の王道パターンです。最初の小さな成果をSNSで可視化し、Note記事で裏側まで詳細に公開、さらに参加者レビューをGoogleビジネスプロフィールに投稿。結果、半年後には「飲食店 SNS コンサル」で自社サイトが1ページ目に表示され、年間売上3000万円を達成。信用が検索流入と売上を同時に押し上げる好例と言えます。

3. 信用を決める7つの要素と優先順位

優先度要素具体策測定指標
★★★情報の正確性と鮮度会社概要・料金体系を常に最新化サイト更新頻度/更新日表示
★★★第三者評価(レビュー・受賞歴)Google口コミ・業界賞総レビュー数・平均評価
★★☆専門性の証明(EとE)専門ブログ・ホワイトペーパーオーガニック流入数
★★☆権威性(A)メディア掲載・公的機関連携被リンク数
★★☆運営チームの透明性顔写真・経歴・理念公開採用応募数・SNSフォロー
★☆☆迅速で誠実な対応チャット・FAQ・返答SLA平均返信時間
★☆☆継続的なコンテンツ発信週1記事・月1ライブ配信発信本数・エンゲージメント

優先度が高い項目ほど、短期的に“信用スコア”へ与えるインパクトが大きいため、リソースの7割を上位3項目に集中させるのが効率的です。

4. オンライン信用を築く3ステップ・15アクション

ステップ1:見つけてもらう

  1. キーワード調査で狙うロングテールを10個決定
  2. サイトのtitle・h1・URLをキーワードで最適化
  3. XとInstagramで同一ハッシュタグを統一使用
  4. 制作中の裏側をXのスレッドで実況し“作り手の物語”を演出
  5. SNSプロフィールに「無料相談」のCTAを明記

ステップ2:興味を持ってもらう

  1. ブログで顧客課題→解決策→事例の3段構成記事を投稿
  2. 専門用語を“中学2年生でもわかる”表現へ翻訳
  3. LPに代表挨拶動画(90秒)を埋め込み共感を促す
  4. 無料ダウンロード資料でメールリストを構築
  5. 初回問合せに24時間以内返信ルールを徹底

ステップ3:行動につなげる

  1. Googleビジネスプロフィールで星5レビューを最低10件獲得
  2. 導入事例ページをPDF事例集へ転用し営業資料に
  3. メールマガジンで成功事例を毎月1本共有
  4. 紹介特典プログラムを設定し口コミを加速
  5. セールスチャットボットを設置しCV率を10%向上させる

5. SNS運用:0フォロワーからでも成果を出す戦術

①プラットフォーム選定

  • BtoBならX+LinkedIn、BtoCならInstagram+TikTokが基本。重複投稿管理はMeta Business SuiteやBufferを活用。

②コンテンツ設計

  • 専門Tips:1投稿につき1課題&1解決策を提示
  • ビハインド:制作過程や社内カルチャーを写真と共に公開
  • UGCリポスト:顧客が投稿した写真を引用返信で拡散

③UGCを生むCTA

  • 投稿末尾に「#○○チャレンジ」でユーザー参加型企画を案内
  • いいね・保存をくれたユーザーに感謝DM+限定記事URLを送付

④アルゴリズム攻略

  • X:初動30分のエンゲージメントが表示範囲を左右→投稿直後にスタッフ全員でRT・いいね
  • Instagram:リールを週2本、ストーリーズで日々のQ&Aを実施し視聴維持率を上げる

⑤分析と改善

  • KPIは「保存数/フォロワー×100」で質を評価(保存率5%以上が目標)
  • SNS Insightを週次で記録し、ベスト投稿3本を翌月広告に再投下

6. ホームページ最適化:信頼を勝ち取る4ページ構成

  1. トップページ
    • ファーストビューにUSP+主要CTAを配置
    • スクロール1画面で受賞歴・顧客ロゴを並べソーシャルプルーフを可視化
  2. サービス紹介
    • 「誰の」「どんな課題を」「どう解決するか」を3行でまとめる
    • プラン比較表を設置し価格の透明性を担保
  3. 実績・事例
    • Before / After 数値+顧客コメントを掲載
    • 業界を横断した事例一覧と詳細ページの2階層で回遊率UP
  4. お問い合わせ
    • フォーム・LINE・電話の3導線
    • 「土日祝も24時間以内回答」のコミットメントを明示

加えて、Schema.org(Organization, Service, Review)マークアップを実装し、リッチリザルトで視認性を高めましょう。

7. ブログ/コンテンツ発信でE‑E‑A‑Tを強化

  • 記事フォーマット:「結論→根拠→具体例→まとめ→CTA」でテンプレ化
  • 執筆フロー:キーワード選定→想定読者ペルソナ→見出し構成→一次情報取材→執筆→専門家レビュー→公開→SNS拡散
  • 内部リンク:同一カテゴリ記事を3本以上相互リンクしトピッククラスターを形成
  • 外部リンク:公的機関・一次統計データへリンクし信頼性を底上げ
  • 更新頻度:月4本を目安に継続(半年で検索流入が顕著に増加)
  • 可読性:漢字比率は30〜35%、段落60〜100字、箇条書き活用で離脱率を低減

8. 口コミとソーシャルプルーフの増幅術

  1. レビュー依頼テンプレを用意し、納品1週間後に自動送信
  2. 口コミ掲載同意を取得し、サイトとSNSで二次利用
  3. 動画テスティモニアルをZoom録画→60秒編集→サイト埋め込み
  4. NPSアンケートを実施し、9〜10点回答者に紹介キャンペーンを案内
  5. 業界賞エントリー:小規模でも応募可能な地域ビジネス賞を狙いメディア露出を獲得

9. 差別化ポイントを見つけ“唯一無二”を演出する方法

  • 競合比較マトリクスを作成:価格軸×専門度軸でポジショニング
  • 顧客インタビューで「なぜ当社を選んだか」を掘り下げ、言語化してUSPに反映
  • 弱みを逆手に取る:「少人数だからこそ小回りが利く」「地方拠点だから地元情報に詳しい」など、“弱み→強み化”のストーリーテリング
  • タグラインを15文字以内で策定し、SNS BIOと名刺裏面に統一掲載

10. 信用構築を継続させるPDCAとKPI設定

フェーズ目標指標ツールサイクル
Plan指名検索数+レビュー平均4.7以上GA4/GSC四半期
DoSNS週3投稿+ブログ月4本Buffer/WordPress週次
Check流入経路別CVR・口コミ件数Looker Studio週次
Act高評価投稿の再活用、低評価ページ改修Trello随時

PDCAを回す際は、“行動→成果→学び→改善”をNotionで1シート管理すると担当者間の抜け漏れを防げます。

11. まとめ:今日から始める2つの最優先アクション

専門テーマを1つ決め、明日からXで毎日1投稿

  • 投稿フォーマットは「課題→提案→即実践Tip」。初動30日の継続がカギです。
  1. ホームページに「実績・お客様の声」ページを新設し、最初の顧客レビューを掲載
    • スクリーンショット+数字+コメントの3点セットが信頼度を最大化します。

この2つを実行するだけで、半年後には検索結果に貴社名が並び、問い合わせの第一声が「SNSを見て信頼できると感じました」に変わるでしょう。信用は“蓄積する資産です。今日の一歩が未来の売上を決定します。