地域ごとのコラムを増やすとき、市町村名を入れ替えれば新しい企画が作れそうに見えることがあります。ただ、地名を外して読んだときに、疑問も答えも具体例も同じなら、別の記事として何を加えるのかを考え直したいところです。

確認したいのは、地域の紹介が多いかではなく、その地域の情報が読者の判断に関係しているかです。新しく書く前に、近い既存記事と「答える疑問」「勧める対応」「根拠になる情報」を並べます。同じ答えになる企画はまとめ、地域の条件によって対応が変わるなら、その違いを主題にします。

題名の地名を隠し、記事の答えを一文にする

まず、候補の題名と冒頭から地域名を一度外して読みます。例えば、二つの市について「店舗ホームページに営業時間を載せる方法」という案があり、どちらも「通常営業と臨時休業を分け、最新情報へ更新する」が答えなら、現時点では共通の記事で説明できそうです。

この段階では、言い回しや段落の順番を変えて違いを作りません。どちらを読んでも同じ行動を選べるなら、別に読む理由が弱いからです。地域名を含まない既存記事にも同じ答えがないか、あわせて確認します。

一方、地名を外しても使える説明が含まれるだけで、記事全体が不要になるわけではありません。基本の考え方は共通でも、その場所で確かめる条件や具体的な選択に意味があれば、地域を扱う理由があります。地名を外す読み方は、内容を点検する入口です。

地域の資料から、ホームページで決めることへつなぐ

地域の人口、名産品、産業の紹介を冒頭に足しても、その後の提案が変わらなければ、コラムの主題とは結び付いていません。資料に載っている事実を読んだ後に、サイトの文章、写真、案内のどこを変えるかまで考えます。

例えば「梅田周辺の店舗サイトで、駅からの道順をどう説明するか」という企画なら、駅名だけでなく、利用する路線や出入口、地上へ出る場所が説明に関わります。Osaka Metroの梅田駅の公式案内では、駅構内図、出入口・周辺地図、バリアフリー出入口ルートなどを確認できます。

この情報を使うなら、公式案内をそのまま要約して終わるのではなく、「店の案内には路線名と利用する出入口を添えるか」「階段を使わない道順は別に説明する必要があるか」と、掲載内容の判断へつなげます。実際にどの道順を示すかは、店舗の場所と現地の通行状況を確かめて決めます。

駅から店舗の入口までの経路すべてを、駅の公式資料だけで確認できるとは限りません。駅の情報と、建物の入口や営業時間中に通れる場所など店舗側に聞く情報を分けると、調べる範囲も明確になります。

地域の公式資料、店舗への確認、ホームページに載せる道順の判断をつなぐ図
地域の事実と自社の条件を、掲載内容の判断へつなげます。

地域の特徴を、その会社の事情として書かない

地域に工場が多いからといって、そこにある会社がすべて法人向けの受注を増やしたいとは限りません。観光の資料が充実している地域でも、店舗のお客様が観光客中心とは限りません。地域の特徴は調べる手掛かりになりますが、個々の事業者の困りごとを証明するものではありません。

記事で特定の会社や店の対応を紹介するなら、その会社に確認した事実を使います。一般的な説明のために仮の状況を置く場合は、架空例だと分かるようにします。地域統計から会社の受注状況や利用者の行動まで推測して、実例のように書かないことが大切です。

先ほどの道順の企画でも、迷って来店する方が多いという事実は、駅構内図からは分かりません。店舗への質問や実際に受けた問い合わせで確認できるなら、それを踏まえて説明できます。確認できなければ、「迷うお客様が増えている」といった背景を付けず、案内を作る方法として扱います。

近い企画は、地名よりも読後の判断を比べる

本文を書く前に、既存記事と新しい案を短く並べてみます。比較するのは、検索する方が何に困り、何を決められるようになるかです。

  • 同じ疑問に同じ方法で答えるなら、共通の記事へまとめるか、既存記事に必要な説明を足すことを検討します。
  • 地域の条件で確認先や選ぶ対応が変わるなら、その条件が本文の中心になるように企画を絞ります。
  • 地域より業種や利用場面の違いが重要なら、その違いを題名と具体例に出します。

例えば、営業時間の掲載方法を市別に増やすより、「予約できる時間と店の営業時間が違う場合の案内」を扱うほうが、新しい疑問に答えられることがあります。地域名を必ず残す前提にせず、読者が困っている点から題名を決め直します。

文章の一致を調べる機能は、見落とした重なりを探す補助になります。ただし、表現が違っていても同じ結論を繰り返すことはあります。反対に、共通の用語や必要な注意点が一致することもあるため、一致率だけで公開の可否を決めず、本文を読んで判断します。

同じ答えの企画はまとめ、地域条件で判断が変わる企画は絞り、業種差が重要なら主題を変える図
地域別の本数を決める前に、記事ごとの役割を確かめます。

地域の説明がなくても有用なら、共通記事として残せる

地域性を確認する目的は、どの記事にも地域の資料を増やすことではありません。広い地域で使える方法は、共通の記事として分かりやすくまとめられます。そのうえで、地域固有の説明が必要な箇所だけを別の記事で詳しく扱う方法もあります。

Googleの有用なコンテンツに関する説明でも、想定する読者に役立ち、目的を果たすための情報を得られるかが自己評価の観点として示されています。地域名を何回入れたかより、読み終えた方が何を判断できるかに戻ると、企画を増やす理由を確かめやすくなります。

すでに公開している記事を見直す場合は、似ているという印象だけで一括削除せず、各記事に固有の説明や利用されている役割があるかを確認します。新しい記事を追加する判断と、公開済みページを統合・修正する判断は、それぞれ必要な情報をそろえて進めます。

BämのSEO・集客支援では、検索する方の疑問、既存記事、一次情報を確認して記事のテーマを整理します。地域LPの新規制作や既存記事の大幅な改訂が必要な場合は、記事制作とは別に範囲と費用を確認します。地域別の本数だけを増やすのではなく、記事ごとに伝える内容を決めて制作します。

参考資料