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投稿日:2025.07.26  最終更新日:2025.7.23
運用・改善

ホームページ改善でお問い合わせ倍増:今すぐできる見直しポイント

はじめに:ホームページ改善の重要性

中小企業のホームページを運用するうえで、限られた予算や人的リソースのなか、いかに成果を上げるかは大きな課題です。特に、問い合わせの増加は事業発展に直結するため、多くの方が関心を寄せています。ところが、いざ自社サイトを見直そうとしても、どこから手をつければいいのか分からないという声が少なくありません。

ホームページを改善する際には、見栄えだけでなく、ユーザーの目線やビジネスの目的を踏まえた総合的な視点が求められます。以下では、問い合わせ数を増やすうえで重要なポイントを複数に分けて詳しく解説し、実践しやすい改善例を紹介していきます。

問い合わせが増えない主な理由

問い合わせが伸び悩む背景には、以下のような要因が考えられます。

  • ユーザーの不安や疑問を払拭できる情報がない
    製品やサービスの詳細が曖昧だったり、信頼性を感じさせる実績・事例が不足していたりすると、問い合わせの意欲が湧きません。
  • レイアウトやデザインがわかりにくい
    必要な情報が見つけにくい、文字が小さい・色合いが悪い、などの問題はすぐに離脱を招きがちです。
  • 導線が複雑または不十分
    問い合わせフォームへの誘導ボタンが見当たらない、あるいはフォームまでのステップが多いと、ユーザーが途中で離れてしまいます。
  • フォームの入力項目が多すぎる
    必要以上に詳細な情報を求められると、ユーザーは面倒に感じ、途中で諦めてしまいます。
  • アクセス解析ができていない
    どのページで離脱が多いかを把握していないと、改善の優先順位をつけられません。結果、漫然とサイト運営を続けてしまいます。

これらの問題を解決するには、サイト全体を俯瞰的に見直し、デザイン・導線・コンテンツ・フォームなどを総合的に改善する必要があります。

見直しポイント1:デザインとレイアウト

デザインは第一印象を左右する

人はWebサイトを開いた瞬間の印象で、そのサイトの信頼度をおおよそ判断します。デザインが古めかしかったり、文字の可読性が低かったりすると、企業の印象まで損なってしまう可能性があります。問い合わせ数を増やすためには、見た目の印象と使いやすさのバランスが重要です。

デザイン見直しのチェックリスト

チェック項目改善のポイント効果
色使いブランドイメージに合った色を使用し、統一感を出す信頼感・統一感を高める
フォントサイズスマートフォンでも読みやすい大きさを確保する可読性向上、離脱率の低下
余白(ホワイトスペース)文字や画像が詰まりすぎないよう、程よい余白を確保するストレスなく情報を理解できる
画像の質と配置印象的なビジュアルや写真を適切に挿入するブランド価値向上、視覚的理解の促進

デザインを刷新するのは必ずしも大掛かりな作業が必要というわけではありません。まずは色使いやフォントサイズ、画像の選定など、小さなところから改善するだけでも、ユーザーが受ける印象は大きく変化します。

見直しポイント2:導線とユーザビリティ

導線の重要性

ユーザーが求める情報にスムーズに辿り着けなければ、せっかく興味を持ち始めた人も離脱してしまいます。ナビゲーションメニューの配置やボタンの位置は、できるだけ直感的にわかるデザインにしましょう。

導線を改善する具体例

導線改善手法メリット注意点
シンプルなメニュー構造にする目的のページを探しやすい階層が浅すぎると情報整理しにくい場合もある
各ページに問い合わせボタンを設置すぐ問い合わせできる、行動を促しやすいボタンの押しすぎ感や押し間違いに配慮する
ファーストビューに問い合わせ誘導を配置最初に目的を明確化できる目立たせすぎると逆に煩わしさを感じさせる恐れあり
パンくずリストで位置を示す現在ページの所在がわかりやすいデザインと合わない場合は別の導線も検討する

ナビゲーションやリンクのテキストには、ユーザーがクリックした先で得られる情報を端的に示す言葉を選びましょう。「詳しくはこちら」だけではなく、「サービス内容を見る」「成功事例を読む」など、目的がはっきりわかるテキストにすることで、クリック率が向上しやすくなります。

ユーザビリティ向上のコツ

  • ページ構成を平易にする
    階層が深すぎたり、専門用語ばかりが並んでいると、ユーザーが混乱してしまいます。
  • スピーディなページ表示
    画像のデータ量が大きすぎると読み込みに時間がかかり、離脱率が上がりやすくなります。
  • スマホ最適化
    画面サイズが小さく、タップしづらい場面があるため、ボタンの大きさや配置を考慮しましょう。

見直しポイント3:フォーム最適化

簡潔でわかりやすいフォーム設計

問い合わせフォームは、ユーザーが最終的に行動を起こす場です。ここが複雑だったり、入力する情報が多すぎたりすると、せっかく芽生えた問い合わせ意欲が薄れてしまいます。

  • 必須項目は最小限に
    連絡先や名前、問い合わせ内容など、本当に必要な情報に限定しましょう。
  • 入力しやすいレイアウト
    スマホ画面での入力を意識し、文字数制限や入力欄の配置を工夫します。
  • エラー表示の丁寧さ
    入力内容に不備があった場合、具体的にどこをどう直せばいいか分かりやすく表示しましょう。

フォーム最適化のポイント例

項目改善策効果
入力項目数必要最低限に絞る離脱率の低下、完了率アップ
ラベルと入力欄の配置上下にまとめて見やすくする、わかりやすいガイドを付けるユーザーの迷いを減らし入力ミスを減少させる
エラーアラート赤字など目立つ色で表示し、何が間違っているか具体的に伝えるユーザーがすぐ対処でき、離脱を回避できる
送信完了画面のメッセージ「送信が完了しました」など、次のアクションへの道筋を示すユーザーの安心感・満足度が高まる

フォームの改善は比較的短い時間で変更できるうえ、大きな成果につながりやすい部分です。ひとつずつ項目やレイアウトを見直し、入力完了までのハードルを下げることが大切です。

見直しポイント4:コンテンツの質と訴求力

ユーザーの悩みに応える情報を提供する

問い合わせにつなげるためには、ユーザーが抱えている疑問や不安を先回りして解決するコンテンツが求められます。具体的には、以下のような点に注目しましょう。

  • ソリューション型の内容
    商品やサービスがどのような問題を解決するのか、具体例を交えながら説明します。
  • 導入事例や成功事例
    実績や他社が成功した事例を示すと、ユーザーの信頼を得やすくなります。
  • よくある質問(FAQ)の整理
    ユーザーが気になりがちなポイントをまとめておくことで、問い合わせ前に不安を解消できます。

検索エンジンを意識した情報設計

検索エンジンで上位に表示されることは、より多くのユーザーをサイトに呼び込むチャンスになります。タイトルや見出しに適切なキーワードを配置し、読み手に価値がある文章を丁寧に書くことで、検索エンジン上でも評価されやすくなります。ただし、キーワードを詰め込みすぎると不自然な文章となり、かえって読みづらくなりますので注意が必要です。

見直しポイント5:アクセス解析と改善サイクル

データに基づくサイト運用の重要性

問い合わせ数を増やすには、どのページに多くのユーザーが訪れ、どのポイントで離脱しているのかを正しく把握することが欠かせません。アクセス解析ツールを使って、流入経路や閲覧ページ数、滞在時間などのデータを定期的に確認しましょう。

改善サイクル(PDCA)の実践

サイト改善は一度の施策で終わらず、継続的に行うことで成果を最大化できます。下記のような流れで常にチェックし、仮説と検証を繰り返します。

  • Plan(計画):具体的な改善目標を設定し、手段を検討する
  • Do(実行):サイトのデザイン変更やコンテンツ追加などを実施する
  • Check(検証):アクセス解析や問い合わせ数の推移を確認する
  • Action(改善):得られたデータを基に再度施策を見直す

地道な作業ではありますが、このサイクルを回すことで、問い合わせ数の増加を着実に目指せます。

見直しポイント6:モバイル対応と表示速度

スマートフォンからのアクセスが主流となった今、モバイル対応の遅れは大きな機会損失につながります。ページデザインがPC向けのままだと、文字が小さかったりボタンが押しづらくなったりして、離脱につながる可能性が高まります。

  • レスポンシブデザイン
    画面サイズに応じてレイアウトが変化するため、スマホでもタブレットでも見やすくなります。
  • 画像ファイルの圧縮
    大きな画像ファイルは読み込み時間を延ばす原因のひとつです。必要に応じて適切なサイズに圧縮しましょう。
  • 不要なスクリプトの削除
    使っていないプラグインやJavaScriptが多いほど、ページ表示に時間がかかります。不要なものは削除したり軽量化を検討します。

ページ表示速度向上の主な取り組み

  • 画像形式を適切に選ぶ(例えば、写真はJPEG、アイコンはPNGなど)
  • 画像の遅延読み込み(Lazy Load)を採用
  • キャッシュの設定を活用する
  • サーバーのスペックや設定を見直す

サイト全体の速度改善が進めば、ユーザーはストレスなくページを閲覧でき、問い合わせまでの行動も促進されやすくなります。

まとめ

ホームページで問い合わせを増やすためには、デザインや導線、フォームの使いやすさ、コンテンツの質やモバイル対応など、さまざまな要素をバランスよく整える必要があります。一度にすべてを完璧にするのは難しいかもしれませんが、まずは優先度が高い部分から改善を始めることが大切です。アクセス解析を活用しながら改善を続ければ、確実に成果を伸ばす道が開けてきます。