動画サイトに登録するより自社サイトに埋め込むメリットと活用術

動画を自社サイトに埋め込む意義

自社サイトに動画を直接埋め込む方法は、外部プラットフォームを利用するのと比べて自由度が高く、ブランディング効果をより高められる可能性があります。外部プラットフォームのロゴや広告表示に左右されず、訪問者に対して自社のイメージをしっかりと訴求できるのが大きな特徴です。

また、自社サイト内のコンテンツとの一貫性を保ちやすく、デザインや文言などを統一することで、よりスムーズなユーザー体験を提供できます。とりわけ中小企業にとって、限られたリソースを有効活用しつつブランドイメージを高めたい場合、自社サイトへの動画埋め込みは有効な選択肢の一つと言えます。

しかし実際には、サーバー負荷や通信量の問題、SEOへの影響、認知度拡大のための施策など、検討すべき要素がいくつも存在します。そこで本記事では、動画サイトに登録せずに自社サイトへ動画を埋め込む際に押さえておきたいポイントを解説していきます。

外部プラットフォームとの比較

まずは外部プラットフォーム(YouTubeやVimeoなど)を活用する場合と、自社サイトに動画を直接埋め込む場合の違いを整理しましょう。下記の表は主に中小企業が抱きやすい疑問点にフォーカスし、メリットとデメリットを比較したものです。

視点外部プラットフォーム利用自社サイトに直接埋め込み
動画の配信負荷外部に依存するためサーバー負荷は少ない自社サーバーに負荷がかかる可能性がある
広告表示プラットフォームの広告が入る場合もある広告表示をコントロールできる
デザイン・ブランディング埋め込みプレーヤーの仕様に左右されるサイトデザインに合わせてカスタマイズ可能
動画の拡散性プラットフォーム上の検索や関連動画で露出自社サイトのみでの拡散力に限界がある
再生速度・視聴環境プラットフォーム側で最適化サーバー構成や回線状況に依存する
SEO効果動画の説明欄やタイトルから間接的に得られるサイト滞在時間やページ評価に直接影響する

この表からわかるように、外部プラットフォーム利用と自社サイト直接埋め込みでは、それぞれに利点と課題が存在します。特に「ブランディング強化」と「集客力(拡散性)」のバランスをどう考えるかが重要です。自社サイトの知名度がまだ低い段階であれば、外部プラットフォームの拡散力を活用するのも魅力的ですし、一定のブランド認知を獲得したうえで、コーポレートサイトのクオリティを高めたい場合には、自社サイトへの直接埋め込みが有効といえます。

サーバー容量や通信量への対策

中小企業のサイト運営者がまず心配するのは、自社サーバーへの負荷や通信量(トラフィック)です。特に長尺の動画や高画質の動画を多数掲載するとなると、サーバーの帯域を圧迫する可能性が高まります。ただし、対策を適切に講じればそのリスクは軽減できます。

サーバー選定のポイント

  • 通信量の上限が明確かどうか: プランに応じた上限を把握する
  • 動画配信に適したストレージ容量: 余裕をもって運用できるか
  • サポート体制: 万が一トラブルが起きたときの対応スピード

CDN(Content Delivery Network)の活用

大容量データを配信するときに有効な手段として、CDNの導入があります。地理的に分散されたサーバーを経由することで、ユーザーが最寄りのサーバーから動画を受け取り、ページの表示速度が向上する場合があります。また自社サイトに設置した動画ファイルへのアクセスがCDN側で分散されるため、サーバー負荷の軽減にもつながります。

下記の表は、サーバーとCDNを併用して動画を配信する場合に注目すべきポイントを整理したものです。

項目期待できる効果注意点
CDN導入費用サイトの表示速度向上, 負荷分散月額料金や従量課金などの料金形態を確認
サーバースペックCPU・メモリ・ストレージに余裕があること安価なプランだと処理落ちのリスクが高まる
動画形式(コーデック)ファイルサイズを抑え再生品質を確保できる特殊な形式はブラウザ互換性に注意
配信地域(ロケーション)日本国内向けなら国内CDNを利用海外向けも想定するなら世界規模のCDNを検討

埋め込み時の具体的な手順・注意点

実際に自社サイトへ動画を埋め込むときには、単純にファイルをアップロードして終わりではありません。再生プレーヤーの設置やSEOメタ情報の設定など、細かい部分に配慮することでユーザー体験と検索エンジン評価の向上が期待できます。

埋め込みの主な手順

  1. 動画ファイルの準備
    • できるだけ汎用的な動画フォーマット(MP4など)を利用し、スマートフォンやタブレットでも再生しやすいようにしておく。
  2. サーバーまたはCDNへのアップロード
    • ファイル名にはわかりやすい英数字とハイフンなどを使用し、セキュリティと認識性を両立させる。
  3. HTML5ビデオタグの設定
    • <video>タグを使い、controls属性やautoplay属性など必要に応じて設定する。
    • マルチブラウザ対応のために複数コーデックを用意する場合もある。
  4. SEOメタ情報の設定
    • 動画の周辺テキストをしっかり書き、検索エンジンにコンテンツの意味を伝える。
    • 可能であれば動画の内容を要約したキャプションやトランスクリプトも設置する。
  5. 再生プレーヤーのデザイン調整
    • ブランドイメージに合わせてカスタマイズ。
    • 再生ボタンやシークバーなどが使いやすいか確認する。

具体的に気をつけたいポイント

  • 自動再生の是非: 訪問者にストレスを与える可能性があるので慎重に設定
  • モバイル対応: スマートフォンでの動画再生や通信量も考慮
  • 字幕やキャプションの導入: 音声なしでも内容を理解できるようにする

以下の表は、動画埋め込みを行う際に考慮したい主な実装項目と、実施する目的をまとめたものです。

実装項目目的備考
<video>タグによる埋め込みブラウザネイティブに動画を再生する外部JSライブラリ不要で軽量化可能
コーデックの選択画質と圧縮率のバランスを取り、サイズを抑えるH.264やWebMなどが一般的
ポスターイメージ動画読み込み前やサムネイルとして表示ブランドイメージや内容の訴求に活用
トランスクリプト・字幕SEO効果とアクセシビリティ向上文章検索でも内容が把握されやすくなる
マルチデバイス対応スマートフォンやタブレットでも快適再生レスポンシブデザインとの組み合わせ

ブランド力・認知拡大の考え方

自社サイトに動画を埋め込む最大のメリットのひとつが、ブランドを強く印象づける点です。外部プラットフォームでは、視聴者が動画をフルスクリーンで視聴すると関連動画が表示されたり、終わった後に他社の動画がレコメンドされることがあります。これでは自社の世界観から視聴者が離れてしまう可能性もあります。

一方、自社サイトに埋め込んでいる場合は、関連する製品やサービス、導入事例などを同じページ内に案内できます。動画で興味を惹いたユーザーをスムーズに自社の別コンテンツへ誘導しやすくなるので、製品理解やサービス利用の機会を逃しにくいです。

ただし、認知度の低い段階で自社サイトのみの動画公開にこだわると、広く知ってもらう機会を損失する恐れもあります。そのため、外部プラットフォームと自社サイト埋め込みの「併用」を一案として検討するとよいでしょう。たとえば、トレーラーやダイジェスト版をYouTubeなどで公開し、その詳細やフルバージョンを自社サイトに用意するなどの運用形態があります。

セキュリティと著作権保護のポイント

外部プラットフォームに動画を登録すると、プラットフォーム側で著作権侵害を監視する仕組みがあるため、無断転載や権利トラブルをある程度防止しやすい反面、動画そのものを制限なく視聴・ダウンロードされる状況になりがちです。一方、自社サイトに動画を埋め込む場合は、コントロールしやすい反面、セキュリティ設定を自社で管理する必要があります。

セキュリティ上の注意点

  • ディレクトリ構成を工夫: 動画ファイルが簡単に直リンクされないよう設定
  • アクセス制限の設定: 会員専用コンテンツにするなど、配信範囲を制限できる
  • コピーガード技術: 完全防止は難しいが、スクリーンキャプチャ対策やアクセス解析で抑止効果を高める

著作権保護の観点では、公開範囲を限定した動画配信や、必要に応じてロゴやウォーターマークを入れるなどの方法があります。ただし、動画キャプチャソフトなどで録画される可能性は常に残ります。大切なのは「不正利用をしづらい状況を整えておくこと」と「万一のときに権利を主張できるよう、自社サイト上の利用規約などで明示しておくこと」です。

まとめ

動画を自社サイトに埋め込むという選択肢は、ブランディングやユーザー体験の最適化という面で大きな魅力があります。一方で、サーバー負荷や通信量、SEO対策、認知拡大の方法、セキュリティや著作権保護など、考慮すべき課題も多岐にわたります。

  • ブランディング強化: 動画プレーヤーやデザインなどを完全にコントロールし、サイト全体のイメージを統一
  • サーバー負荷・通信量対策: CDNの導入や最適なファイル形式を選ぶなど、技術的な知識やコストが必要
  • SEOと集客: 動画自体の説明テキストやトランスクリプトを用意し、サイト内回遊を促す仕掛けが有効
  • 認知拡大との両立: 外部プラットフォームも活用するハイブリッド運用を検討
  • セキュリティと著作権保護: 自社で管理しやすい反面、対策を怠ると不正利用やトラブルリスクが高まる

これらを踏まえ、どのように動画を公開するかは企業規模や運営目的、予算や技術力などによって異なります。中小企業の場合は外部プラットフォームとのハイブリッドが比較的現実的な選択かもしれません。一方で、自社ブランドをより強く打ち出したいのであれば、動画サイトに登録するより自社サイトに埋め込む運用を前向きに検討する価値があります。技術的・運用的な課題をクリアすれば、自社サイト上での情報発信力は確実に高まるでしょう。

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