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検索順位アップ!初心者が取り組める内部SEO改善ポイント

はじめに
企業や個人事業主が自分たちでサイトの検索順位を上げたいとき、まず頭に浮かぶのは「SEO対策」という言葉ではないでしょうか。近年は専門業者が数多く存在しますが、限られた予算の中で外部に依頼するのは難しいケースも多いものです。そのため「自社のホームページを作ったものの、具体的にどこをどう直せばいいのかわからない」という悩みが生まれがちです。
そこで本記事では「内部SEO」にフォーカスを当て、初心者でも取り組みやすい方法を中心に解説します。内部SEOとは「サイト内部の構造やコンテンツを検索エンジンが理解しやすく、ユーザーも使いやすい状態に整える施策」のことを指します。外部対策に比べ、自己完結で進められる部分が多いのが特徴です。
本記事を通じて、専門用語に振り回されることなく、今あるウェブサイトをより検索結果で上位に表示させるための基礎知識や具体的な手順を理解できるようになることを目指します。
内部SEO改善の基本要素
内部SEO対策は大きく以下のポイントに分けられます。初心者の方はまずこれらを俯瞰して、自社サイトにどの要素が欠けているかを確認しながら取り組むとよいでしょう。
- サイト構造の最適化
- 階層構造、ディレクトリ設計、ナビゲーション設計
- パンくずリストの有無とわかりやすさ
- HTMLタグの適正な使用
- タイトル(title)タグ、メタディスクリプション、見出し(h1, h2, h3…)タグ
- alt属性などの記述
- コンテンツの品質
- ユーザーにとって有益な情報
- キーワードを意識した自然な文章構成
- モバイルフレンドリー
- レスポンシブデザインの導入
- タップしやすいボタン配置、文字サイズの適切化
- 内部リンクとサイト全体のリンク構造
- 自ページ間の関連性を高める
- トップページや主要ページへの誘導のしやすさ
- 表示速度の改善
- 画像・CSS・JavaScriptの最適化
- レンダリングブロックの軽減
- エラー・重複コンテンツの回避
- 404エラー対策、重複ページの正規化設定
- 低品質ページの見直し
内部SEO対策全体の把握に役立つ表
下記の表は、内部SEO対策で検討すべき主な項目を簡単にまとめたものです。自社サイトの状況をチェックするときの参考にしてください。
対策項目 | 主なポイント | 実施の優先度 |
---|---|---|
サイト構造 | 階層構造、パンくずリスト、ディレクトリ設計など | 高 |
HTMLタグの最適化 | title, meta description, 見出しタグ, alt属性など | 高 |
コンテンツの品質 | キーワード選定、ユーザーのニーズに応える情報 | 高 |
モバイルフレンドリー | レスポンシブ対応、ボタンサイズ、フォントサイズ | 中 |
内部リンク構造 | 関連ページ同士のリンク、トップページへの導線最適化 | 中 |
表示速度の向上 | 画像圧縮、CSSやJSの最適化、キャッシュ活用 | 中 |
エラー回避 | 404エラー、重複ページの正規化、リンク切れ修正 | 中 |
コンテンツ面の改善ポイント
いくらサイト構造を整えても、コンテンツ自体に価値がないと検索エンジンは高い評価をつけにくくなります。また、ユーザーにとっても「欲しい情報がない」サイトだと離脱が早まり、結果として検索順位にもマイナスに働く可能性があります。以下では、コンテンツづくりの基本的な考え方と具体的な改善ポイントを解説します。
キーワード選定と自然な文章構成
SEOで重要となるのが「キーワード選定」です。ただし、キーワードをむやみに詰め込むだけでは逆効果となり、読みにくい文章になってしまいます。ユーザーが実際に何を求めて検索するかを考え、その意図に合ったキーワードを軸にして自然な文章を組み立てることが大切です。
- 検索意図を分析する
たとえば「内部SEO やり方」「内部SEO 基本」と検索するユーザーがどんな疑問を持っているかを考え、「初心者が理解しやすい手順をまとめる」「具体的な作業リストを提示する」など、検索意図に沿ったコンテンツを作りましょう。 - 見出しや段落でテーマを明確化する
長文を書く場合は、h2・h3などの見出しを適切に使って文章をセクションごとに区切り、それぞれの見出しにキーワードを含めて自然に配置すると、検索エンジンの評価も高まりやすくなります。
読みやすさの確保と情報の網羅性
どれほど専門的な内容でも、ユーザーが理解できなければ意味がありません。余計な言い回しは避け、シンプルに伝えるのが基本です。同時に、表や箇条書きを使って整理し、ユーザーが知りたい情報を素早く見つけられるよう配慮することが重要です。
- 文章を適度に区切る
1文が長いと読みづらいため、適度に改行・句点を入れ、見やすいレイアウトに心がけましょう。 - 表を活用する
必要な情報を一覧で示すことで、ユーザーが知りたいポイントをすぐに把握できるようになります。 - 網羅性を大切にする
ユーザーが気になりそうな疑問点をあらかじめ想定して説明を入れることで、信頼度が上がり、滞在時間やリピート率の向上につながります。
ユーザーの疑問を予測したコンテンツ設計
たとえば、内部SEO改善をテーマにしたコンテンツであれば、以下のような疑問や悩みに答える構成を作ると、ユーザーの満足度を高められます。
- どのような作業を具体的にすればいいのか
- それぞれの作業にどれくらい効果があるのか
- どんなツールや方法で進められるのか
- 自分たちだけで行う際の注意点や失敗例は何か
こうした疑問を見出しごとに整理し、順序立てて回答していくことで、「コンテンツの品質が高いサイトだ」と検索エンジンにも評価されやすくなります。
テクニカル面の改善ポイント
次に、ウェブサイトの裏側ともいえるテクニカルな部分を見直し、検索エンジンに正しく情報を届けるための方法を押さえておきましょう。
メタタグの最適化
HTMLの<head>
内には、検索エンジンとユーザーに向けた重要な情報を記述するメタタグがあります。代表的なものとして以下が挙げられます。
- titleタグ
ブラウザのタブや検索結果に表示されるページタイトルです。コンテンツの主題が一目で分かるよう30文字程度を目安に設定しましょう。 - meta description
検索結果のスニペット部分に表示される説明文です。ページ内容を端的にまとめ、ユーザーがクリックしたくなるような魅力的な文章を100~120文字程度で記述します。 - meta keywords
現在では検索エンジンがほとんど考慮しないとされているため、あまり重要ではありません。ただし一部のメタ検索サービスなどが利用する可能性はゼロではないため、必要に応じて設定してもよいでしょう。
HTML見出しタグ(h1, h2, h3…)
見出しタグは、検索エンジンに「どんなテーマ構造になっているか」を伝える重要な役割を果たします。h1タグはページ全体を代表するタイトルに使い、h2やh3は各セクションの見出しとして利用します。以下の点を心がけましょう。
- h1はページ内に原則1つだけ
ページの主題を示すため、複数置かない方が好ましいです。 - h2、h3と階層的に使う
大項目がh2、中項目がh3…など、内容が階層的にわかるようにしましょう。
画像のalt属性
画像を挿入するときは、<img>
タグにalt
属性をつけることで、その画像がどんな意味を持つのかを検索エンジンに伝えることができます。特に視覚障害のあるユーザー向けの音声読み上げにも活用されるので、必ず設定しましょう。
- 画像を説明する内容
画像が示す情報をシンプルに伝える。 - 無理にキーワードを詰め込まない
不自然にキーワードを入れるとスパムとみなされる場合があります。
重複コンテンツとエラーの対策
サイト内に同じ内容を含むページが多いと、検索エンジンが混乱し、評価が分散する可能性があります。これが「重複コンテンツ問題」です。また、404エラーが頻発するとユーザーの利便性も低下します。以下の対策を行いましょう。
- canonicalタグの設定
同じような内容のページが複数ある場合、代表となるURLを明示して評価を一本化します。 - 不要なページの整理
記事が重複している場合は統合、あるいはnoindexで検索結果から除外します。 - エラーが起きていないか定期的にチェック
内部リンクを修正したりリニューアルを行ったときは、リンク切れや誤ったリダイレクトが発生していないか確認しましょう。
以下は代表的なテクニカル面の対策内容と、その狙いをまとめたものです。
テクニカル施策 | 内容および狙い |
---|---|
titleタグ・meta記述の最適化 | 検索結果でのクリック率向上、ページ内容の明確化 |
h1・h2タグの階層設計 | 記事構造を明確化し、検索エンジンに理解されやすくする |
alt属性の適切な記述 | 画像情報をテキストで補足し、アクセシビリティや検索エンジン理解を向上 |
canonicalやnoindex設定 | 重複コンテンツや不要ページを整理し、評価を集中させる |
404エラーのチェック | ユーザー離脱の回避と、クローラー効率改善 |
内部リンク戦略とサイト構造の見直し
次に、ユーザーと検索エンジンの両方に優しいサイト構造を作り上げるためのポイントを解説します。内部リンクの最適化は見落とされがちですが、実は非常に重要な施策です。
内部リンクの役割
内部リンクは、サイト内の他ページへ移動するためのリンクです。以下のような役割を果たします。
- ページの関連性やテーマを示す
関連する記事同士をリンクで結ぶことで、検索エンジンに「これらのページは関連性が高い」というメッセージを送れます。 - クローラーの巡回をスムーズにする
検索エンジンのロボットがサイト内を効率よく移動できるようリンクを張ると、新しいページや更新内容を見つけてもらいやすくなります。 - ユーザーの利便性向上
興味を持ったユーザーが、より深い情報を求めてサイト内を回遊してくれます。
サイト全体の階層とパンくずリスト
わかりやすいサイト構造を作るには「階層設計」が欠かせません。理想的には、トップページから数クリックで目的のページにたどり着けるように設定します。パンくずリストを設置すると、ユーザーは今いるページの位置を把握しやすく、上位階層への移動もしやすくなります。
一般的には下記のような設計が考えられます。
- トップページ
- カテゴリ(例:製品情報、サービス紹介、会社概要など)
- 個別記事・詳細ページ
- カテゴリ(例:製品情報、サービス紹介、会社概要など)
サイトが大規模になると管理が難しくなるため、階層を深くしすぎないよう気をつけます。パーマリンク(URL)の命名規則も、カテゴリ名やキーワードを混ぜつつ短くわかりやすい設計を心がけましょう。
アンカーテキストとリンク構造
内部リンクを張るときは、リンクテキスト(アンカーテキスト)も最適化すると効果的です。「こちら」「詳しくはこちら」だけではなく、リンク先の内容を端的に示す文言を使います。たとえば「内部SEO対策の詳細はこちら」のように、リンク先のテーマがわかるテキストにすることで、検索エンジンの評価が高まる傾向があります。
リンク先が多すぎると、かえってユーザーが混乱してしまうため、「ページ内で本当に関連が深い」内容に絞ってリンクを付与するとよいでしょう。
モバイルユーザビリティ向上
スマートフォンでウェブサイトを閲覧するユーザーが大半を占める現代では、モバイルフレンドリーな設計が必須です。検索エンジンもモバイル対応を重視しているため、以下の項目をチェックしてください。
レスポンシブデザイン
一つのHTMLファイルで画面幅に合わせてレイアウトを変えるのがレスポンシブデザインの基本です。モバイル、タブレット、PCなど、どのデバイスでも見やすいサイトを提供できます。
タップ操作とフォントサイズ
スマートフォンで操作しやすいボタンサイズやリンク間隔を確保し、誤タップを防ぎます。文字サイズも読みやすい大きさに調整し、行間や余白を十分にとると見やすいレイアウトになります。
ページ速度への配慮
モバイル回線環境ではページ読み込み速度がPCよりもシビアになりがちです。画像圧縮やコードの最適化は、モバイルユーザーの離脱を防ぐためにも特に重要です。
以下はモバイルユーザビリティを高めるための主なチェックリスト例です。
チェック項目 | ポイント |
---|---|
レスポンシブデザインの導入 | 画面サイズに応じてレイアウトが自動調整されるか |
ボタン・リンクのタップ範囲 | 指で押しやすいサイズか、隣接リンクと十分離れているか |
フォントサイズ・行間 | 小さすぎたり、詰まりすぎたりして読みづらくないか |
画像・CSS・JSの最適化 | モバイル回線でも高速に表示できるよう軽量化されているか |
不要なポップアップの削減 | スマホ画面を覆う強制ポップアップなどユーザーの邪魔をしないか |
実施プロセスと継続的な運用方法
内部SEO対策は一度やれば終わりではなく、サイト更新や新規コンテンツ追加のたびに見直すべきポイントが出てきます。以下のようなプロセスを意識して継続的に運用することで、検索順位の改善を図りましょう。
- 現状把握と優先度の設定
- サイトマップやアクセス解析ツールを用いて、現時点での問題箇所を洗い出します。
- 重要度・インパクトの大きい施策から着手します。
- 施策の実行
- タイトルタグや見出しタグの修正、内部リンクの最適化など、手間の少ないものから着実に進めるのがおすすめです。
- 大規模改修が必要な場合は、段階的にスケジュールを立てて行いましょう。
- 効果測定と分析
- 検索順位やアクセス数の推移を定期的に確認します。
- どの施策がどの程度効果を発揮したかを測定し、改善点を再設定します。
- 継続的な改善サイクル
- 新しいコンテンツを追加するときに、キーワード設計や内部リンクを忘れずに組み込むようにします。
- 定期的に既存コンテンツを見直し、情報が古くなっていないか、ユーザーの関心や検索意図に沿っているかをチェックします。
小規模でも実践しやすい手順例
スモールスタートで内部SEOを始めたい場合は、以下のような流れを参考にしてください。
- メインページのtitleタグとmeta descriptionを修正
- 企業名だけのタイトルではなく、提供サービスや特徴を盛り込みましょう。
- H1やH2タグの見直し
- だれが見てもテーマや目的がわかるよう構成する。
- 主要ページ間の内部リンクを追加
- 新規ページだけでなく、既存ページからの導線も見直す。
- 画像のalt属性を確認
- 重要な画像に適切なalt属性が入っているかチェック。
- 不要ページのnoindex設定やリダイレクト処理
- ユーザーが行き止まりにならないようリンク切れなどを修正する。
まとめ
内部SEO改善は、外注することなく自社や個人でも行いやすい重要施策です。検索エンジンにきちんとアピールしつつ、ユーザーが快適に使えるサイトを作ることが目的であり、特別なプログラミングスキルやツールがなくても基本的な部分は十分に取り組めます。
コツコツと地道に改善を続けることで、検索結果の上位表示や顧客からの信頼度向上を目指せるでしょう。